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メディアの動き 2023年05月20日 (土)

【メディアの動き】ChatGPT対応で専門の作業部会を設置へ,EUデータ保護会議

EU(ヨーロッパ連合)加盟各国のデータ保護当局などで構成される「欧州データ保護会議」(EDPB)は4月13日,アメリカのベンチャー企業OpenAIが開発した対話式の生成AI,ChatGPTについて,専門の作業部会を設置すると発表した。

EDPBは,イタリアのデータ保護を担当する当局によるChatGPTに対する3月の禁止措置について協議したうえで,当局間で情報を交換し,協力して対応にあたるため,専門の作業部会の設置を決めたとしている。

イタリアでは3月31日,ChatGPTによる膨大な個人データの収集などが,個人情報の保護に関する法律に違反している疑いがあるとして,データ保護を担当する当局が,一時的に使用を禁止すると発表した。

ロイター通信によると,ChatGPTの使用禁止は欧米ではイタリアが初めてだ。

またある当局筋の話として,今回の作業部会設置は,ChatGPTを開発したOpenAIに影響のある処罰や規則の設置ではなく,透明性のある一般的な政策の策定が目的だとしている。

EU域内では,スペインやフランスで,データ保護機関が,ChatGPTにデータ保護違反がないか,調査を開始している。

ドイツでは,ジャーナリストも含む43の著作者団体が,ChatGPTの著作権侵害などへの脅威に対し,EUで審議中のAI規制法案の強化を求める動きなどがあるほか,生成AIで作成された架空の記事で,週刊誌編集長が解雇されるという問題も起きている。

イタリアでは4月28日,対策が講じられたことを受け,ChatGPTの禁止措置は解除されたが,当局は引き続き欧州データ保護規制の順守を求めている。