アーカイブ活用に向けた調査研究

再放送の可能性を探る(前編)

〜コロナ禍ではどう見られていたか〜

公開:2021年2月1日

再放送に対する視聴者への意識調査(WEBアンケート,グループインタビュー)の結果を詳述する2回シリーズの前編。第1章で,政府の緊急事態宣言が発出された2020年4月以降のテレビ番組の「再放送化」を概観。5月下旬には夜間プライムタイムでも多くの番組が再放送,ないし,過去映像素材の再利用による放送であった。意識調査の結果からは,主に以下の傾向が抽出できた。
●再放送に対しては概ね好意的であり,時間帯も平日のゴールデンタイムなどでも構わないという傾向が強い。●見たい番組であれば再放送であるか否かはあまり気にしない。番組表の表示も特段のこだわりは感じられず,放送のタイミングでも「季節感」などは重要視していない。●再放送へのニーズの中には,最近の放送番組に対する物足りなさも含まれている。●特に,積極的な視聴者層は,再放送番組に対して様々な付加価値を求めている。●再放送の情報は,若年層がインターネットで,高齢層が新聞で得る傾向がある。●不祥事を起こした芸能人の出演する番組の再放送には概ね寛容。調査の分析・考察は後編に続く。

メディア研究部 大髙 崇

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