「ウイスキー」か「ウィスキー」か

公開:2015年2月1日

Q
「whisky」をカタカナ表記する場合には、「ウイスキー」がいいでしょうか、「ウィスキー」がいいでしょうか。
A
ウイスキー」(大きい「イ」)で発音・表記します。

<解説>

一般には「ウィスキー」(小さい「ィ」)の表記も見られますが、放送では、「ウイスキー」(大きい「イ」)を使っています。

この2つの表記は、発音が異なります。後者は「ウイ」とはっきり読みますが、前者は「イ」をはっきり読みません。発音記号で書くと、[ui]と[wi]の違いです。

このことばが日本に入ってきた明治から昭和にかけての日本語では、「ウィ」という発音はあまり使われておらず、「ウイ」という発音が一般的で、多くのことばは「ウイ」という発音・表記で定着しました。「ウイスキー」も「ウイ」の発音・表記で定着してものの1つです。そのため、放送では、「ウイスキー」という発音と表記をとるわけです。

こういったカタカナで書き表すような語を「外来語」といいます。「外来語」は、一般的に、西洋の諸言語から日本語に入ってきたことばを言います。「かるた」や「きせる」「たばこ」のように江戸時代に日本に入ってきた語も「外来語」の一種です。また、「ギョーザ」や「シューマイ」など現代中国語から入ってきた語や、韓国、ベトナム、タイなどのアジアから入ってくることばも「外来語」に含まれます。

外来語の書き表し方は、日本人の発音に合わせた表記を基本に、国が「外来語の表記」(内閣告示)で考え方を示しています。

また、NHKでも、内閣告示と発音の実態を踏まえて「外来語の表記」を決めています。発音と表記を一致させることが原則です。

さて、「whisky」ですが、明治時代に日本に入ってきて以降、いろいろな表記がされたようです。例えば、「ウヰスキー」と表記されることもありました。「ヰ」は「ウィ」の発音を示す、古いカナですが、現代では、ほとんど使われていません(「ニッカウヰスキー」など古くからの会社名や書名などに見られます)。そのほか、「ヰスキー」「ヰスキ」「ウイスキ」「ウイスケ」「ウヰスケ」「ウスケ」などの表記があったようです。

NHKの外来語の発音・表記について、くわしくは、『NHKことばのハンドブック第2版』(NHK出版)に説明があります。合わせてご覧ください。

メディア研究部・放送用語 山下洋子

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