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放送済みの作品(2011年)

『さよなら、コロポックル』

(札幌局制作)

【放送日】
2011年12月10日(土曜日)22:00-22:50

作:小松與志子
音楽:田頭勉
演出:陸田元一
技術:石田継
効果:久保光男


出演:坂井和久 キムラ緑子 原田瑠利香 阿知波悟美
酒向芳 西尾まり 鈴木一功 小林さやか
平田裕香 渡部豪太 名嘉祐佳 越智まりな
大作空 荒木博斗 小松悠太 稲田光平

あらすじ:コロポックルはあなたの良心。その住む家は、いまもあなたのこころのうちにあるだろうか。
太郎がやって来たのは、北海道・十勝。母の時江は郷里での仕事に意欲を燃やしているが、東京で生れ育った10歳の太郎にとっては、都会とはまるで違った生活に不安が募るばかり。家が近い上級生の春子に助けられながらここでの生活に次第に馴染んでいくが、冬休み前の最後の日、家庭の事情を抱えた春子へのからかいに加担してしまう。休みが明けても顔を見せない春子が気になる太郎。しかし春子はいつの間にか札幌に引っ越してしまっていた。その春子が太郎に残してくれたのは――。
 

『些細なうた』

(佐賀局制作)

【放送日】
2011年12月3日(土曜日)22:00-22:50

作:田坂哲郎
演出:安藤大佑
技術:福田浩明
音響効果:柳川起彦



出演:松尾れい子 三浦祥朗 いなばゆうこ 中野薫
いけうちしん よしのがり牟田 岩崎香代子 大野裕依花
笠原陽一路 青木和代 古賀菜々絵

あらすじ:「しあきたし、ぜつぼうごっこはやめにしておとといからの食器を洗う」
会社を辞めて実家に戻ったしおりは、現在「プチひきこもり」中。社会での人づきあいに息苦しさを感じ、外にも出られない状態が続いていた。絶望に浸る中、唯一の心のよりどころが、ネット上で出会った短歌。時に不思議な共感を覚え、時に自分を励してくれる三十一文字の世界。「一体どんな人が詠んでいるんだろう…」。妄想の中の歌人が、やがてしおりにとって大切な相談相手となっていく。
2年前に亡くなった有田町の歌人・笹井宏之さんの短歌をモチーフに、ネットを通じたつながりを通して主人公が一歩を踏み出す姿を描く。
 

『想い出あずかります』

【放送日】
2011年11月26日(土曜日)22:00-22:50

原作・脚本:吉野万理子
音楽:森悠也
演出:小見山佳典
技術:小林健一
音響効果:巽浩悦



出演:鶴田真由 朝倉あき 山下真琴 佐藤ユウヤ
吉川麻美 阿久津秀寿 大門真紀 斎木りえ
佐々木睦

あらすじ:海辺の崖下にたたずむ小さな家に住む"魔法使い"は、町の子供たちの想い出を預かると、代わりに、それに応じたお金を渡すという。銀髪にローズピンクのマントを羽織った魔法使いは、鷲鼻の老婆という魔女のイメージとはかけ離れた魅力的な女性だった。そこは子供たちだけの秘密の場所だ。なぜならば、「想い出質屋」は大人には分からない存在だから。子供が20歳になると、その記憶自体がなくなってしまうのだ。大人になるとはどういうことなのか。子供の心を捨て、子供の頃の「想い出」を封印することだろうか。これは、子供の心を忘れた大人のための「現代のおとぎ話」。
 

NHK銀の雫文芸賞2011 最優秀作

『ごまめの歯軋り』(ごまめのはぎしり)

【放送日】
2011年11月19日(土曜日)22:00-22:50

原作:逸見真由
脚色:佐藤ひろみ
音楽:小林洋平
演出:木村明広
技術:若林政人
音響効果:柳川起彦



出演:高久裕子 山本陽子 松永玲子 山ア千惠子
今橋かつよ 札内幸太 戎怜菜 稲垣鈴夏
佐田絵理香 町田裕璃奈

あらすじ:「消えたがり」と評されるほど引っ込み思案の陽子は小学4年生。トイレを借りたことで、その家にひとり暮らしのタルおばちゃんと知り合いになった。どこかおっかないおばちゃんだが、陽子は不思議と馬が合い、母親に内緒で毎日のように家へ通う仲になる。陽子のことを「ごまめ」と呼ぶタルおばちゃんは歩くのが困難だったが、ある日「カーテンを買いに行きたい」と言い出す。戸惑いながらも陽子は、百貨店で好きな柄のカーテンをおばちゃんに選ばせてあげたいと思い、街まで二人で出掛ける計画を練って実行するのだが…。
1980年代の近畿地方を舞台に、10歳の女の子と70歳のおばあちゃんとの出会いと別れを通じて描く、世代を超えた心の交流の大切さと少女の成長の物語。
 

文化庁芸術祭参加作品

『おしゃべりな夏』(再)

(大阪局制作)

【放送日】
2011年11月12日(土曜日)22:00-22:50

作:わかぎゑふ
演出:橋爪紳一朗
技術:若島勲
音響効果:水谷明男


出演:大八木凱斗 未知やすえ 宮川一朗太 荒川康太郎
岡田廉 原尚子 榎田貴斗 一木美貴子
森本竜一 小塚舞子 杉森大祐 綾川文代
岡田力

あらすじ:夏休み、小学5年の「僕」は1人で大阪の叔父さんの家にやってきた。「何食べたい?」「何でも」だけで終わる僕と母とは何かが違う、叔母さんと従兄弟との会話。大阪の家族は「返事」ではなく「会話」をしている。そんな大阪の独特の雰囲気に圧倒される僕。
ある時、叔父さんに東京転勤の話が出る。が、それを黙っていた叔父さんに、怒り心頭の叔母さんは口を閉ざしてしまった。今こそ、家族だからこそ、会話をしなきゃ。僕は、仲良し家族がばらばらになってしまわないように、一人奮闘するが……。
 

文化庁芸術祭参加作品

『東京 Voice』(再)

【放送日】
2011年11月5日(土曜日)22:00-22:50

作:原田裕文
音楽:菅谷昌弘
演出:佐々木正之
技術:松本恒雄
音響効果:石川恭男



出演:三田村陽斗 中川晃教 竹本孝之 草村礼子
南谷和加子 岡本富士太 柳澤愼一 大高洋夫
山ア千惠子 ほか


あらすじ:声という見えない世界に隠された人間のドラマを描いていく。
音声外科という声を変える医学がある。高い声を低く、低い声を高く。元々は老化防止でアメリカで始まったこの医学は、美容先進国の韓国でブームになり、その動きはやがて日本にも訪れる。
地方出身で東京暮らしの変声期障害を持つ主人公が、性同一性障害の友人や亡き父の面影を自分の声に求める友人との出会い、故郷の親との交流の中で、自分の声を変えるということの意味にあらためて気づいていく姿を描く。
 

