放送界の動き

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

    台湾,中華電信のIPTVサービス規制を緩和

    台湾の国家通信放送委員会(NCC)は1月23日,大手通信事業者・中華電信のIPTVサービス「MOD」について,チャンネルのパッケージ化を認める規制緩和を発表した。中華電信には政府が出資していることから,すべてのチャンネル事業者に公平にプラットフォームサービスを提供するとの規制が課されていた。しかし,ユーザーのニーズに沿ったサービスを提供したいとする中華電信の要望を受け,NCCが規制緩和を決めた。中華電信は同月25日,Netflixとの間で業務提携の契約に調印,MODのユーザーは月330~390台湾ドル(約1,200~1,400円)で,Netflixを含むサービスを受けられることになった。ケーブル事業者からは,MODに顧客を奪われるおそれがあると強い反発が出ている。

    韓国,地上波3局とSKテレコムが動画配信会社設立へ

    韓国の地上テレビ局KBS,MBC,SBSの3社と移動通信最大手SKテレコムは1月3日,それぞれの動画配信事業を統合し,新会社を設立する覚書を締結した。地上テレビ局3社はテレビ70チャンネルの動画を配信する「POOQ」を共同運営,SKテレコム傘下のSKブロードバンドはテレビ番組と映画のOTTサービス「Oksusu」をそれぞれ運営しており,2019年上半期に予定されている統合によって,韓国最大規模の動画配信会社が誕生する見通し。Netflixなど海外のOTTサービスに対抗できる基盤を設けるとともに,韓流コンテンツ海外進出の拡大を目指す。

    韓国野党,受信料制度の見直しなどに関する特別委設置

    韓国の最大野党,自由韓国党は1月4日,「KBSの偏向報道の阻止と公共放送の正常化を目指す」などとして「KBSによる憲法破壊の阻止および受信料の分離徴収に関する特別委員会」を発足させた。現在,電気料金などと一緒に徴収されている受信料制度の見直しなどを進めるという。これに対しKBS新労組は同日,「第1野党の間違った認識は公共放送の独立性への威嚇であり,民主主義を傷つける」との声明を出した。

    シンガポール,地上テレビ放送のアナログ終了

    シンガポールで地上テレビ放送を独占的に行う政府出資のメディア企業Mediacorpは,1月1日をもってアナログ放送を終了した。2013年から段階的にデジタル化を進め,2017年中にもアナログ放送を終了する計画だったが,地デジ対応世帯を増やすため1年延期していた。情報通信メディア開発庁(IMDA)によると,現時点での対応世帯は全体の9割超。公共住宅居住世帯は3月末までデジタル受信用のセットトップボックス(STB)やアンテナの無償提供を申請することができ,これまでに45万超の世帯がこの制度を利用したという。

    インド,公共ラジオニュースの再送信を商業放送に許可

    インド情報放送省は1月8日,公共ラジオAIR(All India Radio)の英語とヒンディー語のニュース放送について,商業FM局による再送信を5月末まで試験的に無料で許可すると発表した。希望するFM局はAIRの担当部局への登録が義務づけられ,ニュース中に流れたCMも含めて変更を加えないことや,AIRによる放送と同時もしくは30分以内に放送することなどが条件となっている。AIRを傘下に持つ公共放送機関プラサール・バーラティ(インド放送協会)は同月3日,経費削減の一環としてAIRの唯一の全国放送だったナショナル・チャンネルを閉鎖したばかりで,ニュースを広く伝える手段を確保するねらいがあるとみられる。

    イスラエルの商業放送,3局から再び2局体制に

    イスラエルの商業放送Reshet13とチャンネル10(Ch10)が合併し,新たにチャンネル13(Ch13)として1月16日から放送を開始した。イスラエルの商業放送は長らくチャンネル2(Ch2)とCh10の2局体制が続いてきたが,政府は2017年11月,商業放送間の競争を通じて国内制作のコンテンツを増やそうと,圧倒的な視聴率を誇っていたCh2をKeshet12とReshet13の2チャンネルに分割して3局体制とした。しかし今回,業績が低迷したReshet13と経営難のCh10が合併したことで,イスラエルの商業放送は2局体制に戻ることになった。