「NHKニュース・防災」アプリの提供開始

NHKは6月20日,スマートフォン向け公式アプリケーション「NHKニュース・防災」の提供を始めた。無料で最新ニュースを動画とテキストで見られるほか,災害時に行われる放送同時提供やライブ映像を見られる機能もある。また気象情報や地震,津波,台風などの災害情報,自治体からの避難に関する情報を掲載し,特別警報,警報,土砂災害警戒情報や放送同時提供が行われる際には,現在位置と設定地域に応じてプッシュ通知も行う。放送だけでなくスマートフォンに防災情報を届けることで,国民の生命・財産を守る“公共メディア”としての発信力を強化するとしている。

スマートフォン向け動画ニュースを巡って,民放各社は,既に自社アプリやニュースのまとめアプリなどへの提供を進めている。また防災アプリでは,東日本大震災を受けて2011年に提供を始めたYahoo!防災速報が,広く普及していて,パソコンや携帯へのメール通知登録も含めたユーザー数は700万以上となっている。7月には,従来の地震,津波,台風,洪水予報,避難情報,避難所情報に加え,国土交通省や自治体が個別に管理する河川情報を統合して地図などで提供するサービスを開始した。また自治体にYahoo!防災速報の入力システムを提供し,停電や断水,防犯情報などきめ細かな地域情報を自治体から直接,域内のスマートフォンや携帯,パソコンに通知する実証実験も進めている。ニュース・防災アプリ分野で後発となるNHKは「防災情報など国民の判断のよりどころとなる重要な情報を,国民一人ひとりに確実に届けられるよう努力したい」としている。

山口 勝

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