文研ブログ

文研フォーラム 2016年02月05日 (金)

#6 文研フォーラム紹介② 「これからのテレビ」はどこに向かうのか?

メディア研究部(メディア動向)村上圭子

「テレビは危機的状況にある。」「いやいや、テレビはやっぱり大丈夫。
放送業界やそれを取り巻く人々の間では、日々そんなやりとりが続いてきました。

しかし、そもそも「テレビ」というのは家のリビングのテレビのことなのか、
それともテレビ番組のことなのか、番組を制作する放送局のことなのか、
テレビビジネス、もしくは業界のことなのか、
視聴者も含めたテレビを取り巻く全てを指すものなのか。
何が危機的で何が大丈夫なのか、そこがきちんと整理されて議論されていない、
だから将来像も描けないのではないか、
そう思って私が始めた研究が、「これからのテレビ」を考える、というものです。
ここでいう「テレビ」とは、視聴者も含めたテレビを取り巻く全てを指しています。
とにかく、テレビに関するありとあらゆる最新の動向を観察し、可能な限り俯瞰することで、
社会にとってのテレビの存在意義、テレビにしかできない役割について、
業界や業界に関連するみなさんとはもちろんのこと、
視聴者のみなさんとも一緒に考えてみたい、そう考えています。
放送研究と調査」の2月号では、私が2012年から取り組み、不定期で連載している
「これからのテレビを巡る動向を整理する」Vol.7を掲載しています。
放送局の動画配信サービスと、
NetflixやAmazonなど、
新しく始まった放送局以外の動画配信サービスの関係。
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2018年から実用放送の開始が予定されている、
衛星基幹放送での4K・8Kの行方や、
総務省の「放送を巡る諸課題に関する検討会」についても触れています。

また、3月1日に開催する「
文研フォーラム」では、
総務省の放送行政担当の吉田眞人大臣官房審議官をお招きし、
東京オリンピック・パラリンピックを超えた2030年に向けたテレビ・放送のあり方について考えます。

参加されるみなさんから事前にご意見をいただきながら、
できるだけ幅広い議論ができればと思っています。
平日ではありますが、是非お時間ある方は、足をお運びください。
お申込みは、こちらから。

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