いい声は、スマイルでイー声

2018年6月26日(火)BSプレミアム 午後10時00分~ 午後10時59分

声のアンチエイジング


いい声は、スマイルでイー声


声の老化を食い止める、さまざまなアンチエイジングの方法を紹介してきましたが、 
たとえ年をとっても、いい声 ってあるのではないでしょうか?


年をとっても、いい印象を与える声とは何か。
その秘密を長年研究している人が、音声工学の専門家、東京工芸大学准教授 森山剛さんです。

「(年をとってもいい印象を与える声というのは)一言で言えば、人の耳に届きやすく、ピアノで小さく歌った時も、フォルテで大きく歌った時も、一番後ろの座席まで人の耳に届く音色の声です。」(森山准教授)

そんな 「よく通る、すてきな声」 の代表といえば、オペラ歌手。

普段どんなことを意識して、声を出しているのでしょうか?

「できるだけその会場の隅にいるお客様にも声が届くように、声の大きさだけではなくて、響きにきちんと乗って、声が届くようにと意識しています。」(平野柚香さん)

・・・・・・

 

実際、その声はどこまで届くのでしょうか?おじゃましたのは、放課後のある学校。

 

長い廊下を使って、番組オリジナルの実験を行いました。

 

20名の男女が、目隠しして5mおきに並びます。
声が聞こえたら、旗を上げてもらいます。

 

 

音量はわざと絞り、普通の会話レベルのおよそ60デシベル。
まずは、オペラ歌手の歌を流します。

 

届いた距離は、55m。

 

では、一般の女性の声は、どこまで届くのでしょうか?
事前に収録した、「ア」の声で実験してみます。

 

音量は、ほぼ同じ60デシベル。
結果は、距離35m。
オペラ歌手には遠く及びません。

しかし、 ある声で実験してみると、結果は 40m に。
その声とは、 「イ」 。 「ア」より、5m伸びました。

なぜ「イ」の声は、よく届いたのか?
秘密は、声を出す時のこの表情 にありました。

 

笑顔の「イ」です。

笑顔の「イ」が一番出しやすい と森山准教授。

「口角が上がって、口が横の形になった時に、舌が前のほうへ出て、空間が開きます。声帯で作られた音源が頭の上へ向かって、その空洞へ響き渡るのです。」(森山准教授)

その笑顔を、まさに実践しているのが、オペラ歌手。
よく通るいい声には、口角を上げる笑顔が大切 なんです。

「実は非常に不思議な仕組みがありまして、人の耳には、声の中のある成分がすごく増幅されて、伝わるのです。音の成分のことを周波数と言いますが、ちょうど3,000ヘルツあたりの周波数が、その強められる成分になっているのです『イ』の口の時にすごく増える、ということがわかってきています。笑顔で話すだけで音色が変わります。ブツブツ、ぼそぼそという口から、笑顔の口になるだけで音色が明るくなります。これは何にもかえがたいもので、相手の人も笑顔になり、とても明るい人だな、元気な人だなと、すごくいい印象を周りに持ってもらえるのです。そうすると周りの反応が変わるので、おのずと自分にも自信が芽生えてきます。」(森山准教授)

NHKオンデマンド

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