筋トレは積極的にサボるべし!

2018年5月15日(火)BSプレミアム 午後10時00分~ 午後10時59分

たるみスッキリ!おサボり筋トレ術


筋トレは積極的にサボるべし!


筋トレは、積極的にサボったほうが効果的。
そんな驚きの新常識を教えてくれるのは、100キロのバーベルを軽々と持ち上げる、名古屋工業大学 准教授 小笠原理紀さん。


小笠原准教授がおサボり筋トレの研究をすることになったのは、仕事やケガでトレーニングを継続できない場合に、トレーニングの効果がどれほど失われてしまうのかということに興味を持ったことがきっかけだったそう。

そんな小笠原准教授が取り組んだ実験は、筋トレをどこまでサボれるか


2つのチームのうち、片方はサボるチーム
きくちゃんと同じように筋トレを週3日だけ。
これを24週間、続けてもらいました。

もう一方は、もっとサボるチーム
最初の6週間はサボるチームと同じく筋トレをしますが、
その後3週間は完全にサボる、つまり週3日の筋トレもしないのです。
そして、その後、同様のやり方で筋トレを再開。
休みの期間を挟みながら、24週間が経過します。


筋トレの効果を、上腕三頭筋の断面積の変化率でみてみました。
その結果、サボるチームの変化率は順調に増加。
24週間後には20%まで増加しました。

 

一方もっとサボるチームは、最初の6週間は同じように伸びます
しかし次の3週間は、筋トレを休んでしまうため、変化率はガクンと下がってしまいます。
ところが、筋トレを再開した途端、再びグーンと伸びます
2度目にサボった後も大きく上昇。
なんと24週間後には、サボるチームに見事追いついたのです。

・・・・・・・


たっぷりサボったにも関わらず、なぜ追いつくことができたのでしょうか?
小笠原准教授は、ネズミを使った研究で、その謎を解く鍵を見つけました。

注目したのは、筋肉の中にあるエムトールという酵素です。

 

筋肉を作っている筋細胞の内部には、エムトールがたくさんあり、たんぱく質を作る量の調整役を担っています。

筋トレすると、その刺激がエムトールに伝わり活性化
すると、周りに筋肉の材料となるたんぱく質を一杯作るよう
働きかけてくれて、筋肉はどんどん大きくなるのです。

 

ところが、ずっと筋トレを続けていると、
このエムトールが活性化されにくくなります。
つまり、せっかく筋トレをしても、筋肉の成長が鈍くなってしまうのです。

「人間のカラダには、"慣れ"があると思いますが、1回目のトレーニングの時に、エムトールが例えば10倍ぐらい反応すると、その後は、初回ほどは反応しなくなるというような現象が観察されてきます。
同じ刺激をしても、反応しにくくなってくる。つまり、刺激に慣れてきてしまうというのが、筋肉の中にもあります」(小笠原准教授)

先ほどのグラフをよく見てみると、サボりチームは確かに、徐々にその伸びがゆるやかになっています。
これが小笠原准教授の言う、「慣れ」。

これは、エムトールが活性化されにくくなっていると考えられるのです。

一方、もっとサボったチームは、トレーニングを休んだ後、急角度で上昇しています。
この角度は、サボる前とほぼ同じ。
休みを取ることでリセットされ、再び効率的な筋トレを行うことができたのです。

 

エムトールが活性化され、効率的に筋肉を作り出せるようになる。
それが、積極的に筋トレをサボるべき理由なのです。

「休んだチームは3分の2しかトレーニングしてないのに、同じように筋肥大しています。休む期間は、トレーニングしたその半分ぐらいの期間で再開してあげると、1番いいのではないかと思います。」(小笠原准教授)

 

 

<筋トレの素朴な疑問>
筋トレについて、素朴な疑問を教授たちに伺ってみました。

Q. 年をとると、筋肉痛が遅れてやってくるのはなぜ?

「普通の若い人なら、翌日に筋肉痛が起こるわけですが、年になってくると、ケガをしてかさぶたができて、とれるまでに、ものすごく時間かかるでしょう。その、傷の治りが違うのと同様に、全体的に代謝が、遅くなっている可能性は十分にありますね。」(森谷教授)

Q. 筋肉痛の時には、トレーニングを休んでもいいですか?

「以前だったら、筋肉を1回壊して痛めるぐらいほうが、筋肉は強く大きくなる、という考え方もありました。しかし、筋肉痛の時は、無理せずトレーニングを休んでもいいと思います。」(森谷教授)

Q. 筋トレと、ランニング。どちらを先にやるのがいいのですか?

「筋肉を作るという意味で言うと、先にジョギング(有酸素運動)を、その後に筋トレ(無酸素運動)をするほうがいいです。」(小笠原准教授)

「脂肪を燃やしたい場合は、先に筋トレをやってから有酸素運動をすると、より脂肪が燃えやすい環境になるのですけど、いかに筋肉を大きくするかという観点からは、後で有酸素運動をやってしまうと、せっかく筋トレやってエムトール、筋肉作るぞという働きに、ストップがかかってしまうリスクがあります。」(藤田教授)

NHKオンデマンド

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