味噌と血圧の驚きの関係!

2018年5月1日(火)BSプレミアム 午後10時00分~ 午後10時59分

味噌(みそ)から発見!美容パワー


味噌と血圧の驚きの関係!


ところで、味噌で気になるのが塩分
高血圧になるから味噌をひかえる、減塩生活してるという人も多いですよね。
でもそんな心配をまったくしていない人がいたのです。

藤本智子さん、32歳。
この方は毎日、大量に味噌を食べているのです。

 

一見普通のOLに見えますが、晴れの日にはこの姿。
日本国内での宣伝活動はもとより、海外でも味噌の普及に努めています。

 

そんな、藤本さんの1日に密着させてもらいました。

藤本さんの自宅兼作業場のキッチンに行ってみると、なんと、味噌専用冷蔵庫が2台も。
中には、日本全国の味噌がぎっしり入っています。


藤本さんの1日はまさに味噌づくし
一体どれだけの味噌をとるのかカウントしてみましょう。

起きてすぐに目覚めの1杯が味噌です。塩分量はおよそ2g。

朝食は一緒に活動しているスタッフと食べます。
本日は早くも2杯目。塩分量も増えていきます。

 

12時半。お昼ご飯です。
藤本さんは料理を作るとき、塩はほとんど使わず味噌で味付けです。
料理に使った味噌は合計19g。塩分量も2g増えて6gを突破。


さらに赤だしの味噌汁も飲みました。

3時半。味噌と漬物の専門店にやってきました。新しい味噌汁開発の打ち合わせです。
打ち合わせ中もコーヒーではなく、味噌汁。

 

夕食は、ご飯も食べず、具沢山の味噌汁1杯。
まろやかな味わいの、米味噌を使いました。

 

この日の味噌汁は全部で5杯。料理に使った分も合わせると、
味噌の量はおよそ100g。塩分量は12gを超えました。

そのほかの食材に含まれている、塩分も考えると、さらに多いはず。
厚生労働省の勧める成人女性の塩分摂取量は1日7g未満


藤本さんのカラダに問題は起きていないのでしょうか?
そこで、彼女の血管の状態を、九州病院で調べてもらうことにしました。


調べて頂いたのは、九州病院 循環器専門医 伊藤浩司さん。
味噌が血圧に及ぼす研究を行っています。

伊藤さんが藤本さんの味噌づくしの生活ぶりを、まずは問診。

「今どのくらい味噌をとられてますか?」(伊藤先生)

「だいたい1日100gから多いときだと200g。」(藤本さん)

その味噌の量に先生も、さすがに驚いたようです。

そしてまず、血圧を調べてみると
藤本さんの血圧は、107/71mmHgと正常値でした。

 

さらに、血管のかたさを測定する機械で、血管年齢を調べます。
32歳の藤本さんの血管年齢は20代後半、実年齢を下回りました。

「だいたい20代後半。実年齢よりも血管自体は若いということですね。ちょっと驚きですね。日頃の食生活を考えるとしなやかな感じ。非常にしなやかな血管だと思います」(伊藤医師)

「厚生労働省が推奨している1日の食塩摂取量は、男の人が8g。女性は7g。100gの味噌というと、平均で12gぐらい食塩が入ります。これにほかのものからも入りますから、数字から見ると意外に思うのですが、実はその数字だけでは測りきれないおもしろいことが味噌には隠されています。」(上原教授)

味噌であれだけの塩分をとっていたにもかかわらず、血圧が上がっていないという、不思議な藤本さん。

しかし、実は不思議なのは、藤本さんだけではありません。
私たち日本人全員なのです。

それは…
血圧の上昇を抑える謎の成分Xが存在しているのではないか、ということ。

 

2010年にアメリカで1つの論文が発表されました。

4か国の40歳から59歳の人を対象に塩分の摂取量を調査したところ、
1日当たりの塩分摂取量は、日本人が12gとトップでした。

ところが血圧も調べたところ日本人の平均は117と一番低い値になったのです。
これは常識とは、正反対の結果でした。

なぜ日本人は、たくさん塩分をとっても血圧が上がらないのでしょうか。

それは、塩分の一部を、味噌でとっているからではないのだろうか。
その可能性を実験で追求している人がいます。

 

共立女子大学 家政学部教授 上原誉志夫さんです。

上原教授は、8年前からネズミを使って、味噌と血圧の関係を調べています。
以前は、味噌をたくさんとれば、当然、血圧は上がると考えていた上原教授。
しかし、そんな実験に取りくむようになったのは、「ネズミに味噌汁を飲ませたら血圧がどう変わるか実験してみたい」という、女子学生の提案がきっかけでした。

「仲間から日本人は味噌汁を飲んでるから、血圧高くて脳卒中起こしちゃうんだよってずっと言われていたんですよ。自分自身もそういう風に考えていました。」(上原教授)

実験に使ったのは、塩分を与えるとどんどん血圧が上がってしまう特別な性質を持つネズミです。

そのネズミを2つのグループに分け、ひとつのグループには普通の食塩を、
もうひとつのグループには同じ塩分量になる味噌を与え、3週間追跡調査したのです。

 

すると、食塩を摂取したグループは、血圧は予想通り、173mmHgから223mmHgに上昇。
ところが、味噌を摂取したグループは172mmHgだった血圧は、207mmHgにしか上昇しなかったのです。

味噌のなかには血圧の上昇を引き下げる力がある。
意外な結果に上原教授は驚きを隠せませんでした。

「味噌を飲んでいると血圧が下がるのには驚きました。味噌の中には血圧を上げる成分と下げる成分があり、どちらが強いかという話になってくるわけです。」(上原教授)

味噌の中には、発酵の過程で血圧を下げる成分が生まれているのではないかというのです。

まだ、正体は分かっていませんが、仮に物質Xとすると、物質Xには主に腎臓に作用する力があるのではないか、と上原教授は考えています。

味噌を食べると物質Xが体内に入ります。物質Xの成分が腎臓に作用し、カラダに含まれている余分な塩分を尿として、外に出します。その結果、血圧の上昇は抑えられます。

まさに発酵に秘められていた謎のパワーというわけですね!

「いろんなことがわかってきたのですが、(味噌に含まれる)複数の物質で血圧が下がることが原因ではないかと考えています。それぞれの成分を抽出して、(血圧を下げる)ものが何かを調べようとしているところです。1つの成分ではないと考えています。」(上原教授)


でもさすがに味噌をたくさんとり過ぎるとカラダには悪いのではないでしょうか?

小泉教授はこう説明します。

「(血圧が上がるからお味噌汁控えるべきっていう考え方ではなく、)心配しないで飲みなさいってこと」(小泉教授)

また上原教授は、実際にヒトを対象にした試験を行い、血圧上昇のメカニズムを研究しました。その結果は…。

「人で研究もしていますが、だいたい味噌汁2杯分、味噌で40gぐらい食べてもらって3か月間血圧をみていますけど、血圧はビクとも動きません。」(上原教授)

NHKオンデマンド

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