文化庁芸術祭参加作品

『飛ばせハイウェイ、飛ばせ人生』(再)

【放送日】
2011年10月29日(土曜日)22:00-22:50

作:樋口ミユ
音楽:小林洋平
演出:江澤俊彦
技術:糸林薫
音響効果:岩崎進



出演:高橋和也 原田芳雄 市原悦子 三村聡
大路恵美 此島愛子

あらすじ:家族…。失ったり、長く遠く離れて暮らしてみて、そのかけがえのなさに初めて気づくことがある。沖縄出身の長距離トラック運転手の青年が、妻と旅する初老の男と出会い、仕事に忙殺されていた自分の人生を見つめ直し、新たに出発していくまでの姿を明るく描いていく。
 

『静かな大地』(前編・後編)

【放送日】
2011年10月15日・22日(土曜日)22:00-22:50

原作:池澤夏樹
脚色:井出真理
音楽:菅野由弘
演出:藤井靖
技術:山田顕隆
音響効果:石川恭男



出演:毬谷友子 今井朋彦 井上倫宏 草村礼子
大場泰正 吉見一豊 渋谷はるか 林次樹
瑞木健太郎 大滝寛 高橋理恵子 松井範雄
外山誠二 ほか

あらすじ:かつて北海道はアイヌの人々が自然を敬い暮らす「静かな大地」だった。物語の舞台は、明治の開拓期の日高・静内。淡路島から移住した武家の息子・宗形三郎は、札幌の官園で最新の西洋式農学の知識を学び、アイヌの仲間たちと手を携えて独立農場を築こうとする。しかし、それは和人とアイヌの間で引き裂かれる苦難の道への第一歩だった・・・。勝った者たちの歴史ではなく敗れた者たちの夢と挫折、そして希望を問う長編小説のオーディオドラマ化。
 

『メロディ・フェア』

(名古屋局制作)

【放送日】
2011年10月8日(土曜日)22:00-22:50

原作:宮下奈都
脚色:田中摂
演出:東山充裕
技術:宮下弘靖
音響効果:菅野秀典



出演:前田亜季 早織 あじゃ 人村朱美 西山諒
中嶋隼都 加藤さゆり 木村明子 高原靖典
柳川花帆 宮口綾華
【福井ことば指導】三上光代

あらすじ:化粧は女性を自由にする。人を綺麗にする仕事を選んだ女性が、女性たちの心を、化粧をすることで癒していく…。
小宮山結乃は大学を卒業して地元の福井に戻ってきた。都会のデパートの化粧品カウンターに立つ日を夢見ていたが、就職できたのは福井の化粧品メーカーだけ。しかも配属先は郊外にある田んぼに囲まれたショッピングモールだった。ビューティーパートナーという立派な肩書きをもらったが、まともに化粧品を買ってくれる客もなく、買い物帰りのおばちゃんたちの雑談の相手をして一日が終わる。しかも家では妹に化粧の仕事は反対だと言われてしまう。結乃は途方に暮れるが…。
ショッピングモールに流れる「メロディ・フェア」の曲にのせて、女性たちが美しく変わり、人生を前向きに生きていこうとする姿を描く。
(→福井放送局「メロディ・フェア」ホームページ
 

『サバイバーズ・ギルト わたしのいない街で』

(大阪局制作)

【放送日】
2011年10月1日(土曜日)22:00-22:50

作:原田ひ香
音楽:山路敦司
演出:大久保篤
技術:深田次郎
音響効果:林幸夫



出演:純名里沙 石田太郎 風間トオル 河東けい
新海なつ 三島ゆり子 酒井高陽 木全晶子
木内義一 鍋島浩 森由紀子 董丹陽
植田紗帆

あらすじ:シンガポールで働く未来(35)は、東日本大震災の発生をニュースで知りショックを受ける。16年前、阪神・淡路大震災で未来は祖母を失っていた が、その時に自分が東京の大学に通っていて祖母を助けられなかったことを悔やんでいた。2度の震災で、自身が被害にあわず平穏無事で生きていることに罪悪 感を抱く未来は、一時帰国しても素直に両親と話すことができなかった。ある日、ふとしたきっかけから亡き祖母の過去の秘密と、祖母が感じていた辛い気持を 知る。そして、「私さえいれば祖母を助けられた」と言う気持ちが、逆に両親をずっと責め続けてきたことに気付く。そして未来は、漠然と感じるこの罪悪感を 断ち切って、前に進むことを決心するのだった。
 

『雪姫 遠野おしらさま迷宮』(再)

【放送日】
2011年9月17日(土曜日)22:00-23:00 ※60分

作:寮美千子
音楽:中村典子
演出:藤井靖
技術:浜中邦基
音響効果:米本満


出演:渋谷はるか 樹木希林 大門真紀 斉藤祐一
福井裕子 片渕忍 粟野史浩 片岡富枝
石川由依 多田直人 ほか

あらすじ:日本人の心の原風景を描いた『遠野物語』の世界を、今を生きる女性の視点で甦らせる幻想的なオーディオドラマ。都会に住む孤独な女性・雪姫(ゆき)が、古民家を相続することになり、岩手・遠野の地を初めて訪れる。相続の条件は、家の「おしらさま」を祀ること。それは、封印された百年の秘密を解く魂の道行きとなる…。母、祖母、そして先祖から連綿とつながる生を見つめ直すファンタジックな物語。
 

『緑の音楽師』

【放送日】
2011年9月10日(土曜日)22:00-22:50

作:小林雄次
音楽:菅谷昌弘
演出:佐々木正之
技術:北原悠介
音響効果:巽浩悦



出演:田口トモロヲ 高橋長英 藤本喜久子 山谷初男
二瓶鮫一 五月晴子 千葉茂則 池田道枝
村澤寿彦 内田健介 関塚まいこ 南谷和加子
平ますみ ほか

あらすじ:「父にふさわしいどんな曲を選べるのか?」藤本誠(ふじもとまこと)(40)は考えていた。地方にある実家の姉・幸子(42)から「親父も、もう長くはない」という電話があったからだ。父は、以前から糖尿病がひどく、一月前から入院していた。誠の職業は「音楽師」。葬儀のBGMの選曲や、生バンドのコーディネイトをする仕事だ。音や音楽は、人というフィルターをとおして、初めて想い出や人生に結びつき、意味を持ち始める。そして、人にはそれぞれ、その人にふさわしい音や音楽が生まれる。「音楽師」の主人公が、自分の父の音楽葬をとおして、あらためて、音楽と人の関わり方について発見していく姿を描く。
 

