生きるスキル

"孤立"からのサバイバル②エレベーターで揺れを感じたら、
すべてのボタンを押しましょう。

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地震が起きたとき、エレベーターが停止することも考えられます。
首都直下地震では、最悪の場合、およそ1万7000人が閉じ込められる可能性があると試算されています。
(平成25年 中央防災会議  首都直下地震ワーキンググループ『首都直下地震の被害想定と対策について』より)

2009年9月以降に設置されたエレベーターには、地震の揺れを感知すると自動的に最寄りの階に停まるシステム(地震時管制運転装置)がつけられています。

しかし、古いエレベーターにはその機能がないこともあります。
どうしたら閉じ込めを防ぐことができるのでしょうか?

エレベーターメーカーに勤める松岡幸吉さん(日本オーチスエレベータ・マネージャー)はこうアドバイスします。

「もしあなたがエレベーターに乗っているときに揺れを感じたとしたら、念のため、即座にすべてのボタンを押すようにしてください。停まって扉が開いたら、外に出ます。
揺れがおさまったとしてもエレベーターを使ってはいけません。階段から避難しましょう。万一、エレベーターが階と階の間で停まってしまい、扉が開かなくなった場合は、備え付けられたインターフォンを使って外部と連絡をとり、救助を要請してください。

アクション映画などでは、天井から脱出したり、扉をこじあけたりするシーンがありますが、無理にエレベーターから出ようとするのはたいへん危険です。
そもそもエレベーターの上に脱出口はほとんどありませんし、あったとしても中からは開かないようになっています。
また無理矢理ドアを開けようとすると、故障の原因になり、その後の救助に支障をきたすうえ、挟まれたり落下するなど、さらなる深刻な事故に発展する可能性があるのです」(松岡さん)

松岡さんによれば、エレベーターのケーブルが切れて落下…などということはまず起こらないそうなのでご安心を。

連絡がとれれば必ず作業員が駆け付けて救出してくれます。それまで辛抱強く待ちましょう。

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