戦後70年で宮内庁が「玉音放送」原盤を初公開 ホームページに音声掲載も

戦後70年にあたり宮内庁は8月1日,昭和天皇がラジオを通じて国民に終戦を告げた「玉音放送」の音声を記録したレコード盤「玉音盤」の原盤を初めて公開した。

「玉音盤」は,終戦前日の昭和20年8月14日に録音し,翌15日正午からのラジオの「玉音放送」に使われた。天皇による放送を通じた呼びかけは初めてで,多くの国民にとって昭和天皇の声を耳にする初めての機会となった。録音は宮内省(当時)で行われ,日本放送協会(NHK)が用意したマイクの前に昭和天皇が立ち,終戦の詔書を読み上げた。録音は2回行われ,2回目を「正本」,1回目を「副本」とし,放送では「正本」が使用されたとみられる。宮内庁が公開したのは「正本」で,昭和天皇の音声は4分30秒ある。原盤は保存状態が良く,音声の再生とデジタル録音に成功。宮内庁は音声と玉音盤の写真をホームページに掲載した。

この音声をNHKが民間の専門機関に依頼して分析した結果,従来出回っていた「玉音盤」のコピーよりも再生の速度が速く,昭和天皇の声がもっと高かったことがわかった。また,声帯の振動数の変化などからは,一般によく知られている「堪え難きを堪え」の一節で,感情が最も高ぶっていたことがうかがえるという。

なお「玉音盤」の「副本」は,昭和50年に宮内庁から東京都港区のNHK放送博物館に移された。すでに再生は不可能な状態になっていたが,修復・保存措置を施し,平成8年から特殊なケースに入れて展示してきた。同館は現在改装のため休館中だが,新装開館後には玉音盤も展示される予定だ。

入江さやか

※NHKサイトを離れます