『空也上人がいた』

【放送日】
2011年9月3日(土曜日)22:00-22:50

原作:山田太一
脚色:入山さと子
音楽:大島ミチル
演出:小見山佳典
技術:冨沢裕
音響効果:岩崎進



出演:大滝秀治 若村麻由美 笠原秀幸
有安多佳子 藤田麻衣子

あらすじ:登場人物は3人。ひとりは妻子のない一人暮らしの老人、81歳。ひとりは特別養護老人ホームをやめたばかりの青年、27歳。ひとりはケア・マネージャーの独身中年女性、46歳。3人はそれぞれ秘密を持っていた。3人の感情が複雑に交差する。3人の人生に横たわる秘密は重く、ぬぐいきれない痛みを抱えている。ともに歩く空也上人とは?死屍累々の鳥辺山を歩いて誰彼へだてなく葬った空也上人は、善悪ではなく、誰もが持ってる生きていく悲しさ、死ぬことの平等さを分っている人だった。3人の一風変わった関係をめぐり、人生の耐え難い重みと救いを、鮮やかに赤裸々に描く。
 

『秋のレッスン』

【放送日】
2011年8月27日(土曜日)22:00-22:50

作:小松與志子
音楽:菅野由弘
演出:真銅健嗣
技術:大宅健司
音響効果:菊地亮



出演:寺田農 倉野章子 鈴木瑞穂 大橋吾郎
塩野谷正幸 神原聖 佐藤祐四 福本真之
山下真琴 戎哲史 ヴァイオリン演奏・大谷康子

あらすじ:宗一郎(68)は、音楽の世界では知らない人はいないほどのヴァイオリン奏者だったが、近ごろ手の震えに悩んでいた。そろそろ第一線の引退時期か…。そん な矢先、同じヴァイオリン奏者でもあり、しっかり者の妻・枝里子がクモ膜下出血で呆気なくこの世を去る。途方にくれ、仕事もキャンセルし、事実上の引退を してしまう宗一郎。後輩から学生時代の恩師で、硬骨の演奏家として名を馳せた棹田慎矢(88)が老人ホームに住んでいるという話を聞き、訪ねてみるが…。 クラシック音楽界のトップ演奏家という、頂点を究めた主人公が、後半生におくる黄昏のハーモニーを音楽的情感豊かに描く。
 

『一万とふたつのため息』

【放送日】
2011年8月20日(土曜日)22:00-22:50

作:塩田千種
音楽:小六禮次郎
演出:小見山佳典
技術:大宅健司
音響効果:巽浩悦



出演:池上季実子 松金よね子 益岡徹

あらすじ:文子(51)は「詩人」。独身。詩では食べていけないので、就職支援のカウンセラーをしている。英恵(57)は文子の姉。世田谷の一軒家で長男夫婦と何不自由ない暮らしをしている。文子の恋人、岩村(56)は、銀行の支店長。春の昼下がり、文子の部屋で3人が居合わせる。英恵が岩村に文子との結婚話をするが、話が噛み合わない。岩村は「結婚?そりゃ無理です。妻子いますから」と言う。文子は今のままでいいという思いと裏腹に、孤独と不安を感じていた。姉妹の確執が母の思い出とふるさとの風景の中で語られていく。これは「嘘」をつく人々の物語。「嘘」に見え隠れする人の心のうつろいと儚さ、脆さ。「嘘」の中にあるひとつの小さな「真実」を描く。
 

平成22年度中四国ラジオドラマ脚本コンクール 入選

『蝶が燃えた日』

(広島局制作)

【放送日】
2011年8月6日(土曜日)22:00-22:50

作:柳光博
演出:内田理沙
技術:北島正司
音響効果:高石真美子



出演:國村隼 宮崎一成 福島滉史郎 古山渚
池田美佐子 恋塚祐子 吉本武史 新名基浩

あらすじ:英文の翻訳をしながら、単調な日々を送ってきた渋沢直哉(29)。彼は、幼い頃から無人の電車に乗っている夢を何度も見続けてきた。真夜中の広島を走る、一両きりの路面電車。ある夜、車内に見知らぬ老人がひとり座っていた。直哉は老人に「焼け焦げた蝶」のデッサンを託される。夢から目覚めた直哉に、翻訳の仕事が舞い込んだ。それは広島で育った日系アメリカ人・高瀬由英(享年75)の遺稿。高瀬が少年時代の淡い初恋を振り返ったものだった…。戦争を経験した世代へ、そしてテレビをつけない若い世代へお送りする、"ありふれた日常の営み"の愛おしさを見つめるドラマ。被爆地・広島からの発信。
 

『ウィニングボール』

(徳島局制作)

【放送日】
2011年7月30日(土曜日)22:00-22:50

作:北阪昌人
演出:村橋直樹
技術:井上俊勝
音響効果:井上直美



出演:林遣都 高橋一生 小林正寛 山野史人
川先宏美

あらすじ:昭和17年夏、徳島県の高校野球の名門校が甲子園で優勝を果たした。しかし、この優勝は公式記録として残されなかった。さらに優勝旗も空襲で焼失。最近に なって、存在しないと思われていたウイニングボールが学校に寄贈され、「幻の甲子園制覇」は再び陽の目をみた。この史実を下敷きにしながら、不思議なウイ ニングボールをめぐって昭和と平成を行き来するタイムスリップ青春ストーリー。野球部員である主人公が、昭和16年にタイムスリップし、「敵国スポーツ」 と蔑まれながら野球を続ける青年たちとともに、球史を塗り替える騒動を起こしていく姿を爽やかに描く。
 

『巡礼』

(名古屋局制作)

【放送日】
2011年7月23日(土曜日)22:00-22:50

原作:橋本治
脚色:井出真理
音楽:BANANA
演出:須崎岳
技術:坂野伊和男
音響効果:上温湯大史



出演:甲本雅裕 菅原大吉 黒宮万理 鈴木惠理
伊藤友乃 鳥居美江 山本仁 渡瀬雅斗

あらすじ:兄はなぜ、ゴミ屋敷の主になってしまったのか?
弟はなぜ、兄を見捨てて出て行ったのか?
俺たちがしてきたことには、いったい何の意味があったのか?

