放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

英スマートフォンでTV視聴時間が減少

イギリスでは,若者の半数がスマートフォンに切り替え,その利用者は従来の携帯電話より通話やメールの回数が増えているとの調査結果を,放送通信分野の独立規制機関のOfcom(Office of Communications)が8月4日,発表した。調査では,60%の若者がスマートフォンを絶えず手離せない状態で,23%がテレビの視聴時間が減ったと答えた。ただ,年配の人も含めた全体のテレビ視聴時間は,平均で1日4時間を超え,増加している。

英政府,ローカルテレビ候補地を発表

イギリス政府は8月9日,ローカルテレビを開局する候補として65の都市/町を公表し,その地域におけるサービスニーズのレベルなど放送免許の決定要因となる意見の募集を開始した。政府は,ロンドン,バーミンガム,マンチェスター,リーズ,グラスゴー,カーディフ,ベルファストがローカルテレビ開局の有力な都市と期待している。意見の募集は9月23日で締め切られるが,政府はそれまでにロンドンなど6か所でタウンミーティングを開催し,新たなローカルテレビに関する地元の意見を吸収する予定である。

英政府,ブロードバンド普及に政府資金を投入

政府は8月16日,イングランドとスコットランドの両地域に対し3億6,300万ポンドの資金を割り当てることを明らかにした。これは,総額5億3,000万ポンドを投入し,2015年までに世帯と事業所の90%がブロードバンドを利用できるようにする政策の一環。なお,デジタル完全移行後の2017年までに,テレビ受信許可料収入から約3億ポンドがブロードバンド普及のために追加で投入されることが決まっている。

独DAB+方式のデジタルラジオ全国で開始

ドイツの主要都市と高速道路で8月1日,ヨーロッパのデジタルラジオ方式DABの後継規格であるDAB+方式によるデジタルラジオ放送が始まった。公共ラジオのドイチュラントラジオが3チャンネル,ブンデスリーガ中継を目玉にするサッカー専門局90elfなど商業ラジオ局が9チャンネルで全国放送する。ARDも2011年末までに,各州域で放送しているラジオチャンネルをすべてDAB+で同時放送する予定。現在,全国27の送信所で3,800万人をカバーしており,2015年までに全土カバーを目指す。

独インターネットによるテレビ視聴増える

公共放送のARDとZDFは8月12日,「2011年インターネット利用行動調査」を発表した。これによると,ドイツのインターネット利用者のうち,29%が少なくとも時々はオンデマンドでテレビ番組を視聴し(前年比+6%),21%がインターネットでライブでテレビ視聴をする(+6%)。また動画サイトの利用では,ZDFの「ZDFメディアテーク」を利用したことがある人は22%,ARDの「ARDメディアテーク」は20%と,公共放送のサービスが,1位のYouTube(65%)に続き,2 位と3位を占めた。

ギリシャ公共放送第1チャンネル閉鎖へ

深刻な財政危機が続くギリシャでは,国の歳出削減政策の一環として,公共放送のテレビチャンネルで,総合編成の第1チャンネルET1を閉鎖すると政府が発表した。モシアロス政府報道官が8月19日に発表した合理化計画によると,このほかにも2006年に放送を開始した公共放送の地上デジタルチャンネルで,映画中心のCINE+,スポーツ中心のSport+の両局も閉鎖する。閉鎖されるチャンネルの番組の一部は,残ることになった2つの公共放送チャンネルNETとET3の2局の番組編成に吸収されるという。

スロバキア,テレビ受信料廃止の草案をまとめる

Screen Digest誌(8月25日付)によると, スロバキア政府は2013年1月からテレビ受信料を廃止する法案をまとめた。これにより公共放送STVは政府交付金で賄われることになる。政府交付金の総額は,GDPの0.142%にあたるレベルに設定され,年間9,000万ユーロ以上を保つとされる。STVはこれまで,テレビ受信料と広告放送を主要財源としてきたが,赤字運営の場合は政府が資金を補てんしてきた。