心臓病に肌荒れ・・・。怒りはカラダに悪い!?

2017年5月18日(木)BSプレミアム 午後9時00分~ 午後10時00分

怒りは美の大敵! イライラ解消術

5_32.png5_32txt.png


<心臓病に肌荒れ・・・。怒りはカラダに悪い!?>

実は「怒りやすい性格の人」や「怒りで心臓病になりやすい人」は、13問の質問表で、医学的にチェックすることができます。
「待ち合わせに遅れることがありますか?」「責任感がある方ですか?」「学生時代にスポーツの経験は?」など、主に積極性や責任感があるかどうかなどを問う質問です。

13の質問

Q1.待ち合わせに遅れることがある?

Q2.責任感がある方?

Q3.学生時代にスポーツの経験は?

Q4.あなたの人生の取り組み方は?

Q5.話が要点をえない時 せきたてたくなる?

Q6.子どものころ まわりからどう見られていた?

Q7.困難やストレスを感じた時 どんな行動をする?

Q8.親しい人から活発ではないと思われている?

Q9.子どものころの気性は?

Q10.指導力があると思われている?

Q11.友人や妻(夫)はあなたの仕事や生活をどう見ている?

Q12.ことを早く進めるために相手を言いくるめる?

Q13.友人や妻(夫)は最近のあなたをどう見ている?

[タイプA質問表(Jenkins short form 日本語版)]

回答の選択肢にはそれぞれ固有の得点が割り振られており、複雑な計算式で、得点が割り出されます。
0点以上がタイプA、0点以下がタイプB。タイプAは、将来心臓病になるリスクがタイプBと比べておよそ2倍高まると判断されます。5点以上は、特にそのリスクが高まるエクストリームタイプAとされ、さらにハイリスクと判断されます。

 

帝京大学教授でストレス研究の第一人者である中尾睦宏さんは、心臓病のリスクがあるタイプAには次のような性格の人が多いと説明します。

「いわゆる競争心が高いかどうかとか、敵意があるかどうか、時間に対してものすごく切迫感、きちっと守らないと気が済まないなどの傾向があります。
でも実はタイプAの人はお仕事でも出世しやすい性格だとも言われています。」(中尾教授)

怒りによって扁桃体が活発になることは実験でわかりました。でも、なぜ、怒りが心臓病のリスクを高めるのでしょうか? 千葉県立保健医療大学教授の豊島裕子さんは、怒ったときに起きる反応の1つで、血液中の成分にも変化が起きると説明します。

 

その成分のひとつは、血小板。通常は丸い形をしています。

 05-7.jpg

[写真提供 滋賀医科大学 小幡 徹]

 

それが、突然形を変え、「つぶれた金平糖」のようになるのです。

05-8.jpg

[写真提供 滋賀医科大学 小幡 徹]

扁桃体が活性化するとき、交感神経も活性化します。交感神経とは自律神経の1つで全身に様々な命令を出します。その命令の1つは、副腎に届き、あるホルモンを分泌させます。
それが「アドレナリン」です。

 

アドレナリンによって活性化された血小板は、そのトゲでお互いにくっつきあい、つらなっていきます。これが心臓病の引き金となる「血栓」のもとになるのです。

05-9.jpg

 [写真提供 滋賀医科大学 小幡 徹]

 

心臓を取り巻く血管に、血栓ができて詰まってしまうと、心臓の筋肉の一部が壊死してしまいます。これが心筋梗塞です。

05-10.jpg

 

 

さらに、活性化した交感神経は末梢の毛細血管の収縮を引き起こします。

その反応がまた、お肌の美しさにも影響を与えることがわかってきました。

 最新の研究を発表したのは、化粧品を手掛ける大手メーカー。

05-11.jpg

[出典:「Relationships between transepidermal water loss, cutaneous microcirculatory function and autonomic nervous activity」
International Journal of Cosmetic Science,2016.1-9より]

グラフの横軸は、右に行くほど交感神経が活発であることを示しています。縦軸は、上に行くほど、肌が荒れているということ。

16人で調べたところ、交感神経が活性化するほど、肌が荒れるという傾向が浮かび上がりました。
交感神経が活発になり、肌の毛細血管も収縮するので、血流が悪くなることで、肌が乾燥しやすくなるということにつながると、帝京大学教授の中尾睦宏さんは言います。

怒りという感情がカラダに大きな影響を与えかねないという新常識が明らかになってきたのです。

 

 


5_33.png5_33txt.png


 <アドレナリンがトゲトゲしているのは何のため?>

血小板をトゲトゲにしてしまうアドレナリン。一体、何のためにそんなことをしているのでしょう。

05-13.jpg

実はアドレナリンは、闘う「闘争」、逃げる「逃走」のとき分泌されるホルモンと言われています。

闘えば、傷ついて血をだすこともありますよね。
そういった流血の事態に備えなくてはなりません。
そう、アドレナリンが血小板をトゲトゲにして血栓を作るのは、かさぶたを作り、血を止める反応を助けるためなのです。

一方、逃げる逃走の場合はどうでしょう。
交感神経が活性化すると、末梢の血管では収縮が起こります。
その反応、実は、筋肉などに送り込む血流を増やすため。
血流が増えれば、筋力アップ。つまり早く走れるようになるのです。

 05-14.jpg

私たち人間も太古の時代、命がけの狩りをするような危険な場面では、アドレナリンに何度も助けられていました。

しかし、現代では些細なイライラで、アドレナリンを分泌し血小板をトゲトゲにしています。
せっかくの備えが、仇になってしまったのです。

NHKオンデマンド

Page Top