いま、日本中で急増しているという「ゴミ屋敷」。その男も、町じゅうからゴミやガラクタを拾ってきては家の敷地にあふれさせ、周辺住民からクレームを浴びていた。だが、その家もはじめからゴミ屋敷だったわけではない。家には歴史があり、店としての日々の営みがあり、家族の笑い声があった・・・。それなのに、主である男は何を失ったのか。彼は、何を守ろうとしたのか。
橋本治が戦後の家族史を活写した小説「巡礼」をオーディオドラマ化。音楽には幻の楽器と言われるオンド・マルトノを使用。いま、「生きる」とはどういうことなのかを問いかける、人間ドラマ。
 

『おしゃべりな夏』

(大阪局制作)

【放送日】
2011年7月16日(土曜日)22:00-22:50

作:わかぎゑふ
演出:橋爪紳一朗
技術:若島勲
音響効果:水谷明男



出演:大八木凱斗 未知やすえ 宮川一朗太 荒川康太郎
岡田廉 原尚子 榎田貴斗 一木美貴子
森本竜一 小塚舞子 杉森大祐 綾川文代
岡田力

あらすじ:夏休み、小学5年の「僕」は1人で大阪の叔父さんの家にやってきた。「何食べたい?」「何でも」だけで終わる僕と母とは何かが違う、叔母さんと従兄弟との会話。大阪の家族は「返事」ではなく「会話」をしている。そんな大阪の独特の雰囲気に圧倒される僕。
ある時、叔父さんに東京転勤の話が出る。が、それを黙っていた叔父さんに、怒り心頭の叔母さんは口を閉ざしてしまった。今こそ、家族だからこそ、会話をしなきゃ。僕は、仲良し家族がばらばらになってしまわないように、一人奮闘するが……。
 

放送文化基金賞
ラジオドラマ部門 番組賞受賞

『東京 Voice』(再)

【放送日】
2011年7月9日(土曜日)22:00-22:50

作:原田裕文
音楽:菅谷昌弘
演出:佐々木正之
技術:松本恒雄
音響効果:石川恭男


出演:三田村陽斗 中川晃教 竹本孝之 草村礼子
南谷和加子 岡本富士太 柳澤愼一 大高洋夫
山ア千惠子 ほか

あらすじ:声という見えない世界に隠された人間のドラマを描いていく。
音声外科という声を変える医学がある。高い声を低く、低い声を高く。元々は老化防止でアメリカで始まったこの医学は、美容先進国の韓国でブームになり、その動きはやがて日本にも訪れる。
地方出身で東京暮らしの変声期障害を持つ主人公が、性同一性障害の友人や亡き父の面影を自分の声に求める友人との出会い、故郷の親との交流の中で、自分の声を変えるということの意味にあらためて気づいていく姿を描く。
 

『あの人』

【放送日】
2011年7月2日(土曜日)22:00-22:50

作:小野田俊樹
音楽:横山克
演出:江澤俊彦
技術:浜中邦基
音響効果:岩崎進



出演:磯部勉 明樹由佳 矢野瞳 小林親弘
浅野雅博 上川路啓志 小山萌子 松山愛佳
松坂わかこ 木津誠之

あらすじ:太田幸子(49)と娘・琴美(16)は江ノ島へ向かっていた。夫・雄一(51)は、半年前に家を出たまま帰ってこない。大手広告代理店の仕事を次々とこなすデザイン事務所を経営していた雄一。すべては順風満帆・・・そんな人生が続くはずだった。それが、ある日を境に跡形もなく崩れてゆく・・・。不況と社会構造の急激な変化に呑み込まれ、翻弄される働き頭の中年・広告デザイナーと、その家族の姿を、厳しい現実のなかに描く。
 

『スイートビターホーム』

【放送日】
2011年6月25日(土曜日)22:00-22:50

作:花房朋香
音楽:小林洋平
演出:江澤俊彦
技術:浅井英人
音響効果:佐藤あい



出演:春日井静奈 宮崎美子 岩崎良美 大橋吾郎
高田敏江 丸岡奨詞 関戸将志 千葉三春
福井裕子 野村昇史 加藤圭 石原由宇
乙倉遥

あらすじ:父と"結婚"したつもりが、実は父の実家に"嫁"に来たことになってきた母とともに、我が家ながら居づらく、苦々しい想い出しかない一人娘。それは、代々続く家業の不動産屋を継がねばならない父と、父を心理的に支配し圧迫し続けてきた祖父母や叔母の存在が余りに大きかったからだ。そんな"ビターホーム"の中にも優しさに気付き、これからは、なんとか"スイートホーム"にしていこうと、母と娘は覚悟する。甘くもあり、苦くもある家族の歳月、そして物語を、娘の目線から温かくも冷静に見つめていく。
 

『うさぎの神様』

(鳥取局制作)

【放送日】
2011年6月18日(土曜日)22:00-22:50

作:國澤真理子
選曲:黒田賢一
演出:大庭綾子
技術:渡部智晶
音響効果:巽浩悦



出演:蓮佛美沙子 山本道子 小野武彦 山崎樹範
牛尾穂積 福井裕子 池田道枝 入江正徳
野引香里 冠野智美 澤純子 田中宏樹
柄沢怜奈

あらすじ:「う、うさぎが しゃべった・・・!」
人間の言葉を話すうさぎを目の前に、あかりはあっけにとられていた。
東京で派遣社員として働く小谷あかり(24)。シングルマザーのこどもとして生まれ、人間関係に冷めており、日々淡々と過ごしていた。ある日、喫茶店を営む母から、「入院することになったので、店を任せたい」と電話がかかり、嫌々ながらも実家のある鳥取に戻ることに。その途中、ひょんなことから、ひき逃げされた「うさぎ」を助ける。そのうさぎこそ、しゃべるうさぎ。しかも、「恋愛の神様」なのだという。「助けてくれたお礼に、願い事を何でも叶えてやる」と言われるあかり。
不思議な出会いが、冷えた心を少しずつ動かし始める、ファンタジックストーリーをお届けする。
 

『吉野雛』

(奈良局制作)

【放送日】
2011年6月11日(土曜日)22:00-22:50

作:橋目真理子
演出:築山卓観
技術:田中高晴
音響効果:柳原耕平



出演:杉浦太陽 大塚千弘 芝本正 今西彩
森由紀子 上村厚文 河東けい 山本佳歩
野澤柊 前田姫愛莉 春名俊英 菊池心和
屋島昂太

あらすじ:古より信仰を集めてきた大峰山系のひとつ・吉野。代々、林業を営む神田家の長男・太一(25)は、将来を誓った恋人・奈美(25)を火事で突然失った。絶望で仕事に手が着かない太一は、ある時、山に伝わる「過去に一日だけ戻ることができる」山神伝説を知り、恋人に逢いに過去に戻ろうとする。奈良・吉野で今生の別れを遂げた源義経と静御前の悲恋物語をベースに、死者への未練から行動を起こした主人公と亡くなった恋人が一日だけ再会するラブストーリー。
 

第26回NHK名古屋創作ラジオドラマ脚本募集最優秀賞

『猫が笑えば』

(名古屋局制作)

