|
【放送日】
2004年12月27日(月曜日)23:30-24:20
作:相良敦子
音楽:田頭勉
演出:保科義久
技術:鷲津寛厚
音響効果:西ノ宮金之助
出演:益岡徹 根岸季衣 田村元治 岩下寛
村上想太 汐見直行 柘植英樹
仲野裕 佐々木睦 安田ひろみ
あらすじ:平凡な人のいいサラリーマン悟は子供二人の四人家族。大学病院に入院していた妻の父が、ついに医者から見放され退院。余命は1ケ月という。それなら、と妻の意を酌み自宅に引き取り、末期をしっかり看取ろうと介護の日々が始まる。ところが、退院して以来、混濁していた意識が戻る。起き上がって座る。食事もとれるようになる・・。医者に「奇跡」とまで言われる回復を果たす。鉛筆とメモ用紙で筆談ができるようになると、舅はある企みを企てていた・・。人間の生きる力への讃歌。 |
【放送日】
2004年12月18日(土曜日)22:00-22:50
作:小野田俊樹
音楽:大河内元規
演出:保科義久
技術:小林清
音響効果:久保光男
出演:益岡徹 綿引勝彦 山野史人 森塚敏
塩野谷正幸 山本郁子 IKKAN
勝倉けい子 角谷栄次 西脇礼門 森喜行 最上莉奈
あらすじ:ホームレス専門病棟を舞台に、≪自由への逃走≫を図ろうとするホームレスと、それを阻止しようとする警備員の姿を通して、「人生を賭けた選択」に立ち向かう人間の葛藤を描く。ホームレス専門病棟の警備員・山岸(45歳)が主人公。ある夜、新宿救急隊によって運び込まれたホームレスの怪我人は、腕と足を骨折していたが名前を名乗らず、収容ナンバー100番であることから新宿百太郎と名付けられた。百太郎は「人の世話にはなりたくない、正面玄関から堂々と脱走してやる」と公言し、患者からはヤンヤの喝采を受ける。百太郎の≪人間としての誇り≫に心打たれたが、職務上『脱院』させるわけにはいかないし、失敗すれば昇給もない山岸。二人の「戦い」が始まる。 |
【放送日】
2004年12月11日(土曜日)22:00-22:50
作:富永智紀
演出:矢野豊
技術:上野陽一
音響効果:野田信男
出演:関口知宏 夏八木勲 須永慶 太刀川亞希
サムエル ポップ エニング 長沢大 安次富真樹
金杉太朗 川島大 藤原堅一 川本克彦
あらすじ:「徳島の波には未来が見える!」プロサーファー並みの実力を持ちながら、その道を選ばなかった男。海岸を整備し、若者を育て日本有数のサーフスポットに仕上げた伝説のサーファー。彼のもとに人生に失望している一人の若者が偶然現れる。若者の生きる意味を問いかける青春ヒューマンドラマ。 |
ABU賞受賞
シリーズ ロシア・ユーラシアの現代文学
『最初の教師』(再) |
【放送日】
2004年12月4日(土曜日)22:00-22:50
原作:チンギス・アイトマートフ
訳:赤沼弘
脚色:入山さと子
音楽:菅谷昌弘
演出:吉田努
技術:長谷川忠昭
音響効果:西ノ宮金之助
出演:銀粉蝶 清水理沙 大門裕明 有賀ひろみ
山下啓介 根岸宮子 田村錦人 小杉幸彦 水澤心吾
あらすじ:中央アジアキルギス共和国出身の作家、チンギス・アイトマートフが、1963年に発表した同名小説のオーディオドラマ化。1920年代のキルギスの村落を舞台に、村に最初の学校を作ろうと努力した青年と、彼を慕って勉学に励み、やがてはモスクワに出て著名な学者となる少女の交流を描く。村人の嘲笑と偏見のなかで志を持って献身的に努力する青年。学問に目覚め、女性にとって無権利状態である粗暴な村社会から脱出しようとする少女。本人達も無自覚な、ふたりの淡い恋。そして、二人を襲う悲劇・・・。それらの出来事を、今ではアカデミー会員哲学博士となった女性の回想を通して描く物語。 |
【放送日】
2004年11月27日(土曜日)22:00-22:50
作:盛多直隆
演出:吉田浩樹
技術:奥山操
音響効果:塚田大
出演:七瀬ゆう 松尾政寿 おさむ 金井美稚子
小川正 橋口泰介 清水千晴 高田課長
園田晴久 緒方裕子 島之原樞 山下晶
岡本ヒロミツ 児玉育則
