胆汁は脂肪の吸収と燃焼で働く!

2020年7月30日(木)BSプレミアム 午後8時00分~午後8時59分

新たなダイエットの王道! 胆汁パワー


胆汁は脂肪の吸収と燃焼で働く!


今日の主役は、およそ2400年前のギリシャで注目されていたもの。
カラダの中で作られる物質です。

そのカギをにぎるのが、医学の祖ヒポクラテス。
実は、このような言葉を残しています。
「胆汁が濃い人は、瘦せていて、活動的だ。」(ヒポクラテス)

胆汁(たんじゅう)」っていわれても…
馴染みはないものだと思いますよね。

実は、胆汁は、味わえるんです。

やってきたのは、都内にある日本料理店。

扱っている食材は、元気のいいすっぽんです。

この店の名物は、すっぽん料理。
唐揚げから鍋まで揃った、フルコースのなかに、その「胆汁」はあるのです。

「いよいよ本日の一番の売り!まずはこれを召し上がってください!」(大将)

なんと、すっぽんの胆汁を白ワインで割った「胆汁酒」!

胆汁酒に使うスッポンの胆汁をみせて頂きました。
この濃い緑色の液体が「胆汁」です。

この胆汁、人間のカラダの中にもちゃんとあります。
胆汁は、肝臓で作られています。

これは、肝臓の組織を捉えた貴重な映像。

赤く見えるのは、血液です。
その周りで緑色に発色しているものが、体内を流れる胆汁の姿。

資料提供:東京大学 伊藤暢特任准教授

この胆汁が、「ダイエットの強い味方になる」ことが最新科学でわかってきたのです。

新たなダイエットの王道、“胆汁パワー”について教えてくれるのは、胆汁の専門家として世界から注目されている、慶應義塾大学教授の渡辺光博さんです。

「胆汁は、エネルギー代謝のスイッチのような役割をしているということがわかっています。まさにダイエットのカギだと言えます。」(渡辺教授)

ダイエットのカギとなる胆汁とは何か。
まずは基礎知識。

胆汁は、体内のコレステロールなどを原料に肝臓で作られています。
その量、1日あたり600mlから1,000ml。

そして胆汁は、胆のうへと送られたのち、およそ10倍に濃縮され、蓄えられているんです。

そもそも胆汁は、一体、どんな働きをしているのでしょうか?

そのヒントは、新潟県村上市の山奥にあります。
猟で熊を仕留めるマタギが暮らす里。
山熊田(やまくまた)の人々は、昔から「熊の胆」を大切に保管してきたと言います。

「動物の胆汁を摂取するというのは、もともとギリシャで生まれました。それがシルクロードを経て、インド、中国、日本へ伝わりました。そのシルクロード沿いには、熊ではなく、様々な動物の胆のうを薬として摂取する文化が残っています。」(渡辺教授)

訪ねたのは、こちらの方、大滝剛さんです。

さっそく見せていただきました。

「これは熊の胆(くまのい)です。熊の胆のう。」(大滝さん)

これは、文字通り熊の胆のう「熊の胆(くまのい)」。
中身は、熊の胆汁です。
昔から民間薬として飲まれてきました。

細かく砕いて、お湯で溶かすと・・
ほら、胆汁がにじみでてきました。

熊の胆の効能は、腸の内で消化を助けること。
実は、これこそが胆汁の基本、「第1の働き」なんです。

「腸の消化を助ける働きをするものです。」(大滝さん)

一体どういうことか。
小腸での胆汁の働きを体内劇場でご覧いただきましょう!

小腸で胆汁を出すように指示するのは、脳(和田明日香さん)です。

小腸で消化を助けるのが胆汁(岩尾望さん)。

普段は、胆のうに蓄えられている胆汁。

食事をすると、すぐさま小腸へと押し出され、仕事を始めます。

その仕事とは、腸のなかにたどり着いた脂肪(黄色いボール)の素早い処理。

水に溶けにくく、吸収されにくい脂肪に胆汁が作用すると、 脂肪は水に溶けやすく、吸収されやすくなります(ミセル化)。

こうして、腸からの脂肪の吸収を手助けしているんです。

「よっしゃ!任務完了!」(胆汁)
「よくやったぞ胆汁!グッジョブ!」(脳)

食事の度に、こんな大仕事をしているなんて、ほんと、ありがたい!

ダイエットパワーを持つ胆汁の「第一の働き」。
これが「脂肪の消化と吸収を促す」ことなのです。

そして「第2の働き」とは何か。
ダイエットに関わる「第2の働き」とは、
カラダが吸収した脂肪を、しっかり燃焼させてくれること!

ダイエットが成功するか否かはまさに、胆汁のこの働きにかかっています。

ここで再び体内劇場をご覧いただきましょう!

脳は、胆汁に第2の仕事の指令を出します。

「そろそろ時間だよ〜、次のステップ行って〜。」(脳)

胆汁が向かった先は、腸の外へつながっている管のような組織。

この組織の中へ、胆汁の一部の成分(緑色のボール)を入れていきます。
この成分(緑色のボール)とは「胆汁酸」。
胆汁の主成分です。

実はこれこそ、脂肪の燃焼を促す「実行部隊」。
管を通って、血液の中へ入り、全身で働き始めるのです。

そのメカニズムを教えてくれるのは同志社大学教授 池川雅哉さんです。

特殊な機器で血液を解析し、胆汁の姿を捉えることができました。

これは、血液の成分を粉末にし、それを拡大した画像。
この薄いピンク色の範囲に血液成分が分布しています。

そこに重なるように現れたのは緑色の粒!

「緑色に示されているのが胆汁酸です。実はこのように血液中にも存在して細胞レベルで胆汁酸が非常に重要な働きを示していることがわかってきました。」(池川教授)

血液で運ばれた胆汁酸は、一体何をしているのか。

全身の組織に運ばれると、血中から様々な細胞に向かいます。
胆汁酸が細胞の表面にくっつくとシグナルを発信!
それをきっかけに細胞が活性化します。

そこへ中性脂肪がやってくると…。
細胞がどんどん脂肪を燃焼し、エネルギーに変換してくれるのです。

「胆汁酸のこういった働きをよく理解して上手に利用すれば、ダイエットの強い味方になるんじゃないかなと考えられます。」(池川教授)

「基礎代謝が上がるというのは、ものすごい大きな効果なんですね。と言うのは、運動した時は、1日1時間したら1時間しか代謝が上がってないのですが、基礎代謝がすこしでも上がっているのは、24時間それが蓄積するわけなので、その効果は非常に大きいです。胆汁酸は量だけではなく、質が大切ということが、最近の研究で分かってきています。」(渡辺教授)

美と若さのアドバイザー、東京医科歯科大学特任講師の宇山恵子さんも驚きのダイエット戦略だと言います。

「これはものすごい大発見です。ダイエットと言ったら、運動一生懸命するとか、食事制限して、カロリー減らして、食べたいものを我慢してということが普通じゃないですか。それが運動とか食事制限とかなしにできるというので、いろいろな先生方が研究テーマのひとつとして注目されているんです。」(宇山さん)

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