"通信"が変えるプロスポーツビジネス

~Jリーグのメディア戦略にみる新たな潮流~

公開:2018年2月1日

これまでプロスポーツのメディア戦略の中心にいたのは放送事業者であり、スポーツ団体などはテレビ中継などを通じてビジネスを拡大してきた。しかし、日本のプロサッカーリーグ、Jリーグは2017年シーズンから、OTTプレーヤー、通信事業者とともにメディア戦略の展開を始めている。

本稿では、“通信”をパートナーにしたJリーグの新たなメディア戦略に注目。Jリーグ、OTTプレーヤー、通信事業者のねらいや背景に迫ることで、その全貌を浮き彫りにし、Jリーグの事業がどのように変化する可能性があるのかを明らかにした。そのうえで、“通信”とのメディア戦略が他のプロスポーツリーグなどに波及していくのか、放送事業者への影響は出るのか、考察した。

Jリーグの新たなメディア戦略は、“通信”の資金力やビジネス戦略、技術力などを後ろ盾に、より魅力的な試合映像を、より多くの視聴者に届けるとともに、スマートスタジアム事業を展開するなど、戦術を大きく変化させてきており、事業拡大の伸び代も大きい。“通信”とのメディア戦略を進めるプロスポーツリーグはほかにも現れ始めており、今後、放送事業者への影響が懸念される。

メディア研究部 黛 岳郎

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