姥捨(うばすて)

2021年4月5日

作:太宰 治

(2018年6月18日放送のアンコール)

あやまった人を愛撫した妻「かず枝」と、妻をそのような行為にまで追いやるほど日常の生活を荒廃させてしまった夫「嘉七」は、お互い身の結末を死ぬことによってつけようと、かつて2人でひと夏を過ごした谷川温泉を訪れる。

テキスト:太宰治「姥捨」(新潮文庫「きりぎりす」所収)

語り:丹沢研二

「竹を切る」

2021年4月12日

作:伊藤桂一

(2019年3月4日放送のアンコール)

桑坂伴内は、地元に生える竹を使った「うちわ」づくりに励んでいた。そのうちわは、工芸品と言ってもいいほど精緻なもので、収入は懇意にしていた勘定方の遺族を助けるために送っていた。その勘定方・井端は、藩金を流用したと責められた末、自決したのだった。

テキスト:伊藤桂一「竹を切る」(光人社「伊藤桂一時代小説自選集 第二巻」所収)

語り:橋爪秀範

「家族写真」

2021年4月19日

作:松井玲奈

(2021年3月1日放送のアンコール)

主人公は、小学6年生・11歳の女の子「アイ」。父親は単身赴任、母親は仕事で夜遅くまで 働いている。両親を困らせたくない、でも、まだ甘えたいと揺れ動く気持ち。そんな「アイ」のアルバムには、毎年撮っていた家族写真があった。

テキスト:松井玲奈「家族写真」(朝日文庫「25の短編小説」所収)

語り:三上 弥

「金と銀」

2021年4月26日

作:川上弘美

私がはとこの治樹さんと出会ったのは、まだ5歳のころ。ひいおばあちゃんの葬儀のときだった。陶芸を教える母とその生徒との夏休みの旅でも顔を合わせていたが、治樹さんと会うことはなくなっていた。そして大学生になった私は、治樹さんと7年ぶりに街で再会する。

テキスト:川上弘美「金と銀」(新潮社「甘い記憶 6 sweet memories」所収)

語り:高橋さとみ