細川茂樹さんをめぐるTBSの報道,BPOが「放送倫理上問題ある」の見解

俳優の細川茂樹さんが,TBSの情報番組『新・情報7daysニュースキャスター』で名誉を毀損されたなどとしてBPOに申し立てた問題で,BPOの放送人権委員会は3月11日,「放送倫理上の問題がある」という「見解」を公表した。

問題になったのは,2017年12月29日に放送された1年の芸能情報を振り返る番組で,「昨年末,所属事務所からパワハラを理由に契約解除を告げられた細川茂樹さん。今年5月,契約終了という形で,表舞台から姿を消した」と伝えた。

これに対し細川さんは,パワハラの有無などを争点にした仮処分申請に対する裁判所の決定で本人の訴えが認められ,「事務所側の主張に理由がないことが明白」になっているのに,放送によって名誉・信用を侵害されたとして,謝罪と名誉回復を求めて申し立てた。

「見解」の中で放送人権委員会は,この問題について,名誉毀損の成否について判断するよりも,放送倫理の問題として取り上げることの方が,「正確な放送と放送倫理の高揚への寄与のために有益である」と判断した。

そのうえで,この放送は,①仮処分決定に言及しなかったことで公平・公正および正確性を欠いており,②問題とは関係のない「やんちゃに生きていきますね」という本人の過去の発言のVTRを使ったことは,名誉や名誉感情への配慮が不十分だった,として,「放送倫理上の問題がある」と判断。TBSに対して,さらに掘り下げた検証を自ら行い,今後の番組制作に活かすよう求めた。

塩田幸司

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