放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

2008年10月

10.1地デジ完全移行へ 「受信者支援センター」オープン

2011年7月に予定されているテレビの地上デジタル放送への完全移行を円滑に進めようと「テレビ受信者支援センター」が東京都など11都道府県で業務を開始した。同センターは地デジ放送に関する視聴者からの相談を受ける施設で,2009年3月までに全都道府県に設置される予定。

10.7著作権侵害でTBSがABCを提訴

TBSは,アメリカABCの番組『Wipeout』が,かつて同局が放送した『風雲!たけし城』などに番組コンセプトや演出方法が酷似しており,著作権侵害にあたるとして,番組の放送差し止めと損害賠償を求めて,カリフォルニア連邦地裁に提訴したと発表した。

10.14NHK次期経営計画決まる 経営委が受信料10%還元盛り込む

2009年度から3か年のNHK中期経営計画が発表された。同計画については,12年度以降の受信料の値下げをめぐって経営委員会と執行部が対立していたが,経営委員会が12年度から受信料を10%還元するとの修正動議を出して議決した。

10.172011年以降の新BSデジタル放送 53事業者が参入希望

総務省は,2011年以降にチャンネル枠が増えるBSデジタル放送への参入希望調査の結果を公表した。それによると,総合商社や外資系のメディア会社など53事業者が参入を希望した。

10.17IPTVフォーラム,初の技術仕様公開

放送番組等のコンテンツをIP配信するための規格やサービス等について検討していたIPTVフォーラムが初めて技術仕様を公開し,IP放送や地デジ再送信仕様について説明会を開催した。

10.20第2日テレ,動画サイト無料に

日本テレビは同社が運営する動画サイト「第2日本テレビ」を,これまでの会員制サービスから,登録不要の無料動画サイトに転換した。新たな動画検索機能を導入し,キーワードを入力して見たい動画を検索できる。

10.21デジタルラジオ全国連絡協設立

関東デジタルラジオ放送企画LLC合同会社と近畿ブロック準備会が「デジタルラジオ全国連絡協議会」を設立した。同協議会は,アナログテレビが廃止されたあとの電波帯をデジタルラジオ用に確保することや事業計画の検討などを行う。

10.21受信料の契約収納業務,初の公開入札

NHKが受信料の契約・収納業務を外部委託するために,初めての公開競争入札を実施し,22業者のなかから3地区3業者が落札したと発表した。

10.27関西テレビ,民放連に完全復帰

民放連が,関西テレビの会員資格停止措置を解除した。関西テレビは『発掘!あるある大事典Ⅱ』の「ねつ造」問題で2007年4月に民放連を除名された。08年4月に再加入が認められたが,会議への出席や役員への就任など会員活動の停止措置は継続されていた。

10.28「日本賞」グランプリ NHKの『課外授業 ようこそ先輩』

世界の優れた教育番組を表彰する国際コンクール「日本賞」のグランプリ作品に,NHKの『課外授業 ようこそ先輩 みんな生きていればいい』が選ばれた。59の国・地域から293作品が参加。

10.29知的財産戦略本部専門調査会 日本版フェアユース規定の導入等を提言

政府の知的財産戦略本部のデジタル・ネット時代における知財制度専門調査会が,著作権侵害の例外を幅広く認める日本版フェアユース規定の導入を求める等の報告書案を公表した。