お尻年齢を知れ!~垂れ下がるヒップの正体

2017年9月28日(木)BSプレミアム 午後9時00分~ 午後9時59分

美尻をめざせ! 細胞パワーでヒップアップ


<お尻年齢を知れ!~垂れ下がるヒップの正体>

今回のテーマは、ずばり「美尻」。
街の女性に自分のカラダの中で気になる箇所を聞いてみました。
ご覧の通り、お尻は2位。

 

一方男性の場合、女性のカラダの中で一番魅力を感じると答えたのがお尻。

大手下着メーカーの調査によると、女性たちのヒップの悩みの一番は、「垂れている」ということ。
ではお尻はなぜ垂れるのか?

今回は、お尻が垂れ下がる原因と対策を最新の科学で徹底検証!

細胞パワーを呼び覚まし、「美尻」を作る極意を伝授します!

 

加齢によるヒップの変化を調べてきたワコール人間科学研究所研究員の上家倫子さんのグループは、お尻に関するある法則を発見しました。

「女性の加齢によるヒップの形の変化というのは、みなさん同じステップ、同じ順序で変化していくということが分かりました」(上家さん)

この研究所では女性たちのカラダの変化を追跡調査してきました。
長い人は30年以上、延べ4万人以上の膨大なデータから、すべての女性のヒップの形の変化には一定のプロセスがあることを突き止めました。

調査によって明らかになった0~3までのステップに分かれたヒップの体型変化のプロセスです。

 

最初のステップ0は、お尻が垂れる前の若々しい状態。20代の女性に多く、横から見ると半円形をしています。

 

ステップ1は、30代になると多い、お尻の下の部分がたわんできた状態。

 

ステップ2は、40から50代に多く、お尻の全体が下がってきます。ウエスト周辺のメリハリもなくなり、お尻が四角い形になった状態です。

 

ステップ3は、さらに年齢を重ね、お尻の側面がそげて、全体が内側に流れてくる状態です。

すべての女性が同じプロセスで変化していくヒップの形ですが、その一方でもう1つ明らかになったことがありました。

「ヒップの加齢変化する順番はみなさん同じですが、実は変化するスピードは人によって異なるんです。
同じ40代の女性であってもステップ0の方もいれば、ステップ2の方もいます。この差は極端に言えば、10年から20年くらいの見栄えの違いと言えると思います。」(上家さん)

 

誰もが同じプロセスをたどるという、お尻の変化。

そのスピードは個人差が大きいとは言うものの、一度進んでしまったステップは、もう元には戻らないものなのでしょうか・・・?

スポーツ・トレーニングと健康の関係を科学的に調査してきた、近畿大学准教授 谷本道哉さんにお聞きしました。

何歳からでもステップ0にいけます。女子のボディービルのトップ選手はだいたい50代ぐらいの方が占めているんです。ですから50代でも、ステップ0の方はいるんですよ。」(谷本准教授)

「もうたるんでしまったわ・・・」という方も、希望が持てますね!

 



<ヒップの“霜降り化”を防げ!~筋肉の間に増える“第三の脂肪”>

人気アイドルグループ出身の市原佑梨さん。なんとしても美しいヒップを手にしたいと願っている1人です。最近ではグラビアやドラマにまで活躍の場を広げている市原さん、気になることがあると言います。

「私、今年で30歳になったので、20代とはやっぱりカラダが違ってくると思うので、お尻はやっぱり…何か下がっている気がして、アヒルみたいなぷりっとした上向きヒップが欲しい。」(市原さん)

 

早速、市原さんのヒップを詳しく調べます。今回は3Dボディースキャナーでカラダ全体を立体的に写しながら計測します。

 

果たして市原さんのヒップはどんな状態でしょうか。

検査の結果、仕事が忙しくなるにつれ、運動不足が続いていたという市原さんのヒップは垂れ始めていました。

 

さらにMRIを使って、市原さんの垂れ始めたヒップの中身はどうなっているのか、カラダの中を調べます。協力してもらったのは、江戸川病院 院長の加藤正二郎さんです。

加藤院長から驚きの指摘がありました。

「筋肉を動かさないことによって、少し脂肪化してきていると。こういったところがいわゆる"さし"の部分、EMCLだと思います。」(加藤院長)

 

こちらが市原さんのヒップのMRI画像です。

白く映っているのは皮下脂肪で、まったく厚くはありませんでした。

加藤さんが指摘したのはヒップの筋肉の部分。
「筋肉の一部が脂肪化し、EMCLという"さし"ができている」と言うのです。

 

一体、このEMCLの正体とは何なのでしょうか。
九州大学・東京医科歯科大学 教授の小川佳宏さんは、体内のさまざまな脂肪のメカニズムを研究してきました。

ヒップがたるむ大きな原因は、皮下脂肪でも内臓脂肪でもなく、このEMCLにあると言います。

「筋肉には、筋肉の細胞と筋細胞以外の脂肪があります。その脂肪を"EMCL"と言います。"EMCL"は年とともに増えていき、いわゆる"霜降り肉"に近い状態になります。結果的にお尻の筋肉なり、脂肪が垂れてくるのです。筋肉を支える筋肉の力が落ちてくるということに関係すると思います。」(小川教授)

