about 4K8K
超高精細カメラがとらえるのは、きめ細かな美しい映像です。リオのカーニバルを彩る衣装や装飾のきらびやかさ、握りたての江戸前ずしの生きのよさ、獲物を狙う猛獣の俊敏な動き…。あたかも目の前に開けた窓から実物を見ているかのような気にさせてくれます。これがスーパーハイビジョンの超高精細映像ならではの魅力です。
テレビは画面を構成する微小な素子(画素)の一つ一つが光り、文字や動画などを描き出しています。テレビ映像の美しさ、それは画素数がカギを握っています。現在のテレビは横1920×縦1080の画素で画面を構成していますが、4Kテレビは、横3840×縦2160、8Kテレビは横7680×縦4320。それぞれ横方向の画素数がほぼ4000と8000になることから4K、8Kと呼んでいます。スーパーハイビジョンは、これまでのハイビジョンをはるかに超える画素数で、超高精細な映像を映し出します。
超高精細映像と共に、音を極めたのがNHKの4K8K放送です。まるでライブ会場にいるかのような迫力の音。そして、大地で感じる音までも。その秘密は4K8Kの音響システムです。見ている人を取り巻くようにスピーカーを配置する、4Kの「5.1チャンネルサラウンド」。前だけでなく後ろからも音が聞こえることにより、リアルな音体験が可能となりました。さらに8Kでは、見ている人を包み込むような立体音響で、これまでにない「驚異の臨場感」を追求しています。
スーパーハイビジョンの色と光の表現は、さらに進化しつつあります。例えば、秋の京都を彩る紅葉。赤や黄色の繊細なグラデーションに加えて、光と影が織りなす明暗の差が息をのむ絶景を演出します。また青森のねぶた祭でも、あざやかに彩られた光の像が闇夜に浮かび上がります。こうしたあざやかな色彩と光の輝きを、これまでのハイビジョン以上に見た目に忠実に再現し、立体感あふれる映像として表現するのが、スーパーハイビジョンの最先端の技術「広色域」と「ハイダイナミックレンジ(HDR)」です。※広色域とHDRで制作する番組を、今後増やしていく予定です。
「広色域」は、色の表現範囲が広がり、私たちの周りにあるほぼ全ての物を本来の色で再現することができます。この図の色付けした部分は、人間が見ることのできる色の範囲(色域)を表しています。従来のハイビジョンでは表現できる色の範囲が狭いため(黒い三角形)、再現できない色がありました。一方、スーパーハイビジョンは色の表現範囲を広げた「広色域」(白い三角形)の技術によって、より自然であざやかな色彩を再現することができます。
HDRは、表現できる明暗の幅が広がり、これまでは表現が難しかった“日陰とひなたの明暗差が大きいシーン”、“ガラスや金属に反射した光”などをより忠実に再現することができます。
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