肌の栄養分が細毛に効く!

2017年8月31日(木)BSプレミアム 午後9時00分~ 午後9時59分

秘策あり!美しき髪のヒミツ


<肌の栄養分が細毛に効く!>

「髪の毛のボリュームがなくなってきた。」
「トップが、ぺしゃんと潰れて見える。」
「髪の毛にハリ・コシがない」
そんなお悩みを持っている人も多いかもしれません。 実は、それは髪が細くなることが原因なのです。

なぜ、髪が細くなってしまうのでしょうか。
教えてくれるのは、島根大学教授、松崎貴さんです。

 

松崎さんによれば、細くなるのは、髪を作る毛根部分に原因があるといいます。
これは、ヒトの毛根部分を縦にスライスした写真です。
毛の根元には、「毛乳頭」という組織があります。

毛乳頭は髪をつくり出す司令塔と呼ばれています。
そして、その周りにある、色が濃いものが毛母細胞です。

毛乳頭から指令がいくと、この毛母細胞が細胞分裂を開始。
髪の毛を生み出していきます。

この毛乳頭こそが髪の太さを決め、美髪のカギを握っていると松崎さんはいいます。

「毛乳頭の大きさが大きいほど、太い毛が伸びるようになります。これが大きくなったり小さくなったりすれば、太い毛になったり細い毛になったりします。」(松崎教授)

どうしたら毛乳頭を大きくできるのか、食事の面から調べたのは、横浜労災病院、皮膚科部長の齊藤典充さんです。


齊藤さんが注目したのは、最近流行りのコラーゲン食品や、コラーゲン飲料です。
美肌を作ってくれるというコラーゲンですが、肌にいい効果をもたらすならば、皮膚の中で作られていく髪にもいい効果があるのではないかと齊藤さんは考えたのです。

そこで、齊藤さんたちが行った研究では、平均年齢35歳の女性32人に、8週間コラーゲン飲料を飲み続けてもらいました。

 

すると、通常は、生え始めた毛は時間と共に太くなりますが、コラーゲン飲料を摂取した場合は摂取していないほうと比べて1.5倍も太くなっていたのです。

研究で使用したコラーゲン飲料に含まれる「コラーゲンペプチド」には、腸で分解されずに、そのままの形でカラダの隅々に届くものがあります。
その一部が髪を生み出す毛根部分に届いたのではないかと齊藤さんは推測しました。

「コラーゲンペプチドは腸で吸収されて血管に乗って、血液をたどってやってくるわけです。髪の毛の場合、血管は下から毛乳頭の中に入っていっているので、ここにコラーゲンペプチドが入ってくると、毛乳頭細胞にいい作用をすると推測されます。」(斎藤さん)

毛乳頭にいい効果をもたらす食生活によって、細毛は改善できる可能性を秘めているのです。

 

髪の毛を太くするのに良い食材について、順天堂大学先任准教授の植木理恵さんにまとめて頂きました。

「一番大事なのは、たんぱく質です。魚に含まれているたんぱく質は良質のものになりますし、お豆も大事なので、納豆とか豆腐とかもとってほしいと思います。

わかめは金属成分を少しとるには役に立つ食材なのですが、たんぱく質はあまりとれません。 
日本人はイメージ的に海藻が髪に良いと思いますが、そればかりとっていてはバランスが悪くなるので返って髪に良くないです。

バランスよく食べるということが大事です。髪の毛は皮膚の一部分ですので、皮膚を大事にしようと思うことが、髪を大事にすることにつながっていきます。」(植木准教授)



<生えまくる! 最新育毛研究!!> 

番組の薄毛代表、岩尾さんと訪ねたのは福岡にある九州大学。
今までにないアプローチで育毛の研究をしているというのが、農学研究院、准教授の片倉喜範さんです。

「育毛は色んな男性が試していますが、効果が絶対だというものはあまりありません。そこで今までにターゲットにしてなかった分子をターゲットにして新しい活性を見いだした。それが非常に劇的だった。」(片倉准教授)

片倉准教授が注目したのは、「テロメラーゼ」という酵素。テロメラーゼは毛髪近くの皮膚に存在しています。

 

これが活性化すると、皮膚の中にある幹細胞も活性化します。
すると、毛球と呼ばれる毛を作り出す部分が生まれ、新しい毛が伸びていきます。

このテロメラーゼを活性化させるというのが育毛研究の新しいアプローチです。


片倉准教授は、テロメラーゼを活性化するものは何か探しました。
そして、去年ついに、その有望な候補を見つけたといいます。
その候補は2つ。それぞれある食品に含まれている成分だそうです。


毛がフサフサになる2種類の食品成分。

「レスベラトロール」。赤ワインに入っていて、非常にアンチエイジング効果が高い成分です。
そしてもう1つは、「ポリフェノールX」。まだ名前が言えないのだそうです。

片倉准教授が見せてくれたレスベラトロール容器の中には、赤ワインおよそ3本分。
一方、まだ名前の言えないポリフェノールXの容器には、ある果物1キロ分が凝縮されているといいます。(研究段階のため、原料の果物は教えてもらえませんでした。)

片倉准教授は実際にマウスに塗って2つの効果を確かめてきました。
実験のマウスは、毛の成長が止まっている状態になっています。
つまり、人の薄毛と同じ状態です。


1日1回5週間、背中に「レスベラトロール」と「ポリフェノールX」を50マイクロほど塗りました。

その結果……。

「レスベラトロール」を塗られたマウスはこのように、背中に毛が生えてきています。

 

「ポリフェノールX」を塗ったマウスのほうには、より黒々とした毛が、背中にびっしりと生えています。

 

左がレスベラトロール、右がポリフェノールXです。比べると毛の長さが違います。

片倉准教授は、臨床試験で人でも効果がある量を調べ、製品化を目指しているそうです。
ちなみに人で効果を出すには、レスベラトロールでは赤ワインおよそ93本分。ポリフェノールXではある果物およそ28キロ分程度必要と考えられるのだそうです。

男性だけでなく、女性にも効果はあるのでしょうか?

「片倉准教授の話の中に、幹細胞に効くという話がありました。幹細胞というのは毛母細胞のもとになる細胞なんです。これは男性でも女性でも髪の毛を増やすのは毛母細胞ですので、もし幹細胞に効くとなれば、それは女性でも効果があると思います。」(松崎教授)

NHKオンデマンド

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