あらすじ:炭鉱町で80年近くも愛されてきた熊本競馬。炭鉱廃止後、ややもすると人離れしやすい中、女性ジョッキーの人気でつなぎとめていた。その中心、咲良(さくら)と幼なじみの厩務員純平。中央競馬との交流レース「サマーチャンピオン」に挑む二人。自分達の町をそしてなにより競馬を愛してくれた地元の人達の声援に応えるため、全力を尽くす。感動のヒューマンドラマ。 |
【放送日】
2004年11月20日(土曜日)22:00-22:50
原作:宇津志勇三
音楽:荻野清子
脚色:東多江子
演出:大久保篤
技術:西田俊和
音響効果:千本木真純
出演:寺田農 岩本多代 坂上二郎 石井トミコ
土井美加 今福将雄 市原清彦 矢野陽子
青木和代 入江純 水澤心吾 祖父江進 斎藤静香
あらすじ:5年前に定年となった幸三は、社会から取り残されていく不安を抱いていた。そんなある日、幸三は「活き活き舞」という体操に出会い、新しい友人を得て自分を取り戻していく。ところが、仲間の一人、門間さんは癌の末期であった。自分にできることは何かないかと懸命に考えた幸三は、重病の門間さんをあえて「活き活き舞」が参加する芸能大会の応援に誘うのだった。痴呆の妻を持つ男が、老境の友情や、仲間の死を通じて、老年期の生き甲斐とは何か、来るべき死にどう向き合うのか、を問い直す作品。 |
文化庁芸術祭参加作品
『月光のパルス』
(大阪局制作) |
【放送日】
2004年11月13日(土曜日)22:00-22:50
※地震関連報道により、10月23日から11月13日に放送日が変更になりました。
作:たかはしさとみ
演出:佐藤譲
技術:藤善雄
音響効果:最上淳
出演:益岡徹 足立悠美加 芝本正
榎田貴斗 紅萬子 岩田直二
関秀人 大西麻恵
あらすじ:人類のほとんどが死に絶えた街。貧しい少女フェイは瓦礫の中から美しく透明な装置を掘りあてる。それは様々の人間のために使われてきた月光をエネルギーとする人工心臓だった。その人工心臓が自分の過去、そして持ち主たちの物語を語る。悲劇に彩られながらはかなくも強い希望をもって生きてきた人間たち。限りあるからこそ美しく輝く生命のドラマをSFファンタジーとして描く。 |
11月6日は特集オーディオドラマ
『乳房』(再)
を放送しました。 |
10月30日は特集オーディオドラマ
『浅間』(再)
を放送しました。 |
【放送日】
2004年10月16日(土曜日)22:00-22:50
作:小松與志子
音楽:長谷部徹
演出:真銅健嗣
技術:糸林薫
音響効果:原大輔
出演:渡辺卓 佐藤慶 五大路子 深沢敦 上田雄大
あらすじ:命綱にぶら下がって、ビルの窓拭きをしている青年。就職する意欲もなく、人生に不貞腐れていた。ある空きビルで毎日のように訪れる老人と知り合う。この老人元教師か何かでやたら宇宙や天文のことを講義し始める。青年は次第にこの老人に心をかよわすようになってきた。実はこの老人には一つの目的があり、青年はそのことに積極的に関わり始める。青年と老人の交流から生きる尊さを描くヒューマンドラマ。 |
【放送日】
2004年10月9日(土曜日)22:00-22:50
作:岡部耕大
音楽:COCO華
演出:保科義久
技術:谷田洋一
音響効果:原大輔
出演:有川博 松尾あぐり 入江杏子 阿部百合子
服部博行 小澤俊明 増山浩一 小林達雄
あらすじ:九州・肥前松浦を舞台に、夏の『精霊流し』秋の『秋日和』冬の『鬼火』と、戦後日本の四季を強靭なセリフ術を駆使して描いてきた劇作家・岡部耕大氏が最終章の<春>に挑む。4月8日「花祭(はなまつり)」の日、12年ぶりに顔を合わせた二人の老婆が対峙して、一人の男を挟んで歩んできた戦前、戦中、そして戦後を語りだす。壮絶な「言葉喧嘩」である。その「言葉喧嘩」の中に、一人の男の滑稽で哀れな人生と、<戦争漬け>で進んできた近代日本の姿が色濃く浮かび上がる。泣き笑いの果ての二人の老婆に、日本的叙情と血の色を持った桜の花びらが舞い散る・・・そんな≪岡部ワールド≫を描く。 |
【放送日】
2004年10月2日(土曜日)22:00-22:50
原作:さだまさし
脚色:相良敦子
演出:濱田裕之
技術:加藤政二
音響効果:平木和人
出演:広瀬彩 三谷昇 内田藍子
ジャイアント茶所 中田裕子 川本貴浩
田辺文美 石黒志伸 入山竜之介
