「御船橋の紅花」

2021年10月4日

作:山本一力

(2021年1月25日放送のアンコール)

江戸の町人長屋。その中に担ぎ売りを商う泰造がいる。無愛想で、若い店子からは疎まれる始末。しかし、商う姿勢は若い頃から真面目そのもの、頑固一徹。儲けもあくまでお客様本位。そんな泰造に天ぷら屋台の女将との懸想話が持ち上がる。

テキスト:山本一力「御船橋の紅花」(朝日文庫「情に泣く」所収)

語り:山本哲也

「お勢登場」

2021年10月11日

作:江戸川乱歩

肺病を患う格太郎は、ある日、妻のおせいが不倫相手との逢瀬に向かったあと、息子とその友達とで、かくれんぼをして遊んでいた。格太郎は、押し入れの長持の中に隠れたが、誤って閉じ込められてしまう。密閉された空間で苦しんでいるところに、おせいが帰宅する。

テキスト:江戸川乱歩「お勢登場」(岩波文庫「江戸川乱歩短篇集」所収)

語り:三輪秀香

「むすびめ」

2021年10月18日

作:森 絵都

(2019年11月4日放送のアンコール)

小学校の同窓会に向かう主人公の女性。小学6年生の秋、人気テレビ番組への出演を目指しクラス一丸で取り組んだ「30人31脚」。このことで心にわだかまりを抱えた彼女は、15年ぶりにクラスメイトに会いに行く。そして、当時の思いがけない真実を知ることになる。

テキスト:森 絵都「むすびめ」(文藝春秋「出会いなおし」所収)

語り:結城さとみ

「魔術」「捨児」

2021年10月25日

作:芥川龍之介

「魔術」
ある時雨の降る晩、私はインド人で魔術の大家であるマテイラム・ミスラ君の家を訪ねた。かねてから、彼の魔術を見せてもらえるよう頼んでいたのである。彼の家で私は不可思議な体験をしたのち、魔術を教えてもらうこととなる。

「捨児」
浅草の信行寺という寺の門前に、明治22年の秋、男の子が一人捨てられていた。和尚は、その子を勇之助と名付け大事に育てた。5年後の冬、母親だという女性が訪れる。勇之助はその女性に引き取られ、幸せに暮らしていたように思われたが…。

テキスト:芥川龍之介「魔術」(新潮文庫「蜘蛛の糸・杜子春」所収)
「捨児」(ちくま文庫「芥川龍之介全集4」所収)

語り:三橋大樹