【放送日】
2011年6月4日(土曜日)22:00-22:50

作:三好理恵子
演出:佐藤譲
技術:藤井健太
音響効果:菅野秀典



出演:景山葉月 すまけい 石河美幸 佐々木勇杜
蜂須賀ゆきね 宮璃アリ 松尾青龍

あらすじ:両親と兄と暮らす小学生の岡田友子(9)の家に、突然、それまで北海道に住んでいた祖父・武一(77)が引っ越してきた。祖父は食事とトイレとお風呂以外、自分の部屋から出てこようとせず、一緒に暮らし始めて一か月たっても、友子にとって、祖父は知らない人のままだった。ある日、友子は野良猫のタマが笑った顔をしたのを目にする。だが、兄も母親も、学校の友達も信じてくれない。ふとしたことがきっかけで祖父に話すと、「お前は嘘つきじゃない」と友子のことを信じてくれる。祖父とその孫娘が、不器用ながらも一歩ずつ心を通わせていく姿を通じて、「人を信じること」の温かさと難しさ、「人を好きになること」のかけがえのなさを描く。
 

『海電(UMIDEN)』

【放送日】
2011年5月28日(土曜日)22:00-22:50

作:小林雄次
音楽:菅谷昌弘
演出:佐々木正之
技術:野原恒典
音響効果:今井裕



出演:中村優子 松田悟志 草村礼子 安藤玉恵
長瀬眞承 中野英樹 市川夏江 林新子
園岡新太郎 蜂須賀智隆 二橋進 藏内秀樹
高橋里英 戎怜菜 青木柚 石河朋樹
小松崎利哉 薄衣峻平 渡邉空美

あらすじ:人は名前はあっても、人生の節目で「母さん」「父さん」「お祖母さん」「お祖父さん」など呼び名の変わる出世魚の様なものである。
日本でただ一つの名字を持つ、未婚の女性主人公。彼女は自分の名前にこだわりを持っていた。そんな彼女が、「父さん」という名前に憧れながらも、そう呼ばれることもなく死を迎える弟や、亡くなった友人の幼い息子との交流をとおして、人には、呼び名によって生まれる新しい人生があることに気づいていく。
「海電」とは、廃車になり海に沈められ、漁礁としての第二の人生を歩きはじめた電車の車両である。番組では、海電のある島を舞台に、オーディオドラマならではの視点で、「言葉と人間の物語」を描いていく。
 

劇作家シリーズ

『春祭り』

(名古屋局制作)

【放送日】
2011年5月21日(土曜日)22:00-22:50

作:山口茜
音楽:高木正勝
演出:須崎岳
技術:宮下弘靖
音響効果:沢田智哉



出演:利重剛 広田ゆうみ 空沢しんか 吉田ありさ
多田木亮佑 澤田征士郎 湯浅浩史 岩田由紀

あらすじ:フリー記者・溝口は、「年に一度の春祭りに、生け贄を捧げる」という奇妙な風習を取材するため、ある過疎の村を訪れる。祭りが行われる「お堂」の宮司によれば、「豪奢な衣装を纏った生け贄の女性を箱に入れて火をつけ、燃え尽きると生け贄が忽然と消えている」――実際は、地下に通じる道から脱出する訳で、観光客目当てのパフォーマンスに過ぎなかった。だが村の少女・メグミは溝口に、「生け贄を演じると、願い事がひとつ叶うの」と呟く。祭り当日、宮司はメグミを生け贄役に仕立てようとする。母・ヨシノは猛反対するが、メグミは・・・。去年の春祭りで起きた事件。母娘の間のある秘密。様々な思惑が交錯する中、祭りは夜を迎える。
 

『キャパになれなかったカメラマン

〜ベトナム戦争の語り部たち』(前編・後編)

(再)

【サラウンドドラマ】

【放送日】
2011年5月7・14日(土曜日)22:00-22:50

原作:平敷安常
脚本:原田裕文
音楽:渡辺博也
演出:望月良雄
技術:糸林薫
音響効果:石川恭男


出演:坂上忍 津嘉山正種 山本太郎 安達祐実
村田雄浩 矢崎滋 三田和代 篠井英介 ほか

あらすじ:ロバート・キャパに憧れてベトナム戦争の前線にとび込んだ日本人カメラマン、平敷安常氏の半生をドラマ化。命を省みず戦場を撮影しまくり次々と特ダネをものにする平敷。戦争報道に確固とした動機と志を持つジャーナリストたちとの出会いの中、成長を遂げていく。著名なカメラマン沢田教一も、胸襟を開いた。プロ同士の会話、交流。しかし戦局は、隣国のラオス、カンボジアを巻き込んで拡大し、より深刻な危機にあった。平敷は、次第に、戦場で生き残った者の罪の意識にとらわれて行く…。戦争の真実、そして報道の使命。国家が、人間が、そしてジャーナリストすらが、奥底に潜め持つ「征服欲」の残酷な正体を、ドキュメンタリー・タッチで描く。

 

第39回創作ラジオドラマ大賞 佳作

『鳳仙花の咲く家に』

【放送日】
2011年4月30日(土曜日)22:00-22:50

作:植澤紀子
音楽:ニウナオミ
演出:江澤俊彦
技術:北原悠介
音響効果:小野寺茂樹



出演:今井ゆうぞう 大塚道子 谷川清美 藤山律子
田上ひろし 川先宏美 本多新也 モモタロウ

あらすじ:今年度の日本放送作家協会主催、NHK後援の≪第39回・創作ラジオドラマ大賞≫の佳作第一席の植澤紀子・作「鳳仙花の咲く家に」をラジオドラマ化する。
都市銀行勤務2年目の青年が、久しぶりに故郷・徳島の山間にある実家に帰ってきた。祖母の住む実家の半分が道路拡張エリアに含まれることになり、補償金で立ち退くのか、残った半分の土地に家を建て直すのか、青年の母や伯父、伯母は判断を迫られる。しかし、当の祖母は1年前から近所の老人ホームに入所していて本心が掴めない…。
 

劇作家シリーズ

『優雅な食卓』

(大阪局制作)

【放送日】
2011年4月23日(土曜日)22:00-22:50

作:竹内佑
音楽:和田俊輔
演出:小島史敬
技術:惣田睦弘
音響効果:柴田なつみ



出演:マギー 大路恵美 逢坂じゅん 朝比奈潔子
山村涼子 丸山英彦 泉祐介 石井豊子
大八木凱斗 竹内佑

あらすじ:キヨシ(34)は、大阪の情報誌のライター。元小説家志望。ある日、恋人の依里香(29)から「結婚して欲しい」と告げられる。依里香の父が倒れ、緊急入院、親に孫の姿を見せてやりたいのだという。だが、キヨシは幼いころの両親の離婚で、結婚が幸福と思えない。そんな中、妹の希恵が離婚し、子連れで実家に帰ってきた。久しぶりの家族団欒に依里香も加わり、キヨシは結婚について迫られる。さらに、母・紀美子が小説家デビューしており、しかも両親の離婚の原因はキヨシにあったと聞かされ…。一緒に食卓を囲む家族との時間を見つめるハートウォーミングドラマ。
 

