NHK文研フォーラム2023秋

メディアの中の多様性を問う

~ジェンダー課題を中心に~

公開:2024年5月1日

本稿は2023年10月開催の「文研フォーラム2023秋」のシンポジウム「メディアの中の多様性を問う~ジェンダー課題を中心に~」の採録をベースに、メディア組織内のジェンダー課題と、課題克服のために何ができるのかを考察する。
NHK放送文化研究所では2021年度からテレビ番組に登場する男女比を継続的に調べてきた。このシンポジウムでは、多様性やジェンダー平等への関心が高まるなかで、メディアは社会の要請に応えることができているのか、メディア内部のジェンダー課題を中心に有識者と議論した。第1章は、2023年10月号の『放送研究と調査』に掲載した多様性調査の最新結果のうち、シンポジウムで報告した内容とメディア内の女性比率の現状を踏まえたシンポジウムの討議の模様を伝える。第2章では、労働組合のアンケートをもとに職場のジェンダーギャップの現状を可視化した登壇者の川崎桂吾氏(毎日新聞労働組合・前委員長)の報告を紹介する。第3章では、なぜ組織の中に多様性が求められるのか、ダイバーシティー経営に詳しい只松観智子氏の解説をまとめる。第4章ではメディアの中の多様性を促進していくうえで何が求められるのか、フォーラム内で紹介した報道の現場の模索について、具体例を交えて報告する。

メディア研究部 熊谷百合子

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