NHK,リオ五輪で4K・8K放送や放送同時配信実験を展開

リオ五輪の開催にあわせて,NHKは,4K・8K「スーパーハイビジョン」の試験放送や,テレビの番組を試験的にインターネットでも同時に配信する放送同時配信実験を行った。

試験放送では,NHKの各放送局のほか全国6会場で,8Kパブリックビューイングを実施。開会式と閉会式,陸上,水泳競技の一部について,あわせて34時間45分生中継し,8月6日から22日(日本時間)の大会期間中に181時間15分の試験放送を実施した。1日当たりの平均放送時間は普段よりも4時間多い11時間となった。

またハイブリッドキャストを使って,対応する通信・視聴環境がある視聴者に「4Kライブ配信」を実施したほか,テレビ放送しない一部の競技を「ライブ配信」したり,競技の開始時間に戻って再生できる「早戻し再生」サービスの提供を行ったりした。

「NHKスポーツ」アプリやパソコンに向けてインターネットで放送の同時配信を行う「試験的提供A」では,大会前日の5日から総合,Eテレで放送するリオ五輪のうち,1日最大4時間程度,あわせて49時間27分のネット配信(リオ五輪以外のニュースなどの中断を含む)を行い,総訪問者数は67万7,000人だった。アプリでは,放送・配信予定や日本のメダル獲得などの情報をプッシュ通知した。

NHKは,4K・8K「スーパーハイビジョン」の技術検証と普及促進を目的に,8月1日よりBSで試験放送を開始。2018年には実用放送,そして東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には本格的に普及させることを目指している。

山口 勝

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