「これからのテレビ」を巡る動向を整理する Vol.9

~2016年5月-10月~

公開:2016年12月1日

通信放送融合時代のテレビを取り巻く動向を可能な限り網羅的に把握し、俯瞰して論考する不定期のシリーズ。本稿のVol.9では2016年5月から10月までを取り上げる。

2016年9月、総務省「放送を巡る諸課題に関する検討会」の第一次とりまとめが公表され、社会環境が大きく変化する中、視聴者視点で放送を巡る諸課題を解決していく必要があることが示された。それを受け、情報通信審議会内に「視聴環境の変化に対応した放送コンテンツの製作・流通の促進方策の在り方」に関する検討委員会の設置が決まり、放送の同時配信等を進める際の課題についての議論が開始された。またNHKでは11月末から2度目の同時配信の実験を開始する。今回は見逃し配信も同時に行う予定である。海外に比べ、地上波放送のネット配信が遅れてきた日本だが、ようやく一歩前に動き始めてきたようである。ただ、具体的にどんな形でサービスを提供していくのか、ビジネスモデルをどう構築するのか、受信料との関係をどう考えていくのか等はこれからの議論である。

本稿では、揺れ動く日本の動画配信の現状を再確認し今後を展望するため、英米のメディア動向にも視野を広げて比較考察した。

メディア研究部 村上圭子

※NHKサイトを離れます

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