あらすじ:サムライ精神に憧れてフィリピンから日本にやって来た女性が、日本の農家に嫁ぐことになった!?いにしえのサムライを彷彿とさせる舅。保守的で排他的な姑。お人好しだが、嫁を守りきれない気弱な夫。そんな日本の家庭に根付こうと奮闘するフィリピン女性アレーナと彼女をとりまく人間模様を日本の田舎の情景をふんだんにまじえ、叙情豊かに描く。 |
【放送日】
2004年9月25日(土曜日)22:00-22:50
原作:ズオン・トゥー・フオン
訳:加藤栄
脚色:丸尾聡
音楽:羽柴昂
演出:真銅健嗣
技術:加村武
音響効果:岩崎進
出演:鬼頭典子 三田和代 根岸季衣
村治学 若松武史
あらすじ:第2次大戦後のベトナム。共産党指導の下、独立運動の傍ら過激な農地開放運動が展開していた。イデオロギーのため引き離されながら、愛の結晶として生まれた女の子ハン。ハンと母親、そして若くして非業の死を遂げた父親とその姉。そして党の旗振り役として、ハンの父を死に追いやった叔父のチン。厳しい社会環境で熱くたぎる家族の絆と運命の織りなす綾を熱烈にうたいあげる。 |
【放送日】
2004年9月18日(土曜日)22:00-22:50
原作:バオ・ニン
訳:井川一久
脚色:谷登志雄
音楽:ニウナオミ
演出:保科義久
技術:大塚豊
音響効果:若林宏
出演:横堀悦夫 水野ゆふ 南風洋子 樋浦勉
あらすじ:ベトナム戦争(ベトナムでは対米戦争)を背景に、戦争で運命を大きく変えられた若い男女の悲劇を、時空を自在に行き来する大胆な構成と、哀切極まりないトーンで描く。
かつて対米戦争の兵士として戦ったキエンに、忘れられない壮絶な記憶の数々が夜毎襲う。戦争中、キエンの属した部隊はジャングルの中で何度も激しい交戦の果てにほとんど全滅。キエンの記憶は、1964年高校生最後の夏に飛ぶ。恋人フォンとの甘く幸せな日々・・・。1965年、陸軍へ入隊したその日、ハノイ駅で、疎開のために発とうとしていたフォンと偶然出会い、列車に乗り遅れる。所属部隊の後を追うため二人は貨物列車に乗るが激しい空襲に遭遇。爆弾炸裂の中で、同じ人民軍兵士にフォンは集団レイプされ、キエンは男の一人を撲殺する。17歳のあの日、愛し合っていた純粋無垢の若き抗米愛国の二人のうち、キエンは戦士になり、フォンは女になった。「フォンとの愛の輝きの日々への回帰を、悲しみの中で、僕は切望しつづけることだろう」 |
【放送日】
2004年9月11日(土曜日)22:00-22:50
原作:グエン・ティ・トゥ・フエ
訳:加藤栄
脚色:入山さと子
演出:渡辺哲史
技術:大塚豊
音響効果:吉田直矢
出演:大河内奈々子 田中要次 大竹一重 上村祐翔
有川博 井手みな子 井上倫宏 恩田括
あらすじ:ベトナムの田舎の村。都会の暮らしに憧れる10代のミーは村にやってきた劇団の芸人に「ハノイに連れて行く」と口説かれ一夜を共にするが、翌日それがウソだったことを知る。傷心のミーの前に現れた姉の夫・ズオン。ミーはズオンを誘惑し、ハノイで居候させてもらえるよう仕向ける。姉に真相をぶちまけ、追い出しに成功するミーはやがてズオンの子を妊娠する。しかし暮らしに飽きたミーはズオンとは別にホアンという若い愛人を作る。出産直前、姉が亡くなる。一人で出産したミーは病院でなかなか赤ん坊を見せてもらえなかった。退院の日、赤ん坊は消えていた。家に戻るとズオンから電話があり、「赤ん坊には障害があり君には育てられない」と告げられた。戦争は終わったのに、そのあとにやってきたのは平和だけど過ちばかりの日々だ。寂しさに支配され、アパートの窓から渋滞を見るミーだった。 |
【放送日】
2004年9月4日(土曜日)22:00-22:50
原作:グエン・チー・フアン
訳:加藤栄
脚色:ミラーカク子
音楽:菅谷昌弘
演出:吉田努
技術:藤井芳保
音響効果:島津楽貴
出演:片岡礼子 長塚圭史 千葉哲也
大谷亮介 鳥居しのぶ 最上莉奈 厚木拓郎
