NHKアクセント辞典"新辞典"への大改訂⑧

語形の検討

~「ゆれのある語」を『新辞典』にどう掲載するか~

公開:2017年2月1日

  • 『NHKアクセント辞典』改訂についてのシリーズ8回目として、『NHK日本語発音アクセント新辞典』(以下『新辞典』という)に掲載した語の「語形」について説明する。
  • 『アクセント辞典』改訂にあたって、1998年発行の『アクセント辞典』(以下『98年版』1)という)に掲載されている語、および新たに掲載する語の語形の整理と検討を行った。
  • 『98年版』の掲載語で語形を検討したのは、NHKアナウンサーに行った『98年版』全語チェック調査で、アクセント以外の指摘があった語(約970語)と日ごろ問い合わせの多い語についてである。その語がどのように使われる語なのか、一般の国語辞典の掲載の確認を行い、場合によっては世論調査を実施した。その結果、約230語の語形を変更した。
  • 『新辞典』における語形の検討の過程や考え方をまとめる。本稿では以下の2点を中心に説明した。
  • 「商人」「落人」「召人」「囚人」「寄人」は、母音融合した語形(「アキュード」「オチュード」「メシュード」「ヨリュード」)とともに、母音融合しない語形(「アキウド」「オチウド」「メシウド」「ヨリウド」)の語形も掲載した。なお、「狩人」は母音融合した語形(「カリュード」)だけを掲載した。
  • 「拾う」など文語では八段四段活用の動詞である語の語形の一部で、「タマウ」と「タモー」の語形を検討した。『新辞典』では、両方の語形を示すことにした語もある。

メディア研究部 山下洋子

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