NHK文研フォーラム2016

「これからのテレビ」を巡る動向を整理するVol.8

~2016年1月-4月~

公開:2016年6月1日

通信放送融合時代のテレビを取り巻く動向を可能な限り網羅的に把握し、俯瞰して論考する不定期のシリーズ。本稿のVol.8では2016年1月から4月までを取り上げる。3月1日にNHK放送文化研究所で実施した文研フォーラム、「これからのテレビはどこに向かうのか」で実施した吉田眞人総務省官房審議官との対論の内容も紹介する。

2016年が開始して数か月、動画配信と4K・8Kについては既に活発な動きがみられる。海外事業者の新規参入等もありVODの年だった2015年から一転、2016年は年頭からライブ配信や同時配信等、リアルタイム配信のサービス開始や議論が相次いでいる。4K・8Kについては8月の衛星基幹放送の試験放送開始に向け準備が進んでいる。8Kは2016年が放送元年となる。総務省からは実用放送のチャンネルの方針も示された。

以上のように、テレビ新サービスを巡る動きは2016年もめまぐるしく続くであろう。しかし視線を少し先に向けると、経済も情報通信環境も現在とは大きく異なる姿が想定されている。経済環境は、東京オリンピック・パラリンピック後、更に少子高齢化と過疎化が進みゼロ成長時代を迎えるとされている。そして情報通信環境は、モバイル通信の次世代規格5Gのサービス提供が開始され、放送とそん色ないサービスがIPで提供できる時代が到来するともいわれている。

来るべき未来に備え、テレビ・放送のサービスと役割を再定義すべき時が来ている。そのためには、現業を毀損しかねないサービスでも積極的に乗り出す覚悟や、業界横並びで進んできた道から時に決別する勇気が求められる。最新動向を把握するための基礎資料と認識を提示する。

メディア研究部 村上圭子

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