脂肪には「良い脂肪="痩せる脂肪"」があった!

2018年4月3日(火)BSプレミアム 午後10時00分~ 午後10時59分

発見!“痩せる脂肪”の極意


脂肪には「良い脂肪="痩せる脂肪"」があった!


ダイエットの大敵、「脂肪」。減らすのにみなさん苦労していますよね。

 

ところが、その脂肪で、驚きの新常識が見つかりました。
それは、敵だったはずの「脂肪」の中にダイエットの味方がいるということ。

実は脂肪には、太る原因になる脂肪の他に、痩せることにつながる“良い脂肪”があり、この良い脂肪をうまく使えば、「運動」や「食事制限」など通常のダイエットの方法とは別に、脂肪を減らしてくれるのです。
しかも、その働きが詳しくわかりだしたのはごく最近。新潟大学特任准教授 清水逸平さんによると、なんと、「肥満」「糖尿病」のみならず、健康年齢を伸ばせる可能性も秘めているというのです。

では、「良い脂肪」を自分が持っているのか、気になりますよね。これには個人差があります。

そこで登場していただいたのが、
お笑いタレントの松丸ほるもんさん。

彼氏のために、スリムなウェディングドレス姿を目指していますが、まだ体重80キロオーバー!

松丸さんが「良い脂肪」をどれぐらい持っているのか、清水逸平特任准教授に調べてもらいました。

 

用意されたのがこちら!

 

水温は、17度から20度と、室温より少し低いくらい。
その水に両手を入れて10分間冷やしたあと、サーモグラフィーカメラで、皮膚温度を調べます。

 

狙うのは鎖骨付近。実は良い脂肪が集中しているのは鎖骨付近なのです。

10分間、手をつけたあと、鎖骨付近の映像が、広い範囲で赤くなっていたら、「良い脂肪」をたくさん持っている可能性が大きいとか。

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「良い脂肪」をたくさん持っている人の典型的な例がこちら。
水につけた後に鎖骨付近により多く赤い色が広がり、温度も高くなったことがわかります。

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そして、松丸さんを撮影してみると…

水に両手をつける前も10分後も赤い部分がありません。
右側の水につけた後は、やや高い温度を示す黄色がわずかに広がっただけ。
この結果は、松丸さんは、「良い脂肪」をあまり持っていないという判定です。

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この鎖骨付近の「良い脂肪」の正体とは一体なんでしょう!?

教えてくれるのは、北海道大学名誉教授 斉藤昌之さん。

「脂肪細胞には、基本的には白色」と「褐色」という2種類の脂肪細胞があり、私たち、人を含めてほ乳類はすべて持っています。一般的によく知られているのは白色脂肪細胞です。」(斉藤教授)

こちらが白色脂肪細胞の画像。みなさんがイメージする、いわゆるアブラの塊です。太ったときとは、この白色脂肪細胞の中に脂肪(アブラ)がたくさん蓄えられ、細胞が大きくなっていきます。

 

そして鎖骨付近に集中する、もう1つの細胞。こちら、褐色脂肪細胞といいます。

 

白色脂肪細胞と同じ脂肪細胞でありながら、色も形も、全く違います。
褐色脂肪細胞があると、なぜ痩せることにつながるのでしょうか。

「言ってみれば、褐色脂肪細胞は脂肪を燃やして熱を作る、カラダの中のヒーターの役割をしています」(斉藤教授)

褐色脂肪細胞はヒーター? どういうことでしょう? 
そのメカニズムを教えてくれるのは、赤ちゃん。
実は赤ちゃんは褐色脂肪細胞をたくさん持っています。その理由は寒さ対策だといいます。

「お母さんの胎内は37度です。そこから10度近く環境の温度が低いところに出てきます。私たちは普通、寒いときは震えますが、新生児はまだ震える能力は十分に発達してないんです。」(斉藤教授)

大人は寒さを感じると、筋肉を震わせて熱を作っていますが、筋肉が少ない赤ちゃんは、代わりに褐色脂肪細胞を使って熱を作っているのです。

 

褐色脂肪細胞も脂肪細胞なので中にアブラを貯め込んでいます。しかし、それとは別に熱を生み出すヒーターも持っているのです。寒さなどを感じると体温を上げるために、まず褐色脂肪細胞は自分のアブラを使って熱を作ります。

しかしそれでも足りなくなると、さらに全身の白色脂肪細胞のアブラも使って熱を生み出すのです。
これが「良い脂肪」が、痩せることにつながるメカニズムなのです。

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しかし、ここで重大なお知らせが。
実は褐色脂肪細胞は年齢と共に減っていってしまうのです。

年齢ともにどんどん減少。なんと60代では、ほとんど持っていませんでした。しかしこの減り方、個人差が大きいといいます。

斉藤教授が、実際に学生2人で調べてみました。

2人は、年齢も身長もほぼ一緒ですが・・・。

この2人のカラダを詳しく調べると、体重で約11キロ、体脂肪率は約10%の違いがありました。

では、気になる褐色脂肪の差は?

研究で使ったのは、ガン診断で利用されている、特別なCT。
先ほどのサーモグラフィーカメラより厳密に測定ができます。

 

2人のCT画像を見てみると、右側の痩せぎみの人は、鎖骨や背骨付近が黒く写っています。
これが「褐色脂肪」です。

左側の人と比べると、これだけ差があるのです。

「一般的には加齢とともにだんだん減っていくのですが、その減り方には、非常に大きな個人差があるんです。」(斉藤教授)

みなさんの周りにもいませんか? いくら食べても太らない人。
そんな人は「褐色脂肪」が多く残っているかもしれません。

「1年間で普通の生活をしていても、体重にして1キロは違います。だから10年たったら体重10キロの差になります。」(斉藤教授)

では、どれぐらい年齢とともに減っていくのでしょうか。サンプル画像でみてみました。

まずは20代と30代。20代は鎖骨周りが黒く写っています。
30代は全体的にうっすらとしてきて、背骨のあたりはなくなってきています。

 

 そして40代から50代。50代ではほぼすべてなくなって真っ白になっています。

 

年齢とともに減っていく褐色脂肪細胞。増やすことはできないのでしょうか・・・?

しかしまた、残念なお知らせです。

赤ちゃんのときに持っていた褐色脂肪細胞は、大人になってから増やすことは非常に難しい事実上、無理だと思います。」(斉藤教授)

NHKオンデマンド

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