筋肉にできる脂肪、EMCLの実態を分かりやすくいうと、霜降り肉に見られる"さし"と同じ。

このEMCLが増えると、筋肉のハリがなくなり、皮膚や皮下脂肪の重さを支えることができません。

誰もが避けては通れない、ヒップのたるみの原因は筋肉の"霜降り化"にありました。

 

小川教授にさらに詳しくお聞きしました。

「EMCL自体が、カラダに悪いというものではありません。ただ、EMCLがたまりやすい人、たまっている人は得てして、たまってはいけないようなところに、脂肪がたまりやすいのです。それが最近注目されている、第3の脂肪「異所性脂肪」と呼ばれているものです。異所性脂肪というのは、本来たまってはいけない心臓、肝臓、すい臓、筋肉などに、たまっている脂肪で、非常に健康に悪いというふうに言われています。
(中略)
脂肪肝は肝臓の細胞の中に脂肪がたまっています。ですからこの脂肪肝というのは典型的な異所性脂肪がたまった状態です。筋肉の細胞の中にも脂肪はたまりますし、すい臓にたまると、例えば糖尿病のような、状態になって、いわゆる成人病、生活習慣病のもとになるのがこの異所性脂肪です。」(小川教授)

では、異所性脂肪は触って分かるものなのでしょうか?

「触って分かるのは一般的に皮下脂肪です。異所性脂肪というのは触っただけでは分からないのです。」(小川教授)

なるほど。触っても分からない第3の脂肪。でも分かったとしても、どうすればいいお尻になれるのか。 その気になる方法は、次の新常識でご紹介します!

 



<1日5分、ヒップは"スロー"で鍛えろ! ~効果抜群! 霜降り化解消術>

ヒップの霜降り化が発覚した市原佑梨さんと、国際武道大学准教授の荒川裕志さんを訪ねました。

かつてプロの格闘家としても活躍した荒川さんは、効率の良いトレーニング法を知り尽くした実践派です。

 

今回荒川さんが、市原さんのヒップアップのために教えてくれたのは「ブルガリアン・スクワット」

イスなどに足をかけて片足ずつ行われるもので、ヒップ全体の筋肉や太ももの裏側のハムストリングなどを鍛える、ヒップアップ効果抜群のスクワットです。

 

さらに荒川さんが提案したのは、ゆっくり動き続ける「スロートレーニング」という新しいやり方です。

ではスロートレーニングとはどんなものなのでしょうか。

近畿大学 准教授の谷本道哉さんは、スロートレーニングの効果を科学的に立証しました。

「スロートレーニングはそれほど大きい負荷は使わないんですけれども、ゆっくり動くと力が入れっぱなしになりますから、軽めの負荷でも筋肉を大きくすることが可能になっているのではないかと。」(谷本准教授)

スロートレーニングは重たい道具を使わず、軽い負荷でゆっくり動き続ける筋トレ法です。
これまでの実験では、まず力がかかる重い負荷と軽い負荷で筋トレを行い、筋肉の増加量を比較しました。

 

すると軽い負荷では筋肉の量が0.7%しか増えませんでした。
一方、軽い負荷でゆっくり動き続けるスロートレーニングでは、筋肉の量が5.4%も増えたのです。

「スロートレーニングであれば、自分の体重ぐらいでも、しっかりとして刺激を与えられる。それで筋肉を大きくできるということになりますので、そういう点でスローで行うということはヒップアップに対してメリットがあるというふうに言えると思います。」(谷本准教授)

 

早速、市原さんがスロトレで4週間のヒップアップに挑戦!

片足10回ずつ、2セットを行うスロートレーニングでのブルガリアン・スクワット。
1日たったの5分でできるヒップアップトレーニングです。

しかし実際にやってみると、意外と大変なようで…

「あー疲れる」「ふるえる」「お尻が・・・お尻がいたい」(市原さん)

 

そして4週間後。ふたたびMRIでカラダの中を見てみると、もやのようにお尻全体に広がっていた脂肪が減り、確実に消え始めていました!

そしてヒップのサイズの変化も測定します。

ヒップトップが0.5センチアップヒップの下部が1.5センチアップしました!

市原さん、1か月頑張りましたね!

 

驚きの効果が出たスロートレーニングですが、負荷がかかっている時間が長いということなのでしょうか?

「(スロートレーニングは)力を抜く局面がないということですね。力を入れて筋肉が固くなった、かちかちの状態がずっと続いていると、血の流れが悪くなるので、それがすごく過酷な状態なのです。それだけ筋肉が追い込まれているので効率よく鍛える良い方法です。また、負荷が軽めなので、ケガしにくいですし、道具をそろえなくてもいいですね。」(谷本准教授)

スロートレーニング、効果的でケガもしにくく、おまけに道具がいらないなんて、いいことずくめですね!

ブルガリアン・スクワットの詳しいやり方は、生活術でご紹介しています!

 

NHKオンデマンド

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