あらすじ:ベトナム戦争中、家族を殺され、その復讐の為にテロ組織「ツバメ隊」に入隊した14歳の少女クイ。自らも傷つきながら、サイゴン政権側の要人を次々に暗殺し、ついには復讐を果たす。やがて戦争は終わり、大人になった彼女は、戦時中の拷問による後遺症に苦しみながら、自分が殺した旧敵の遺族の生活を心にかける…。隣人同士が殺しあったベトナム戦争の悲劇。その悲劇を経てなお、強い意志で、「憎しみの連鎖」を断ち切ろうとするヒロインの生き様が、今を生きる我々に強いメッセージを投げかけてくる。1990年ベトナム作家協会賞受賞作品のオーディオドラマ化。 |
『ピッチャー発掘〜ダサくいこうぜ!〜』
(仙台局制作) |
【放送日】
2004年7月24日(土曜日)22:00-22:50
作:石川裕人
演出:奥村彩
技術:三浦勇樹
音響効果:遠藤正昭
出演:猪野学 豊嶋真千子 原西忠佑 あだちまさき
米澤牛 小畑次郎
あらすじ:東北の過疎の町の高校野球部。創部の歴史こそ古いものの、試合に出てはコールド負けの繰り返し、夏の甲子園の県予選も、1回戦を突破したことがないという弱小野球部であった。おまけに学校が統廃合の対象になったため、今年が最後の夏というのに、部員はわずか8人、県予選の出場もままならない始末。ところが、そんな弱小野球部の前に、野球の経験ゼロながら、超高校級ピッチャーの素質をもつ転校生、兜甲一が現れた。
なんとか兜を入部させて、悲願の県予選一回戦突破を達成しようとする部員たち。しかし、兜は趣味の考古学のことで頭が一杯、野球を「子供っぽい」と一顧だにしない。そんな兜だが、やがて野球部員たちの熱意に心を動かされていく。ユーモアたっぷりの青春感動物語。 |
【放送日】
2004年7月17日(土曜日)22:00-22:50
作:前原一磨
演出:吉田努
技術:西田俊和
音響効果:嶋野聡
出演:山中聡 松嶋亮太 増田未亜 中山俊
四條久美子 本田誠人
あらすじ:洋一(25)はクラブでのイベントを企画するフリーター。イベントのおかげで、どこのクラブに顔を出しても知り合いがいた。
ある夜、クラブで「さっきまで『キラ』って奴がお前を探してたぞ」と言われる。「吉良?誰だろう」聞き覚えのない名前。だが、顔見知りでも名前を知らないのは当たり前のことで、さして気にも留めなかった。その日から、毎日のように「キラが洋一を探している」と言われ、「キラ」の容姿は、聞く人によって全て異なっていた。高校生ぐらいだったり、30過ぎであったり。さらには男であったり女であったり。いったい『KIRA』とは…?
「クラブ世代」の若者の日々を描く。 |
『試合前のエース』
第32回創作ラジオドラマ脚本懸賞公募最優秀作 |
【放送日】
2004年7月10日(土曜日)22:00-22:50
作:浜田秀哉
音楽:田頭勉
演出:渡辺哲史
技術:西田俊和
音響効果:千本木真純
出演:東幹久 平泉成 賀集利樹 藤岡弘、
あらすじ:プロ野球東京アトラスの二軍投手・篠田幹夫(27)は開幕直前、監督・加々美(45)から、敵チームのエース・池宮攻略のための打撃投手になるよう要請される。篠田は大学時代、池宮の先輩として、ピッチングを教えていたからだ。篠田は味方打線と対決し、負ければ打撃投手を引き受けるという提案をし、勝負が行われた。だが篠田は天才スラッガー・姫野(20)に痛恨の一打を浴び、勝負に敗れる。打撃投手の教育係を受け持つのはベテラン打撃投手・吾妻(48)。やる気をなくしていた篠田は、目を輝かせ仕事に取り組む吾妻の姿勢に影響を受け始め、やがて打線の信頼を得る打撃投手に。アトラス打線は池宮に完封負けを喫し、姫野はスランプに。そんな姫野をバックアップする篠田。池宮との二度目の対決がめぐってきた。ネット裏で見守る吾妻と篠田の前で姫野がバッターボックスに入った。 |
【放送日】
2004年7月3日(土曜日)22:00-22:50
作:ふたくちつよし
音楽:榊原大
演出:小林武
技術:小林清
音響効果:畑奈穂子
出演:仁科亜季子 青木勇二 吉井有子 川崎初夏
木原丹 左右田一平
あらすじ:山本家は50歳代の父母と、成人した娘の3人家族である。妻、紀子の妹博美はボランティアで老人の介護をしている。ある日、博美が家に一人の老人を連れてきた。姉の家族の中で一日過ごさせてあげて、家族の温かみを味合せたい、と言うのだ。擬似家族として始まったものの、紀子は急に、その老人、精一との付き合いになぜか積極的になる。
