放送法4条が定めた放送の“政治的公平”をめぐる議論が国会などであらためて交わされる中、BPO放送倫理検証委員会で長く委員長をつとめた川端和治弁護士が今年5月、マスコミ倫理懇談会全国協議会「メディアと法」研究会で行った講演の概要をお伝えします。戦前のマスメディアが軍部に協力し正確な情報を伝えていなかったという反省から、放送局の不偏不党・自主自律を原則に、放送局の編集の自由を最大限尊重して制定された放送法。その後、“政治的公平”をはじめとする「番組編集準則」をめぐって、政府の見解はどのように変遷してきたのか。また、いま受け手に広がる「メディア不信」という新たな課題に、マスメディアはどう向き合い、真実を伝える言論機関として信頼を取り戻すにはどうしたらいいのか。BPOの元委員長が現役のジャーナリストたちに向けて発したメッセージとは…。
メディア研究部 渡辺健策
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