調査研究ノート

「全国メディア意識世論調査」に向けて

公開:2021年2月1日

世論調査部では、現在の多様化したメディア環境における人々の利用行動・意識をとらえ、その推移を時系列で把握すべく、これまで継続してきた放送意向調査「日本人とテレビ」にかわって、新調査「全国メディア意識世論調査」を始める。具体的には、人々が多くのメディアの中から、いかにして「利用するもの(テレビやネット)」を選び取っているのか。特にネット動画が、テレビ番組と異なるどのような評価を得ているのかを知りたいと思っている。
調査に先立ち、ネット動画視聴者に予備調査を実施し、どのような質問文や選択肢であれば、現在の人々の利用行動や意識を的確に把握できるのかを確認した。
例えば「テレビを見る」という表現で行動や意識を尋ねた場合、テレビ画面で、その時間にテレビ局が放送している番組を見ることだけでなく、録画した番組を見ることを含める人も多く、なかにはPC・スマホで一般の人が投稿した動画を見ることまで含める人もおり、想起される機器や行為の範囲の広さが分かった。
視聴コンテンツを決める際の情報源についても、テレビ番組では、番組表やテレビで放送している番組の宣伝が多かったのに対し、ネット動画では、SNSやネットの情報をもとに選んでいる人が比較的多かったほか、サイト・アプリの通知や、1本あたりの再生時間、動画サービス内で「おすすめ動画」として提示されるものなど、ネットならではの基準を持つ人もいた。
調査チームではこうした予備調査の回答結果を踏まえ、「全国メディア意識世論調査」の質問を作成した。

世論調査部 斉藤孝信

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