『飛ばせハイウェイ、飛ばせ人生』

【放送日】
2011年4月16日(土曜日)22:00-22:50

作:樋口ミユ
音楽:小林洋平
演出:江澤俊彦
技術:糸林薫
音響効果:岩崎進



出演:高橋和也 原田芳雄 市原悦子 三村聡
大路恵美 此島愛子

あらすじ:家族…。失ったり、長く遠く離れて暮らしてみて、そのかけがえのなさに初めて気づくことがある。沖縄出身の長距離トラック運転手の青年が、妻と旅する初老の男と出会い、仕事に忙殺されていた自分の人生を見つめ直し、新たに出発していくまでの姿を明るく描いていく。
 

『ヒッチハイク』

(新潟局制作)
【放送日】
2011年4月9日(土曜日)22:00-22:50

作:東多江子
音楽:中野カリン
演出:保坂慶太
技術:大宅健司
音響効果:石川恭男



出演:高畑充希 國村隼 藤本喜久子 佐藤せつじ
大石吾朗 伊藤富美也 神道寺こしお 鳥木元博
秀島史香 明石勇

あらすじ:2010年1月の夜11時。中学3年生の美奈子は、母親の好江と共に新潟県長岡駅で立ち尽くしていた。大雪の影響で公共交通機関が完全に麻痺(まひ)。このままでは翌朝に控えた高校受験の会場までたどり着けない…。渋る好江をよそに、美奈子はヒッチハイクを決行する。目的地までは、残り300キロ。真夜中のロードトリップが始まる。しかし、車はそう簡単に止まってくれない。時間だけが過ぎて絶望的になる中、二人はトラック運転手の室岡に出会う。初めは寡黙な室岡。しかし、美奈子の懸命さが少しずつ車内の空気を変えていく。あきらめない心と、ほんの少しの勇気がもたらす「小さな奇跡」。実話をもとにした、心温まる物語を送る。
 

『PTA広報委員長の渡辺です』

【放送日】
2011年4月2日(土曜日)22:00-22:50

作:飯野陽子
音楽:谷川賢作
演出:小見山佳典
技術:高橋英明
音響効果:岩崎進



出演:田中美里 阿南健治 山口愛 吉見一豊
大島蓉子 田村まどか 平田裕香 木村智早
藤代三千代 関俊彦 山ア千惠子

あらすじ:渡辺千秋は、小学校4年生のひとり娘・双葉の母。初めてPTA広報委員長を引き受けることになった。リストラされた夫の代わりに、スーパーのパートで家計を支えている千秋にとって、泣く泣く引き受けた委員長だ。PTA広報部の仕事は、「海岸小学校だより」を年に二回発行すること。大した内容ではないのだが、委員長を引き受けた初日から、家の電話は鳴りっぱなしだ。雑用の嵐に、きりきり舞いが始まる。当てにしていたはずの仲間は皆いざとなると逃げてしまった。千秋は、PTAの仕事はなるべく合理的に簡潔に済ませようと、会議に「PTA仕分け」提案をかけるが・・・。PTA活動での"たった一人の反乱"を通して、家族のあり方をもう 一度見つめ直す物語。
 

『ロイヤルミルクティー』(再)

【放送日】
2011年4月1日(金曜日)18:00-18:50
※東京・水戸・山梨・長野・新潟・北海道・東北・中国(岡山を除く)・四国で放送

原作:吉田幸子
脚色:森治美
音楽:渡辺博也
演出:小島史敬
技術:鷲津寛厚
音響効果:今井裕


出演:田中美里 丹阿弥谷津子 長門裕之 山本道子
山賀教弘 米広治美 高義治

あらすじ:築四十年の集合住宅に引っ越してきた正美(27)は同じ階に住む独居老人達と否応なく付き合うハメになる。老女のたね(82)と勇吉(74)。ゴミを散らかしたり、悪態をついたりする勇吉に嫌気がさしていたが、部屋で倒れている所をたねと一緒にみつけ、病院に連れていく。それから、なんとなくだが交流が始まった……。若い女性と老人とのお隣同志の仲に生まれる人情を暖かく描く。

 

『明治おばけ暦』(再)

【放送日】
2011年3月31日(木曜日)18:00-18:50
※東京・水戸・山梨・長野・新潟・北海道・東北・中国・四国で放送

作:山本むつみ
音楽:大河内元規
演出:保科義久
技術:糸林薫
音響効果:井上直美


出演:嵐広也 嵐圭史 藤川矢之輔 小佐川源次郎 
中嶋宏幸 浜名実貴 鈴木大 亀井栄克
田中世津子 又野佐紋 松永啓 河原崎國太郎


あらすじ:1872(明治5)年11月9日、明治政府が、それまでの太陰暦(旧暦)をやめて太陽暦(新暦)を採用するという詔書を布告し、明治5年12月3日を明治6年1月1日とすることになった。
「明治改暦」に関わる明治初期の有名無名の人々の行動を通して、お上に都合が良い改革が断行され、そのしわ寄せを食いながらも憤りの矛先が見えない弱者の怒りと抵抗を、下座音楽に乗せた歌舞伎の趣向たっぷりに描く。
理不尽な改暦で大損害をこうむった暦問屋一家や御一新の際に新政府に裏切られた赤報隊の生き残りらが、狂言作家・河竹新七(後の河竹黙阿弥)に率いられ、改暦を断行した太政官参議・大隈重信に一泡吹かせようと一夜だけの歌舞伎を上演するが・・・。

 

『花の独身』(再)

【放送日】
2011年3月30日(水曜日)18:00-18:50
※東京・水戸・山梨・長野・新潟・北海道・東北・中国・四国で放送

原作:伊藤幸子
脚色:東多江子
演出:木村明広
技術:浜中邦基
音響効果:石川恭男


出演:岩本多代 山本圭 清水コウ治 矢代朝子
佐藤誓 若林哲行 小林由利 関えつ子
山ア千惠子 常石梨乃

あらすじ:独り暮らしの三谷有子(75)は、歯科医の坂東(73)に誘われ、中高年のカメラクラブに入会。紅葉撮影会で奈良の正歴寺を訪れた有子は、杉本由紀雄(73)と親しくなる。いつもは会が終わればさっさと帰途につく有子だが、撮影中に滑って足を痛めた杉本を気遣い、家が近所の彼女が一緒に帰ることになった。この日から、どちらからともなく二人は、クラブの勉強会後一緒に帰るようになる。子を育て上げ、連れ合いの死を乗り越えた二人は、お互いの"伴走者"となり人生の第4コーナーをまわろうと、"同棲"生活を始める…。「超高齢社会・日本」の、これからの"老い心地"良いラストスパートの駆け抜け方を描く。

 

『鳥を放つ日』(再)