現代日本の家族のありようをあらためて問いかける。 |
【放送日】
2004年6月26日(土曜日)22:00-22:50
原作:瀬尾まいこ
松山市主催第7回坊っちゃん文学賞大賞受賞作品
脚色:高橋美幸
演出:山本晃久
技術:佐藤善次郎
音響効果:野田信男
出演:川越美和 上村響 永澤俊矢 枝廣智也
あらすじ:「僕は母さんの本当の子供なのか?」小学4年生の育生が、この疑問を明らかにする時がやってきた。学校の授業でへその緒の話を聞いたのだ。お母さんと子供を繋いでいるもの。へその緒を見せてと詰め寄る育生。さんざんじらしたあげく、母さんが持ってきたのはへその緒ではなく、卵の殻だった。
「育生は卵で産んだの」衝撃的な母親の一言で揺れる育生とちょっぴり変わった母親、そして母親の恋人との生活。その中で、家族でいること、家族になることを感じとっていく少年・育生の成長を暖かく軽やかなタッチで描く物語。 |
『forget‐me‐not〜忘れな草〜』
第19回名古屋創作ラジオドラマ脚本募集入選作
(名古屋局制作) |
【放送日】
2004年6月19日(土曜日)22:00-22:50
作:馬場秀子
選曲:伊藤守恵
演出:出水有三
技術:齋藤隆
音響効果:和田尚也
出演:勝地涼 阿井莉沙 中田裕子 伊沢勉 藤元英樹
湯浅浩史 内田藍子 木村庄之助 藤脂タ子
あらすじ:予備校生吉岡ジュンは、医学部を狙っている。が、その実、受かる見込みがないので、優秀なガールフレンド、ミカの、成績表を母親に自分のものと偽っている。ある日、一日中電車に乗っている孤独な老婆と出会う。老婆は電車の中に傘を忘れ、ジュンは駅員に届けるが、行方不明になる。そのどさくさで、ジュンも自分の携帯を落としてしまい、その行方もまた分からなくなる。困ったジュンは、自分の携帯に電話をかけるが、そこに出たのはアメリカ勤務をしているはずの父だった。「自分のことは忘れていいから」と語る父。父の、そして老婆の行方は!「忘れられ物」を探すジュンの冒険が始まる。 |
【放送日】
2004年6月12日(土曜日)22:00-22:50
作:林海象
演出:安達もじり
技術:石黒仁夫
音響効果:高橋一郎
出演:千石規子 斉藤由貴 池内博之 清水宏 七世一樹 崔哲浩 田村泰二郎 中村和彦 小杉幸彦
あらすじ:山口県下関市で焼肉店を営む在日一世の老婆。韓国から日本に渡ってはや60年がたった。なじみの客らに囲まれて、自らの半生を振り返る。先に日本へ渡った夫を一人で追いかけてきたこと、過酷な塩田労働のこと、一人の日本人との間に芽生えた友情、弟との悲しい別れ・・・。夫との思い出の歌「アリラン」を心の支えに、多くの苦労を明るく乗り越えてきた。いったい自分達の居場所はどこなのか?家族みんなが歯を食いしばって生きぬいてきた場所こそ自分たちの「天国」に違いないと、今、老婆は感じていた。 |
【放送日】
2004年6月5日(土曜日)22:00-22:50
作:大塚ムネト
演出:東山充裕
技術:北島正司
音響効果:岩熊展史
出演:上田裕子 中村卓二 りゅう雅登 中野弘子
佐藤順一 園田晴久 石川蛍
あらすじ:内容:主人公・リエ(27)は、東京で働いていたが、実家に住む祖父の調子が悪いと聞き、福岡に帰った。リエの目に飛び込んできたのは、なんと実家の庭に置かれたボロボロの古い電車だった。聞けば、一ヶ月前に祖父が無理矢理買い取ってしまったとのこと。リエは祖父がおかしくなったのではないかと疑う。そんなある日、昔から愛用していた自転車が、突然リエに話しかけてくる。リエは耳を疑うが、自転車は、リエには幼い頃から不思議な能力があり「モノ」と会話が出来るのだと言う。そしてそれは祖父から受け継いだ能力だということを教えられる。天神の屋台やビルなどの「モノ」と会話をすることで自分自身の生き方を見つけていく、ファンタジックローカル再発見ドラマ。 |
シリーズ ロシア・ユーラシアの現代文学
『コーカサスの金色の雲』(再) |
【放送日】
2004年5月29日(土曜日)22:00-22:50
原作:アナトーリイ・プリスターフキン
訳:三浦みどり
脚色:玉井恵子
音楽:纐纈ミカ
