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どんなところ?何が必要? 避難所に行ってみた

これまで災害時に、「避難所」へ避難した経験がない、という方も多いと思います。どんな設備があって、何を持って行けばいいのか。福岡放送局の野口アナウンサーが実際に行って、注意点を聞いてきました。

この記事は2021年に公開したものです。

まず、雨の中を避難するときの格好です。

雨の中を避難するときの格好

両手が使えるように、傘をさすのではなく、レインコートがおすすめ。
荷物もリュックサックに入れて、ぬれないようにカバーをしておきましょう。
長靴は、水が大量に入ると歩けなくなる恐れも。スニーカーが安全です。
道路が冠水している場合は足もとが見えないため、段差などがないか、傘やつえで確認しながら歩きましょう。

自治体の職員

この日訪れたのは、福岡市早良区の集会所。災害時には避難所になります。
迎えてくれたのは、早良区役所の職員。避難所が開設されると、主に自治体の職員が運営にあたります。

①避難所に入る前に・・・ 消毒・検温・問診票

感染症対策として、避難所へ入る前に、手指の消毒や検温を行います。
また、現在の体調や、新型コロナ感染者との接触歴を、問診票に書きます。
感染の疑いがある方や、体調の悪い方は、専用の部屋に通します。

②避難所に入る時 ここに注意!

ぬれたレインコート等は袋に入れ、廊下や室内をぬらさないように気をつけましょう。
そして、スリッパや室内履きの持参を。スリッパを貸してくれる避難所もありますが、感染症対策のためにも、自分のものを使うのが望ましいそうです。

③避難者が過ごす部屋 どんなところ?

今回おじゃました避難所

今回おじゃました避難所は、最も大きな部屋で、9世帯を収容できる想定です。
それぞれの世帯の間は、2メートルほど間をあけて、密にならないようにしています。

誰がどの場所を使うか決める際に、ちょっとしたポイントがあります。
壁ぎわは、お年寄りや体の不自由な方に使ってもらうといいそうです。
壁を伝って歩いたり、壁に寄りかかったりできるためです。

災害対策用プライベートルーム

そして部屋の隅には、「災害対策用プライベートルーム」と書かれたテントが。
着替えや授乳など、人目が気になるときに使う、個室です。

④食事 可能な限り持参を

備蓄食料や飲料水

食料や飲みものは、できるかぎり持参しましょう。
備蓄食料や飲料水も用意されていますが、数に限りがあります。
非常食だけでなく、弁当などを持ち込んでもよいそうです。
その際は、食中毒に注意し、生ゴミなどがたくさん出ないように工夫しましょう。

⑤寝具も持参がベスト

毛布や、空気で膨らませるマット

この避難所では、毛布や、空気で膨らませるマット、組み立て式のベッドを備蓄していました。
必要な方には貸し出してくれますが、これも数に限りがあるので、できるだけ持参してほしいということでした。


今回は福岡市内の一箇所の避難所を取材しましたが、県内どの避難所も、県の避難所運営マニュアルにのっとって運営されているため、備蓄品や運営のルールは、基本的には同じだということです。

また、コロナ対策で収容する人数を減らしている避難所が多いため、満員になることも想定されます。
混雑状況は、「福岡県防災ホームページ」で確認してみてください。
そして、避難所への避難だけでなく、在宅避難や、親戚の家などへの避難も検討して頂きたいと思います。