【放送日】
2011年3月29日(火曜日)18:00-18:50
※東京・水戸・山梨・長野・新潟・北海道・東北・中国・四国で放送

作:大河内聡
音楽:横山克
演出:江澤俊彦
技術:浜中邦基
音響効果:岩崎進


出演:上村祐翔 板垣桃子 升毅 亀井有馬
セーラ 原口健太郎 稲葉能敬 鵜澤正太郎
石坂志輝 冨澤風斗 藤原薫 モモタロウ
早川恭崇 長谷川大陸 長瀬眞承

あらすじ:寺橋イサム(15)は中学3年生。父は日本人、母がカンボジア人。母・チャンタ(36)は、カンボジアで誠治(42) と出会い、20歳の時に結婚、来日。お弁当工場でパートをして7年になる。育児とパートで忙しく日本語を勉強する機会がなかった。イサムとのコミュニケーションに不自由を感じ始め、夜間中学に通おう、と決意する。少年の目からみた両親の国際結婚と、自分自身の"祖国とは何か?"への問いかけを、無理解な差別も含め、厳しく残酷な現実を踏まえながらも温かく描いていく。

 

『青春快進撃号』(再)

(松山局制作)

【放送日】
2011年3月28日(月曜日)18:00-18:50
※東京・水戸・山梨・長野・新潟・北海道・東北・中国・四国で放送

作:小野田俊樹
演出:鈴木航
技術:梅田芳政
音響効果:吉田秋男


出演:佐津川愛美 原田芳雄 大高洋夫 モロ師岡
浅利陽介 松田真知子 久保晶 本多晋
本田清澄 茂木和範

あらすじ:宇和島に住む高校生の凛子(18)は進学のことで悩んでいた。そんな中、疎遠だった祖父の元へ通うようになる。地元の伝統行事、闘牛に打ち込む祖父。やがて凛子も闘牛の世話を手伝うようになり、徐々にその魅力にとりつかれる。そしていよいよ、祖父と凛子、そして牛との格闘の日々が始まった。

 

平成22年度文化庁芸術祭優秀賞受賞

『薔薇のある家』(再)

【放送日】
2011年3月26日(土曜日)22:00-22:50

作:オカモト國ヒコ
音楽:ニウナオミ
演出:江澤俊彦
技術:糸林薫
音響効果:米本満



出演:大竹しのぶ 奈良岡朋子

あらすじ:舞台や映画への出演はおろか、足の怪我の後遺症で家から外出すらできなくなった往年の大女優。そして、彼女と同居している献身的な付き人の中年女性。この二人が、ある夏の日の一夜に繰り広げる、残酷だがハートウォーミングな葛藤のドラマ。
 

『相方のあり方』(再)

【放送日】
2011年3月19日(土曜日)22:00-22:50

作:松居大悟
音楽:小林洋平
演出:小島史敬
技術:大塚豊
音響効果:岩崎進


出演:池松壮亮 中尾明慶 塩田朋子 廣田行生
西田奈津美 藏内秀樹 星野秀介 松居大悟
目次立樹

あらすじ:北九州の予備校に通う純(20)は二浪中。受験勉強よりも、お笑いコンビを組んでいる相方の泰平(20)と過ごす時間が大切だった。泰平が「東京の大学を受験する」と言い出したのに話を合わせ、「俺も東京に受験するつもりやったし・・・」と嘘をついてしまった純は、本音を口に出せず、どんどん拠り所をなくして行く。ともに東京へ行き芸人を目指したいという親友の夢、地元に残ってほしいと願う両親との葛藤、そして胸をしめつける切ない恋。受験という人生の大きな転機の中、純は初めてぎりぎりの自分と向かい合う。なかなか本音を言い合わない友人関係の中で、揺れ動くイマドキの青春をみずみずしく描く。

 

3月12日は震災関連番組のため、放送休止となりました。

 

劇作家シリーズ

『大きな豚はあとから来る』

【放送日】
2011年3月5日(土曜日)22:00-22:50

作:工藤千夏
音楽:小林洋平
演出:江澤俊彦
技術:北原悠介
音響効果:岩崎進



出演:春日井静奈 小林親弘 入江純 山下真琴
福士秀樹 上川路啓志 工藤千夏

あらすじ:しあわせって、何? 想うこと? 会うこと? 待ち続けること?
青森の地方銀行の行員として女30代独身の日常生活を健気に過ごしてきた主人公に降って湧いたような非日常な話。それは、中東の王国シャリバールの王子の妃になること。
日本各地どこにでもいそうな等身大の女性と、中東の王国シャリバールの妃殿下候補の選択を一任されている駐日特使だと名乗る男との出会いと別れを通して、幸せを夢見る淋しい女性の、純で一途な気持ちを切なく描く。
 

『孤島の花』

(広島局制作)

【放送日】
2011年2月26日(土曜日)22:00-22:50

作:鈴木そなた
音楽:森光明
演出:長野怜英
技術:北島正司
音響効果:水谷明男



出演:倍賞千恵子 長谷川博己 升原康嗣 小林由芽
池田美佐子 板倉勝久 井原武文 難波香織
大塚弘 青野光臣

あらすじ:瀬戸内海の島に建つ超高級老人ホーム「リル・ドゥレーブ(夢の孤島)」。東京の病院から医師として送られてきた三浦新司は、孤島で富裕な老人たちの健康を管理するという仕事にやりがいを見いだせずにいた。そこに、入居者やスタッフとかかわりを持とうとしない老婆・原美音子がいた。うわさによると元女優という話だが、「私は死にかけたかもめ…」と一日中、海ばかり眺めて過ごす美音子を、皆は「ボケが進んだばあさん」と厄介者扱いしていたが…。 人は、心の中に『自分が生きた証』を残したいという願いのようなものを抱えている。その、切ない思いを、老婆と研修医の心の交流をもとに描く。
 

『黒潮の流れのままに』

(高知局制作)

【放送日】
2011年2月19日(土曜日)22:00-22:50

作:福田卓郎
演出:堀内裕介
技術:磯部傑
音響効果:片平洋資
土佐弁指導:馬場雅夫



出演:本田大輔 隆大介 眞島秀和 増子倭文江 
宇崎竜童 マギー 平川和宏 野口雅弘 
宮崎吐夢 片平光彦 薬師寺順

あらすじ:中条光太郎(27)は、"カツオの一本釣り"にこだわって高知有数の水産会社を築いた漁師・剛(58)の次男坊。父の商売に疑問を抱き、高知をとび出して大阪の商社に就職。マグロの養殖事業に取り組むが、大手に敗れて事業撤退を余儀なくされる。高知へ戻ってきた光太郎は、兄・武男(29)が船頭として活躍していることを聞かされる。もう一度カツオ船に乗りたいと懇願する光太郎に、父・剛は加工工場で働くように言い渡す…。"カツオの一本釣り"文化に新たな価値を見出す若者の姿を通して、カツオ漁師の矜持と家族の絆を描く。
 