演出:保科義久
技術:奈良孝弘
音響効果:片平洋資
出演:夏八木勲 桜井誉礼 内山昂輝 田谷隼
大西多摩恵 織本順吉 佐藤輝
あらすじ:第二次世界大戦末期、ソビエトの独裁者スターリンは、コーカサス地方のチェチェン人を反ソ的民族であるとして中央アジアに強制移住させた。その直後の1944年夏、モスクワなどの戦災孤児が大勢コーカサスに強制疎開させられる。コーリカ(弟)とサーシカ(兄)の双子の兄弟(10歳)もまた、豊かで幸せな土地と聞くコーカサスに移送される。同じ列車でレジーナ先生に出会い、コーリカとサーシカは恋してしまう。コーカサスの村での農作業の合間に、お腹のすいた二人は食物や衣服などを盗んでは溜め込む。その間も、山岳ゲリラと化したチェチェン人が村や孤児院を襲い、サーシカは殺され一人彷徨うコーリカはチェチェン人の孤児アルフズールと出会う・・・。 |
シリーズ ロシア・ユーラシアの現代文学
『大きな家の大いなる一日』(再) |
【放送日】
2004年5月22日(土曜日)22:00-22:50
原作:ファジリ・イスカンデル
訳:浦雅春
脚色:吉村ゆう
音楽:野田雅巳
演出:真銅健嗣
技術:糸林薫
音響効果:久保光男
出演:下條アトム 螢雪次朗 中村たつ 神保共子
三村ゆうな たかお鷹 花井みを 田中健三
吉野悠我 小野賢章 藤倉みのり
あらすじ:1912年盛夏。のどかな農村のある一日。12歳の少女カーマは3歳になる甥っこが可愛くてしかたがない。でも今日はその子の両親がやってきて別れなければならない。どこまでも見送りに行くカーマ。個性豊かな沢山の兄弟や、親類達。現代では多くの国が無くしてしまった古き良きふるさとの風情を詩情豊かに描く。 |
シリーズ ロシア・ユーラシアの現代文学
『最初の教師』(再) |
【放送日】
2004年5月15日(土曜日)22:00-22:50
原作:チンギス・アイトマートフ
訳:赤沼弘
脚色:入山さと子
音楽:菅谷昌弘
演出:吉田努
技術:長谷川忠昭
音響効果:西ノ宮金之助
出演:銀粉蝶 清水理沙 大門裕明 有賀ひろみ
山下啓介 根岸宮子 田村錦人 小杉幸彦 水澤心吾
落合弘治
あらすじ:中央アジアキルギス共和国出身の作家、チンギス・アイトマートフが、1963年に発表した同名小説のオーディオドラマ化。1920年代のキルギスの村落を舞台に、村に最初の学校を作ろうと努力した青年と、彼を慕って勉学に励み、やがてはモスクワに出て著名な学者となる少女の交流を描く。村人の嘲笑と偏見のなかで志を持って献身的に努力する青年。学問に目覚め、女性にとって無権利状態である粗暴な村社会から脱出しようとする少女。本人達も無自覚な、ふたりの淡い恋。そして、二人を襲う悲劇・・・。それらの出来事を、今ではアカデミー会員哲学博士となった女性の回想を通して描く物語。 |
シリーズ ロシア・ユーラシアの現代文学
『クジラの消えた日』(再) |
【放送日】
2004年5月8日(土曜日)22:00-22:50
原作:ユーリー・ルィトヘウ
訳:浅見昇吾
脚色:谷登志雄
音楽:菅野由弘
演出:小林武
技術:冨沢裕
音響効果:太田岳二
出演:李麗仙 鶴ひろみ 草尾毅 中井和哉
佐々木望 勝生真沙子 柳澤愼一
あらすじ:シベリアの「チュクチ」と言う少数民族には、今の私たち人類は、クジラとナウという女性から生まれたという神話がある。昔々、少女ナウは大きな水飛沫をあげるクジラを見た。その色鮮やかな虹が消えたところに、一人の人間が突然現れた。やがて二人は結ばれ子を産む。最初の子はクジラであったが、次からは彼女と同じ姿の子供たちが産まれた。こうして奇跡的な出来事が海岸の民を生んだ。しかし何世代も経って獲物の量が少なくなると、若者たちは、クジラを殺害し解体しようとする。「おまえが兄弟を殺した以上、明日はお前が・・・」と言い残しナウは死んでしまう。クジラの遺骸のあとには黒髪の一人の人間が横たわっていた。そして海からはクジラが消えた。文字を持たなかったシベリアの民のクジラと人類創生の壮大な叙事詩をドラマ化。 |
【放送日】
2004年5月1日(土曜日)22:00-22:50
作:柴田寿子
音楽:菅野由弘
