調査からみえる日本人の食卓

~「食生活に関する世論調査」から①~

公開:2016年10月1日

本稿は、NHKが2016年に実施した「食生活に関する世論調査」の連続報告(2回)の初回にあたる。日本人の食生活を、食べているものや価値観、メディアとの関係から分析する。

1日3回食事をとっている人は8割で、毎日ごはん(米)を食べている人は9割に達する。食生活に満足している人は84%に上り、なかでも野菜を毎日食べている人や加工食品を食べない人、一人で食事をする“孤食”の頻度が低い人で満足度が高い。一方、世帯年収が低い人ほど野菜や肉を食べる頻度が低くなり、食費を家計の負担だと思う人が多い傾向がある。食費に対する負担感は、子どもがいる人でさらに強い。

食品を買う際、重視することについては、10年前と比べ「安全なこと」を挙げる人が増え、「新鮮なこと」と同様、最も重視される項目となった。

日本が食料自給率を高めたほうがよいと考える人は76%を占める。生鮮食品は、価格が高くても国産を選ぶという人が85%に上り、その多くが安全性を理由に挙げている。

女性40代まででは、料理をする際「インターネット上のレシピ」を参考にする人が多数を占め、若い女性では料理の写真をSNSに投稿する人が半数を超えるなど、若い人を中心に、インターネットが食生活に浸透している様子もうかがえる。

「土用の丑の日のうなぎ」を食べる人が10年前から減少し半数を割った一方で、「節分の巻き寿司」は全国どの地域でも半数超の人が食べるようになるなど、行事食の食べ方にも変化がみられる。

世論調査部 村田ひろ子/政木みき/萩原潤治

※NHKサイトを離れます

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