『50歳の運動会』

(鹿児島局制作)

【放送日】
2011年2月12日(土曜日)22:00-22:50

作:竹田新
演出:丸山拓也
技術:松永大志
音響効果:高石真美子


出演:リリー・フランキー 佐藤順一 中野弘子 矢山治
宮本たたみ 鶴賀皇史朗 井手敏子 椎木樹人
中村公美 原田太輔 矢野光樹 大池怜士
安川敏貴 安部雄貴 西和博

あらすじ:東京のコールセンターで悶々と働くコウジ。妻には逃げられ、娘とも上手く向き合えない。そんなコウジの元にある知らせが届く。鹿児島県阿久根市で行われる大運動会"華の50歳組"の実行委員からだ。阿久根では50歳になった卒業生一同が全国から故郷に帰り、母校の運動会に参加するのだ。コウジは家族、仕事に不安を抱えながらも、2年間だけ暮らした阿久根に帰ることを決める。転校生で弱虫だったコウジを救ってくれたガキ大将・猛との再会。小学生の頃は転んで、バトンすら渡せなかったリレー。コウジは校庭を必死に走りながら、いつしか童心に帰っていく。心新たに第二の人生を歩みだす50歳の青春を描く。
 

第34回NHK仙台局FMオーディオドラマ脚本募集 佳作

『巫女(イタコ)の娘』

(仙台局制作)

【放送日】
2011年2月5日(土曜日)22:00-22:50

作:藤江洋一
演出:越野政司
技術:國安鉄朗
音響効果:遠藤正昭


出演:大和里菜 今野縁 今野ひろし 川熊美貴
佐藤莉奈 真田鰯 八島莉香 中川萌香
安斎慶美 箱崎貴司 峰岸佑樹 古谷思温

あらすじ:犬山沙織(14)の母は、スーパーで働く主婦。しかしもう一つ、死者の霊を呼び出す「イタコ」としての顔も持つ。小さい頃から「イタコの娘」ゆえに、いじめられる沙織を、かばってくれるのが幼馴染の菜々子。2人は幼い頃、ともに父親を亡くしていた。中学生なった菜々子の母親が再婚、新しい父親が出来た。しかし菜々子は新しい父親にどうしても馴染めない。力になってあげたい沙織は、母に相談。母は「『お父さん』を呼び出し、意見を聞いてみよう」と提案する…。青森・恐山に伝わる「イタコ」を題材に、親子の絆をさわやかに描く。
 

『みちばたのはな』

(札幌局制作)

【放送日】
2011年1月29日(土曜日)22:00-22:50

作:斎藤歩
演出:中富飛鳥
技術:西田俊和
音響
音響効果:三村俊之



出演:柄本時生 木村愛里 山野久治 永井くみ子
岡田雅夫 中村寛子 岩尾亮 谷崎尚之
土田英順

あらすじ:晩秋の札幌。昨年春に大学を卒業してから、迷える就職浪人生活を送っている藤村聡。年下の恋人は一足早く内定をもらい、大学時代の同級生たちは社会人として順風満帆そうに見える。そんなある日、気分転換に趣味のギターを持って路上ライブをすることになる。札幌四番街の適当な場所に腰をおろし、いざ弾き始めようとすると「そこはアナタの場所ではない」と占い師の女に声をかけられる。「そこは靴磨きのハナさんの居場所」だと。占い師や野菜売り、そして、この道60年の靴磨きのお婆さんなど、みちばたでそれぞれの商いに精を出す人々と聡との、ひとときの交わりの中に「働くこと」「居場所を見つけること」のかたちを問う。
 

『黄泉のカラス』

(名古屋局制作)

【放送日】
2011年1月22日(土曜日)22:00-22:50

作:金杉弘子
音楽:BANANA
演出:土屋勝裕
技術:加藤政二
音響効果:菅野秀典


出演:咲田とばこ 藤元英樹 宮璃アリ ほか

あらすじ:名古屋在住の清水のぞみ(33)は夫の博史(27)と、三重県にある熊野古道のひとつ伊勢路を旅していた。二人は、日本サッカーのシンボルにもなっているヤタカラスに興味を持って熊野を訪れたのだ。古い石畳の道を歩いて行くと、カラスの鳴き声が不吉に響く。そして行き交う人たちは生きている気配がない。博史の姿も見えたり見えなかったりする。のぞみは次第に、この旅が現実の旅ではなく、夢の世界のことではないかと思いはじめるが…。伊勢、熊野に伝わる様々な神話や伝承を織り交ぜながら、生と死に向き合うことで、絆を深めていく夫婦の姿を描く。
 

第31回BKラジオドラマ脚本賞佳作

『道頓堀ジャンピングガールズ』

(大阪局制作)

【放送日】
2011年1月15日(土曜日)22:00-22:50

作:堀達夫
音楽:内山修作
演出:小島史敬
技術:惣田睦弘
音響効果:水谷明男



出演:村川絵梨 徳永えり 鳥羽潤 いま寛大
一木美貴子 西村亜矢子 藤谷弘光

あらすじ:大学を出たものの、なかなか就職も決まらず、大阪・ミナミのスナックで働くことになったナナコ(24)。何の希望もなく、諦めの気持ちで日々を送っていた。恋人のタカシには、東京に本命の彼女がいて、自分は浮気相手だった。店で働き始めた矢先、同じ店で働くチヒロ(24)と出会う。チヒロから同居話を持ちかけられ、二人は同居生活を始める。変わった性格のチヒロだが、妙な前向きさに、ナナコは惹かれていく…。現代の就職難の中で、希望を失いかけながらも懸命に生きる20代女性を主人公に、独自のテンポ感とユーモアを交えて、痛快な友情物語として描く。
 

『東京 Voice』

【放送日】
2011年1月8日(土曜日)22:00-22:50

作:原田裕文
音楽:菅谷昌弘
演出:佐々木正之
技術:松本恒雄
音響効果:石川恭男



出演:三田村陽斗 中川晃教 竹本孝之 草村礼子
南谷和加子 岡本富士太 柳澤愼一 大高洋夫
山ア千惠子 ほか

あらすじ:声という見えない世界に隠された人間のドラマを描いていく。
音声外科という声を変える医学がある。高い声を低く、低い声を高く。元々は老化防止でアメリカで始まったこの医学は、美容先進国の韓国でブームになり、その動きはやがて日本にも訪れる。
地方出身で東京暮らしの変声期障害を持つ主人公が、性同一性障害の友人や亡き父の面影を自分の声に求める友人との出会い、故郷の親との交流の中で、自分の声を変えるということの意味にあらためて気づいていく姿を描く。
 
 
 
 
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