メディアの動き
2023年09月16日 (土)
【メディアの動き】"ゆっくり北上"台風7号で特別警報,通過後はお盆の新幹線に影響
台風7号が,8月15日午前5時前に和歌山県潮岬付近に上陸し北上。近畿や東海,中国地方などに大雨をもたらした。特に台風の発達した雨雲がかかり続けた鳥取県では,線状降水帯が発生。気象庁は15日午後4時40分,鳥取県に大雨の特別警報を発表し,最大級の警戒を呼びかけた。
さらにこの台風は,新型コロナが5類に移行してから初めて迎えたお盆の交通機関に大きな影響を与えた。このうちJR東海は,12日に東海道新幹線の計画運休の可能性に言及。13日には「15日は終日,名古屋駅と新大阪駅の間で運転をとりやめる」と計画運休の実施を発表した。そして,台風通過後の16日は「始発から通常どおり運転する予定」だった。しかし,台風が日本海に抜けたあとも湿った空気が流入し続けた影響で,16日は東海などで雨雲が発達。沿線の大雨の影響で午前8時半ごろから静岡県内で運転を見合わせた。その後,見合わせ区間は広がり,一時は,直通する山陽新幹線を含めた東京駅と博多駅の間にまで拡大。16日の東海道新幹線は,185本以上が運休,240本以上で遅れが発生し,約30万5,000人に影響が出た。ダイヤの乱れは17日の夕方ごろまで続いた。
専門家によると,今回の台風は進行速度が比較的ゆっくりだった。また,日本海に抜けたあとも湿った空気が台風に向かって流入し雨雲が発達したことなどが特徴といえる。台風通過後も大雨が降り続くという事態はこれまでもあったが,それを的確に予測し交通機関の運行などにどう生かすか,大きな課題を残した。