マッサージで脂肪細胞の成長が止まる!?
マッサージで脂肪細胞の成長が止まる!?
おなかの脂肪が気になる方
脂肪のマッサージをしている人いますよね〜。
本当はどんな効果があるのか、気になる!
ということで、今回番組で調べてみることに。
肥満治療に、脂肪のマッサージを勧めている医師がいるという情報をもとに訪れたのは、京都市内の島原病院。
これまで5000人の患者を診察してきた、肥満治療のスペシャリスト、京都府立医科大学客員教授の吉田俊秀さんです。
その吉田さんが脂肪のマッサージを勧める理由。実は・・・。
「『ああ、こんだけあるわ、あしたも頑張ってダイエットしなければいけないな』というふうなことを自分で感じ取っていただければと考えています。」(吉田さん)
こちらの病院ではマッサージは、自分の脂肪の多さを実感させる、心理療法の一環として勧めているのです。
では脂肪細胞そのものに、変化は起こらないの?
今度は、脂肪細胞に対するマッサージ効果を研究している大学教授を訪ねることに。
横浜薬科大学臨床薬学科教授 田邉由幸さん。
細胞レベルで脂肪細胞のマッサージの影響を研究しています。
「私の研究は、細胞がいわば脂肪細胞になる前の赤ちゃんの状態でとどまるという研究です。」(田邉教授)
田邉教授が研究しているのは、脂肪細胞になる前の組織。
前駆脂肪細胞と言います。
この容器に入っているのが、その前駆脂肪細胞。
放置すると、脂肪細胞に育つ、いわば赤ちゃん細胞です。
田邉教授は、この前駆脂肪細胞を特殊な装置にセットして人工的に引っ張るという刺激を加えました。
つまり、マッサージをしている状態を再現したのです。
すると何が起きたのか。
刺激がない状態では、小さかった前駆脂肪細胞は100%脂肪細胞に変わり、大きくなってしまいました。
ところが刺激を与えるとその割合は減少。
もっとも刺激を与えた場合、前駆脂肪細胞の半分以下しか、変化しなかったのです。
刺激によって、前駆脂肪細胞を赤ちゃんの状態で止めれば、脂肪を小さいままにできるのではと、田邉教授は考えています。
「ストレッチなりマッサージなりが、前駆脂肪細胞が新たにどんどん分化することを抑え、いろんな人たちの健康、あるいは美容に役に立てばと思い、研究を進めている状態です。」(田邉教授)
「実際にマッサージをしたことによってサイズダウンしたと実感してる方は、おそらく組織の変形とか、カラダの体液の移動みたいなもので、一時的に変形してるというような状態だと思います。(マッサージの本当の効果は)ただ長い期間やってみないとわからない部分があって、きちんと研究がなされていない。」(田邉教授)