声帯はやせても太ってもダメ!

2018年6月26日(火)BSプレミアム 午後10時00分~ 午後10時59分

声のアンチエイジング


声帯はやせても太ってもダメ!


 いきなりですが、声を聞くだけで年齢を言い当てる実験を行いました。

 

声を出すのは、世代の違う3人の女性。
見た目で判断できないように、目隠しをした状態で彼女たちの声を聞きます。

 

声を聞いた瞬間、目隠しをしていても全員が3番の女性が一番年上と答えました。



3番の女性の実際の年齢は、50歳。

声は、年齢の大きな判断基準、ごまかせない、のです。

都内の結婚相談所で、今、密かな人気を集めるセミナーを訪ねてみると…


婚活中の女性を対象にした、ボイストレーニング。
自分の声に悩む女性が、少なくないそうです。

もっと若々しい声になって、新しい出会いを作りたい。みな真剣です。

「心のちゃんとこもった、愛のある声に聞こえるといいなって思います。」
「すごく存在ある声にしたいなと。」
「先生の声、すごいいい声だなって思って。あのように出せる声になりたいんです。」
(受講生)


実は、声にまつわる、有名な法則があります。心理学の世界で、40年以上前に発見された、メラビアンの法則

 


相手の印象を決める判断基準を調べたところ、見た目に次いで、声が4割近くを占めました。

「声は、その人の鏡だと思います。同じ言葉を言っても、相手に伝わる印象や、相手の反応を受け取ってもらい方が大きく変わってくる。」(ボイストレーナー 金丸明日香さん)

 

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そんな声に悩む女性たちの代表といえば、この方。
お笑い界のハスキーボイス、椿鬼奴さん。

鬼奴さんによると、声のかすれが、年齢とともに、特にひどくなったそう。
同じくらいの年の女芸人仲間で飲みに行くと、ふと気づくと、
低い声で話していて、キャピキャピという感じは一切ない、という鬼奴さん。

やはり悩みは、声のかすれと低さ
原因は何なのでしょうか?
声の専門家がいるという病院を訪ねました。

 

迎えてくれたのは、京都府立医科大学教授 平野滋さん。

 

早速、診察です。
声のもととなるのは、のどの奥。どんな状態なのでしょうか。
「イー」と声を出しながら、内視鏡で映すと、現れたのは、唇のような形をした2つのヒダ。

 

声を出すと、ヒダが動いています。
これが、声を出す器官、声帯です。

しかし、鬼奴さんの声帯には、大きな問題が…。

「むくんでいるというか、少し腫れ気味ですね。ですから、少し振動が、重たくなっています。(平野教授)」

声帯が重たい?
鬼奴さんに、何が起きているのでしょうか。

 

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声は、肺から出る空気が声帯を通る時、声帯が振動することで発生します。
その振動は、目にも見えない速さ。女性の場合、1秒間に200回も振動します。

ところが、この声帯が、年とともに老化していくのです。

その1つが、やせていくこと。
声帯の横幅が狭くなっていきます。

 

すると、声帯に隙間ができ、空気がもれて、うまく振動できません。

これが、かすれ声の原因です。

 

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20代の声帯を見て、鬼奴さんの声帯と比べてみましょう。

 

きれいに閉じていて、まっすぐです。

 

2つを比べれば、違いは一目瞭然。
20代の声帯は張りがあり、閉じる時はしっかり閉じ、隙間はありません。これが、健全な声帯です。

 

一方、鬼奴さんの声帯は、きれいに閉じるべき時に閉じない。
この状態が、かすれ声を引き起こしていたのです。

 

そして、かすれ声の次は低い声
その原因は何か?
声帯を横から見てましょう。

 

声帯がぶ厚くなっています。
老化によるむくみや炎症などで腫れてしまうのです。
声帯がぶ厚くなると、振動が鈍くなり、低い声になってしまいます。

 

鬼奴さんの声帯はむくみ、動きが滑らかではありません。
声帯の老化が起きていました。

しかも鬼奴さんの場合、年齢だけではありません。
舞台では常に声を張り続け、毎晩のように、仲間と飲み会。
昔はタバコも吸っていました。
こうした生活習慣が、老化に拍車をかけたのです。

「このまま放置していると、だんだん傷みが強くなっていって、固くなると思います。そうなると、ますます声がかすれて、高い声も低い声も出にくくなっていきます。」(平野教授)

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年をとっていく声。原因は声帯の老化ですが、声帯の大敵は2つあります。

1つは、女性ホルモンの減少

「老化は、基本的に声帯が痩せていくんです。年をとると、男性はハスキーなかすれ声になるのですが、女性はもう少し複雑です。女性ホルモンの関係で、声帯は痩せていきます。また年とともにホルモンが減ると、むくんでくるのです。結果的には声帯がむくんで声が低くなり、ガラガラした成分が出てくることが多いのです。」(平野教授)

そして、2つ目は、胃酸です。

「女性は生理が終わると、アブラがカラダにたくさんたまるようになります。それで、どうしてもポチャッと肥満傾向にあります。そうすると、おなかの周りに脂肪がついて、胃を圧迫し、胃酸が逆流しやすくなります。そうなると、胸やけではなくて、のどが焼けてしまう。こうしたことが年齢とともに起こってくる。特に日本人の場合、女性に多いと言われています。」(国際医療福祉大学東京ボイスセンター長 渡邊雄介さん)

NHKオンデマンド

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