NHKアクセント辞典 "新辞典"への大改訂 ⑨

和語のアクセントの現況

~キ\ズナは消えてもキズナ ̄ は強い~

公開:2017年3月1日

『NHK日本語発音アクセント新辞典』(2016年5月発行)への改訂作業では、アナウンサーを対象とした調査の結果を、最も重要な判断基準とした。この稿では、一連の調査のうち、音声聴取式の「第2回調査」で実施した質問項目の中の「和語」について取り上げる。

今回の調査結果とこれまでの先行研究から、次のようなことを指摘する。
▼和語のアクセントに関して、3拍語・4拍語では、伝統的な型に比して、平板型が優勢になっているケースがかなり多い。
▼和語の3拍語・4拍語はもともと平板型が主流であり、現在ではこの傾向〔=平板化〕がさらに進みつつあるものと解釈できる。
▼先行研究では、漢語の3拍語の一部と4拍語、また外来語の4拍語を中心として、平板化が進みつつあることがわかっている。一方、用言では起伏化が進んでいる。つまり、和語・漢語・外来語といった“体言”では「平板化」が進んでおり、その反対に動詞・形容詞といった“用言”では「起伏化」が進んでいるという構図が確認できる。

メディア研究部 塩田雄大

※NHKサイトを離れます

全文を見る PDF(1,703KB)

英文サマリー