赤ちゃんパンダの数え方

公開:2021年8月1日

Q
赤ちゃんパンダの数え方は「匹」ですか? 「頭」ですか?
A
動物一般は「匹」で数えるのが基本です。人より大きな動物や人に危害を加える可能性がある動物は「頭」で数えます。パンダは状況に合わせて使い分けることがあります。

<解説>

上野動物園のパンダ シンシンが双子を出産したことを伝えたニュースでは「午前1時すぎに1頭、そして午前2時半すぎにもう1頭の合わせて2頭の赤ちゃんを出産しました。」と助数詞「頭」で数えていました。

動物一般は「匹」、人より大きな動物は「頭」で数えます。

パンダの赤ちゃんはとても小さいので「おや?」と疑問に思うかもしれません。双子のうちの1頭が生まれた時の体重は124グラム。人の手にものってしまうような小ささです。数え方の基本によれば、赤ちゃんパンダは「匹」で数えるのでは?と思ってしまいます。しかし、当該のニュースでは「頭」で数えていたのはなぜなのか?

2つの理由がありました。

ひとつは、「動物園の発表に合わせた」ということです。動物園や行政などの動物に関する発表では、どの動物も「頭」で数える傾向があります。ニュースなどでは、そうした発表に合わせて伝えることがあります。

もうひとつは、取材現場の絶妙な判断です。「パンダが双子を出産」というニュースを担当した部署に聞いたところ、「パンダは成長が早く、数年で大きくなる。赤ちゃんの時に「匹」で数えると、「頭」に切り替えるタイミングの判断が難しくなるため」とのことでした。

人よりも小さいからといって「匹」で数え始めたら、「あれ?もう人より大きくなった?そろそろ「頭」で数える時期?」と悩んでしまうのです。双子のパンダが、大きくなる日のことを考えて、「赤ちゃんだけど「頭」で数えるよ!」というわけです。

「匹」か「頭」かは、放送現場が悩む助数詞のひとつです。映像や伝えるテーマなどによっても使い分けが必要になることがあります。例えば、親子が一緒の場合、親は「頭」、子は「匹」だとわかりにくいため、親に合わせて子どもも「頭」を使うという判断もあるでしょう。一方、子どものパンダの、あのコロコロとした愛らしい様子を伝えるような番組などでは「匹」が合いそうです。

場合によって「匹」か「頭」か数え方を迷うパンダですが、2021年に生まれた双子が、すくすく育つとともに、新型コロナウイルスの状況が落ち着いて、誰もが安心して見に行けるようになってほしいものです。

メディア研究部・放送用語 高橋徹

※NHKサイトを離れます