"させていただきます"について書かせていただきます

~2015年「日本語のゆれに関する調査」から②~

公開:2016年9月1日

日本語のゆれに関する調査(2015年3月6日~15日、1,192人回答)から、以下のようなことがわかった。
▼「だれもやらな(さ)そうだ」「つまらな(さ)そうだ」という言い方について、これまで指摘されてきた傾向に反して、「やらなさそうだ」「つまらなさそうだ」という「さ」を挿入した形での回答が、多数派を占めた。また、この回答は西日本で特に多い。この一帯では、「“なさそうだ”のオールマイティー化」の傾向が強いと推定される。
▼現代日本語の「相場」としては、「・・・させていただきます」といった形での言い方ができるかどうかに関して、「禁煙・差し控え・休業・値引き」への適用は「正用」であると言える一方で、「営業・お訴え・感動・チョコを渡す」については「誤用」的な色彩が強いものとして位置づけられる。地域別には、「関西・東海・甲信越」は「・・・させていただきます」が好まれる地域、また「関東」は「・・・させていただきます」がそれほど好まれない地域とであると言える。

メディア研究部 塩田雄大

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