筋トレの鍵は5秒マジック
筋トレの鍵は5秒マジック
目からウロコのおサボり筋トレ術ですが、さらに筋トレの効果を上げる、とっておきの方法があるそう。
そこでやってきたのは、中京大学。
筋トレ初心者が、まずやるべき新常識を教えてくれるのが、筋肉と運動神経に関する研究を続ける、中京大学 准教授 渡邊航平さんです。
筋トレを始める前に、たった1回5秒間、あることをするのだと言います。
実際にやっているところを見せてもらうと…
「いきます、3、2、1、はい!1、2、3、4、5。はい、楽にしてください。」(渡邊准教授)
え? 今、何をしたんですか?
「最大の力、普段出さないような力を出すことが、神経の改善に効果があります」(渡邊准教授)
先ほどの実験、実は自分の持っている最大の力で脚を前に蹴り出していたのです。
でも、これで何が変わるのでしょうか?
私たちが、力を出そうとするとき、筋肉を動かすための電気信号が脳から神経を通って筋肉に伝わります。
思いっきり1回、最大の力を出して電気信号を通すとその神経を目覚めさせることができます。
すると、その後は電気信号が通りやすくなり、無理なく筋肉を動かせるというのです。
たった1回だけで効果はテキメンとか。
今度は、お笑いコンビTOYの跡部さんで確かめます。
足首を固定し、跡部さんが最大の力を出した時の、電圧を計測します。
最大の力で脚を蹴り出し、5秒で終了。
神経の活動の大きさを表す電気の強さのグラフです。
1度目に計測したときの電圧は0.048ミリボルトでした。
ところが時間を置いて再び同じ計測をしてみると、0.083ミリボルト。
なんと、倍近くに跳ね上がっています。
その分、神経の活動が大きくなったのです。
こうして神経を目覚めさせると、より大きな力が出せるようになり、筋トレが楽に、効率的にできるというわけです。
・・・・・・
鍛えたい筋肉の場所によってやり方はさまざまです。
二の腕なら、壁に手の甲と肘をあてて、最大の力で腕を伸ばしてみましょう。
腹筋なら、両肩を人に押さえてもらったまま、腹筋運動をすると、最大の力が出せます。
ただし、腰が悪い人はカラダを痛める可能性もあります。十分注意して行ってください。
「(筋肉だけではなく)運動神経も、鍛えていく、改善していくという努力は、活動的に元気に生活する上で、非常に重要なことではないかと考えています。」(渡邊准教授)
「筋肉は脳からの指令で運動神経に電気が流れて、その電気の活動で筋肉が動きます。ですから5秒間、普段出さないような最大限の力で頑張るということは、その電気の流れを非常に良くして、次のトレーニングをしやすくする、そういう目的でやっていると思います。」(森谷教授)