欧州議会,違法コンテンツの対策強化に向けた「デジタルサービス法案」可決

欧州議会は1月20日,オンライン上の違法コンテンツへの対策を強化する「デジタルサービス法(DSA)案」を,530対78の賛成多数で可決した。DSA案は,欧州委員会が2020年12月,サービス利用者の基本的権利が保護されるより安全なデジタル空間の創出ほか,イノベーションや競争力の促進などを目的に,「デジタル市場法(DSM)案」とともに発表した。

DSAでは,オンラインサービスの業態に応じて,違法コンテンツへの対応や行政当局への情報提供,広告表示システムの明示などを義務化している。特にGoogle やMeta(旧Facebook)など,月間利用者4,500万人以上の大規模プラットフォーム事業者に対しては,自社サービスにおける違法コンテンツの拡散や,表現の自由などへの影響に関するリスクの評価と緩和措置,独立組織による監査実施,利用履歴などからお勧め情報を表示する仕組みの透明性担保,オンライン広告の詳細データ保管と開示など,さらに踏み込んだ対応を求めている。違反した場合は,総売上高の上限6%とする罰金を科す制裁も盛り込まれた。

欧州議会で法案の交渉チームを率いたデンマークのシャルデモーゼ(Schaldemose)議員は,日常生活においてオンラインプラットフォームはいっそう重要になり,「オフラインで違法なものはオンラインでも違法とするのは我々の責務だ」と述べた。欧州放送連合(EBU)は,法案に表現の自由やメディアの多元性の尊重をサービス事業者に求める内容が盛り込まれたことを評価している。採択された法案は,今後EU理事会で協議される。

小笠原晶子

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