「ミネラルウォーター」ですか?「ミネラルウオーター」ですか?

公開:2015年4月1日

Q
放送で、「mineral water」をカタカナで書く場合、「ミネラルウオーター」と、大きな「オ」で書くべきでしょうか?
A
放送では、「ミネラルウォーター」(1拍・発音記号[wo]。小さい「ォ」)と発音・表記することを原則にしています。

<解説>

これまで、放送では、「ミネラルウオーター」(2拍・発音記号[uo]。大きい「オ」)で発音・表記することを原則としてきました。しかし、2015(平成27)年度から、[ウォ](1拍・[wo]。小さい「ォ」)で発音・表記するように、原則を変更しました

「mineral water」は「ミネラルウォーター」と発音・表記することになります。そのほか、「watch」は「ウォッチ」、「walking」は「ウォーキング」、「warming up」は「ウォーミングアップ」と発音・表記します。

英語などの原音に含まれる[wo]は、日本人が発音すると、多くの場合、[uo]という発音に近くなると言われてきました。そのため、原音[wo]の外来語の表記は、発音[uo]に合わせて、「ウオ」としていました。

しかし、実際には、日本人も[ウォ]([wo])を発音することができます。例えば、NHKの放送で、アナウンサーが「water」「watch」「walking」などのことばを、外来語として発音する場合、[ウォ]([wo])と発音されることが多くなっています。こうしたことから、NHKの放送では「ウオ」から「ウォ」に原則を変更しました。

ただし、[ウオ]という発音がまったく聞かれない、使われていない、というわけではありません。「ミネラルウオーター」「ウオッチ」「ウオーキング」「ウオーミングアップ」という発音・表記を使うことを、禁止はしていません。

なお、原音に[wi][we]が含まれる外来語の発音・表記は、「ウイ」「ウエ」([ui][ue]。2拍)を原則にしています。原音に[wo]が含まれる外来語と原音に[wi][we]が含まれる外来語とは、発音の傾向が異なるため、発音・表記の原則をわけて考えています。

例えば、「whisky」「wedding」を、外来語として発音すると、多くの場合、[ウイスキー][ウエディンク゜]と発音されます。

メディア研究部・放送用語 山下洋子

※NHKサイトを離れます