調査研究ノート

幼児のコンテンツ視聴の実態を把握する新たな試み

~2020年6月WEB幼児視聴率調査から~

公開:2021年5月1日

毎年「幼児視聴率調査」を実施し、幼児のテレビ視聴と、録画、DVD、インターネット動画の利用状況を調査している。幼児のメディア利用は、リアルタイムでの視聴だけでなく、様々なメディアでの視聴がみられ、映像コンテンツが多様化している。しかし、現在の測定方式では、視聴形態の異なるコンテンツ視聴を同じ基準で測ることができないのが課題であった。
そこで、昨年度のWEB幼児視聴率調査の結果を、リアルタイム、録画、DVD、インターネット動画の視聴を同じ基準で再集計し、視聴形態の異なるコンテンツが、メディアを超えた形でどのように見られているのか、検証を行うことにした。
今回、まったく新しい指標として、全てのコンテンツを同じ分数で統一して集計し、1週間に見られたコンテンツ視聴の総量を示したものを「幼児視聴パワー」と定義した。また、リアルタイム、録画、DVD、インターネット動画それぞれの幼児視聴パワーを算出し、すべて合算させたものを「幼児トータル視聴パワー」と定義し、コンテンツ全体のパワーを測った。
幼児トータル視聴パワーの上位では、Eテレや民放アニメ番組などのテレビコンテンツが中心であったが、「BabyBus」「Hikakin」などのYouTubeのコンテンツも上位に入った。
今回の集計方法での課題もみえてきたが、リアルタイム以外のコンテンツの視聴傾向をうかがうことができコンテンツ全体の視聴を捉える、一つの指標としてみることができるのではないかと考える。

世論調査部 阿曽田悦子

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