演出:保科義久
技術:谷田洋一
音響効果:岩崎進
出演:久米明 最上莉奈 岩下寛 宮本充
二木てるみ 関えつ子 戸村美智子 川島宏知
あらすじ:孤独な老人と心に傷を負った幼い少女が、寄り添うように心を通わせていくうちに、お互いに家族のぬくもりの大切さに触れ、生きる力を取り戻していく姿を暖かく描く。
洋平(73)は、半年前に妻を亡くし一軒家に住む独居老人である。ある冬の日、最寄の私鉄駅前で洋平は見知らぬ少女に「こんばんは」と親しげに声をかけられた。数日後、同じ場所であの少女がうれしそうに声をかけてきた。少女は春奈(10)。春奈の父親は単身赴任で大阪に、母親は3ヶ月ほど前に流産して以来、キッチンドランカーと化している。2月に入り、春奈の母親が手首を切り入院、春奈を数日間預かることになる洋平。洋平の家にピアノがある。妻が弾いていたピアノだが春奈が弾くと、洋平はかつての妻との日々を思い出し堪らなくなる。何時までも春奈にいてほしい・・・と密かに思う。3月に入り、春奈が大阪の父親の元に去る。3月末、春奈が花の種を持ってやって来た。「おばあちゃんが居た時みたいにお庭にお花を咲かそうよ」洋平は幸せ一杯な気持ちになった。それぞれの新しい春がやってきた。 |
【放送日】
2004年4月24日(土曜日)22:00-22:50
作:小松與志子
音楽:長谷部徹
演出:真銅健嗣
技術:糸林薫
音響効果:原大輔
出演:渡辺卓 佐藤慶 五大路子 深沢敦 上田雄大
あらすじ:命綱にぶら下がって、ビルの窓拭きをしている青年。就職する意欲もなく、人生に不貞腐れていた。ある空きビルで毎日のように訪れる老人と知り合う。この老人元教師か何かでやたら宇宙や天文のことを講義し始める。青年は次第にこの老人に心をかよわすようになってきた。実はこの老人には一つの目的があり、青年はそのことに積極的に関わり始める。青年と老人の交流から生きる尊さを描くヒューマンドラマ。 |
【放送日】
2004年4月17日(土曜日)22:00-22:50
作:千葉雅子
音楽:佐野芳彦
演出:吉田努
技術:西田俊和
音響効果:嶋野聡
出演:佐々木蔵之介 政岡泰志 廣川三憲
長田麻奈 三鴨絵里子 弘中麻紀 佐藤真弓
市川しんぺー 村上航 千葉雅子 森田ガンツ
いけだしん 岩本靖輝 菅原永二
あらすじ:「独り言」…。心で思ったことが、ふと口をついて出てしまい、「誰かに聞かれたかな」とひとり心配したりすることがある。逆に、「言い難いこの想いが、言わずに伝わってくれたら」と煩悶することもある。特に難しい人間関係の中でのコミュニケーションでは、そんな矛盾した思いを抱くものではないだろうか。中間管理職という難しい立場になったある男が、「想ったことが独り言のように相手に聞こえてしまう」という不可思議な状態に陥った為に巻き起こる騒動を描く。
「バカ哀しい」登場人物が繰り広げる舞台で人気の、劇団「猫のホテル」の千葉雅子が、長年の会社勤めの経験を生かしてリアルに描くお勤め人コメディ。」 |
【放送日】
2004年4月10日(土曜日)22:00-22:50
原作:村松友視
脚色:立見千香
選曲:伊藤守恵
演出:小林武
技術:西田俊和
音響効果:原大輔
出演:西田健 中江有里 高橋かおり 三原じゅん子
水澤心吾 花井みを
あらすじ:赤サギ、すなわち結婚詐欺師の行為は否定されるべきだが、その犯罪の根底には人間の気持ちの本質や心情と深く関わらないと成立しない部分がある。つまり、詐欺師と被害者の行動を描く事は、とりもなおさず人間という、あいまいな存在の本質を表現する事に他ならない。ドラマでは詐欺師の手法を辿りながら、男と騙された女の心の複雑さと、苦悩を描く。 |
【放送日】
2004年4月3日(土曜日)22:00-22:50
作:岡部耕大
音楽:COCO華
演出:保科義久
技術:谷田洋一
音響効果:原大輔
出演:有川博 松尾あぐり 入江杏子 阿部百合子
服部博行 小澤俊明 増山浩一 小林達雄
