顔が大きいのは錯覚!?

2018年7月3日(火)BSプレミアム 午後10時00分~ 午後10時59分

めざせ!あなたも小顔美人


顔が大きいのは錯覚!?


小顔になりたい。
そう思っている日本人女性は、どれぐらいいると思いますか?
化粧品メーカーのある調査では、なんと80%を超えています。

でも、ちょっと待ってください。
あなたの顔、本当に大きいですか?

判定に使うのは、このパネル。


これは、
現代日本人女性の顔の輪郭の平均です。
これに入れば決して大きいというわけではないのです。

自分の顔が大きいと思ったみなさんも、意外とすっぽり入るのです。
つまり、平均的な顔の大きさから、はみ出てしまうような大きな顔の人は
そうそういないということ。

では、なぜ自分の顔は大きいと思っているのでしょうか?
原因をたどっていくと…。この女性の顔に行き着きます。

見てください、この顔。
左右対称で、目、鼻、口のバランスがとてもいいと思いませんか?
そのバランスは、

例えば目の幅を1としたら、目と目の間隔も1。

 

さらに、小鼻からまっすぐ横に伸ばした距離を1とすると、
目の下からまっすぐ下に伸ばした距離はちょうど2。

 

実はこうしたバランスこそ、
小顔に見せる、魔法の比率。
なぜかこのバランスから離れると顔が大きく見えてしまうというのです。

例えば、顔の輪郭はそのままに、1対1対1だった目の間隔だけを
広げてみることにします。

 

すると、顔全体が横に大きくなったように見えませんか?

 

さらに、1対2だったほおのバランスを崩して、鼻と口を下げると、

 

やっぱり大きくなったような気がしますよね。

 

でも、頭とアゴの線で比べてみても、
大きさは同じです。

 

さきほどからでているこの顔。
いったい誰なのでしょう?

それを確かめるべく向かったのは、あるファッションサイトの撮影現場。
色鮮やかな浴衣を着こなすモデルさん。
やっぱり、小顔ですよね。

 

メイクを担当しているのは、ヘアメイクアップアーティストの
鎌田由美子さん。

 

いろいろな顔にメイクを施してきた鎌田さんによると、美しさの基準になるものがあるといいます。

鎌田さんによると、人の頭の中には平均顔というものがあり、それをイメージの中で、モノサシにしているんだとか。

 

鎌田さんのいう平均顔。

それこそが、先ほどのバランスのいいあの顔。
実は、ある化粧品メーカーが、
複数の女性の顔をまとめて作り上げた顔なのです。

画像提供:資生堂

 

・・・・・・

どういうことなのか。
その、実際の作り方を、金沢工業大学でみせてもらいました。


教えてくれたのは、金沢工業大学准教授の渡邊伸行さん。

 

まず、顔画像の、眉、目、鼻、口などの輪郭に沿って
特徴点という点をプロットしていきます。

 

この点に囲まれた領域の距離の情報や、色の情報を使い、
平均値をとることで、平均顔を作ることができるのです。


この顔も、8人の女性で作られました。

 

実は、別の8人で作っても、
できあがった顔はほぼ同じバランスになる
というのです。


にわかには信じられませんよね。

そこで2つのチームに協力してもらいました。
まずは女子ラグビーのクラブチーム、東京フェニックス。
日本代表選手を幾人も擁する名門チームです。

 

参加するのはこの8人。

 

そして、もう1チームは、秋葉原と新宿を拠点に活動するアイドルグループ、さくらシンデレラ。

 

毎日ステージに立つ彼女たち
彼女たちからもやはり8人が参加しました。
それぞれの顔はご覧のとおりです。

 

2チームの平均顔がどうなったのか?
数日後のラグビーチーム。
監督が完成した平均顔を持ってきました。

 

こちらがその平均顔。

 

さっそく、あのバランスのいい平均顔と比べてみましょう。

 

目と目の間隔は、1:1:1。
ほおのバランスは、1:2。
なんと同じになりました。

 

一方こちら、アイドルグループにも平均顔を届けます。
これが、彼女たちの、平均顔。

 

こちらはどうでしょう?
目と目の間隔、1対1対1。
ほおのバランス、こちらも、やはり、同じになったのです。

 

それぞれ別の8人から作った平均顔。
小顔の基準になるだけでなく、美しさの基準にもなるといいます。

 ・・・・・・

そのことを教えてくれるのは、大阪大学教授 森川和則さんです。

「平均顔は非常に端正な整った顔です。特に突出した特徴がありません。つまり、非常に見慣れた顔、親しみのある顔でもあるということです。顔が大きいとか小さいという判断も、平均顔と比較して、相対的に人間の脳が判断しているのです。」(森川教授)

人はそれぞれ頭の中に、平均顔を美しさの基準として持っています。
そして無意識のうちに、平均顔と自分を比べています

そのバランスの違いが気になった時、自分の顔が大きいと判断してしまうと、考えられるのです。

「普段は意識しないけれど、人間の脳の中には平均顔があります。人間は他人の顔を認識する時に、頭の中にある平均顔とその人の顔を比べて、その個人の顔が平均顔からどのくらいずれているかという、そのずれを使って顔の認識を行っている。実は、平均顔というのは固定されたものではなく、常にアップデートされています。例えば小顔の女優さんやモデルさんをたくさん見ていると、頭の中の平均顔も、だんだん小顔になっていくのです。」(森川教授)

NHKオンデマンド

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