あらすじ:九州・肥前松浦を舞台に、夏の『精霊流し』秋の『秋日和』冬の『鬼火』と、戦後日本の四季を強靭なセリフ術を駆使して描いてきた劇作家・岡部耕大氏が最終章の<春>に挑む。4月8日「花祭(はなまつり)」の日、12年ぶりに顔を合わせた二人の老婆が対峙して、一人の男を挟んで歩んできた戦前、戦中、そして戦後を語りだす。壮絶な「言葉喧嘩」である。その「言葉喧嘩」の中に、一人の男の滑稽で哀れな人生と、<戦争漬け>で進んできた近代日本の姿が色濃く浮かび上がる。泣き笑いの果ての二人の老婆に、日本的叙情と血の色を持った桜の花びらが舞い散る・・・そんな≪岡部ワールド≫を描く。 |
平成15年度文化庁芸術祭大賞受賞作品
『カーン』(再) |
【放送日】
2004年3月27日(土曜日)22:00-22:50
作:小松與志子
音楽:荻野清子
演出:真銅健嗣
技術:西田俊和
音響効果:浜口淳二
出演:近藤正臣 宮里駿 結城しのぶ 佐戸井けん太
池田道枝 岡村洋一 柳沢三千代 吉野悠我
あらすじ:我が強く、世の中を斜っぱに眺めている悪党面の野良犬と、ハンディを持ち、気の優しい小学5年生の少年の出会いと友情の物語をオーディオ:ファンタジーとして描く。犬の視点から人間社会の不合理をシニカルに語る部分はユーモアかはたまた現代の箴言か?心温まるオリジナルオーディオドラマ。 |
劇作家シリーズ(3)
『ぬけがら』
(名古屋局制作) |
【放送日】
2004年3月13日(土曜日)22:00-22:50
作:佃典彦
バンド演奏:BANANA
選曲:伊藤守恵
演出:吉永証
技術:加藤政二
音響効果:和田尚也
出演:尾美としのり 七瀬なつみ 外山文孝 野添義弘
柾木卓 池田博
あらすじ:仕事はクビ、妻とは離婚調停中と、人生トラブル続きの男に、突然母親の死の知らせが。男はやむを得ずボケの始まった父親を引き取る。ところが、その父が「ぬけがら」を残して、日に日に若返るという信じられない出来事を起こす。若返った父は、意気揚々とウクレレを弾きまくり、若者にけんかをふっかけるなどなど、パワフルな行動で男を振り回す。「八十年も生きるとたいていの事はどうでもよくなる」「人生最大の危機も、たった一つのエピソードにすぎない」父の言葉に男はもう一度人生をやり直す決意をする男。ところがその夜、父はトイレの中で八十歳の姿で倒れていた。ある男が出会った、まか不思議な1週間の物語。 |
【放送日】
2004年3月6日(土曜日)22:00-22:50
作:田村孝裕
音楽:菅谷昌弘
演出:吉田努
技術:高橋英明
音響効果:山田正幸
出演:戸田昌宏 俵木藤汰 佐藤直子 冨塚智
冨田直美 宮里駿 梅沢昌代
あらすじ:父と息子、あるいは兄弟。男同士というものは、年をとってから会うと、ほんとうに会話がない。そのくせ、口に出さない想いは、けっこう心のうちに秘めていたりする。いい年をした男達のギクシャクとした様子が、女達にとっては滑稽でもあり、また愛らしくもあるのだ。定年間近の父がひとり暮らす家に久しぶりに集まった三兄弟。手持ち無沙汰な一日の中で、次第に三人それぞれの父への想い、家への愛着がほの見えてくる。新進気鋭劇作家・田村孝裕が描く、新感覚ホームコメディ。 |
劇作家シリーズ(1)
『記憶の花』
(大阪局制作) |
【放送日】
2004年2月28日(土曜日)22:00-22:50
番組紹介:
http://www.nhk.or.jp/osaka/guide/fm_theater0228.html
作:棚瀬美幸
演出:真鍋斎
技術:森俊郎
音響効果:村中向陽
出演:正司歌江 豊住恵里奈 蟷螂襲
徳田尚美 鍋島浩 河東けい
あらすじ:老境のとば口にさしかかった雪子は、記憶というものが頼りなくはかないものだと感じ始める。大好きな孫娘になんとか自分との思い出をたくさん持って欲しい。追い立てられるように変な行動を取りはじめる雪子。それに戸惑う息子夫婦や孫達。記憶と忘却という脳の機能を通じて見つめ直す家族の絆を、ハートフルな物語としてつむぐ。 |
『あなたのそばで眠りたい』
(山口局制作)
平成15年度中国ラジオドラマ脚本コンクール 佳作 |
【放送日】
2004年2月21日(土曜日)22:00-22:50
作:佐藤朋子
演出:安達もじり
技術:藤田晋一郎
音響効果:高橋一郎
出演:西尾まり 川野太郎 金山一彦
岡田直子 林昭弘
あらすじ:広告代理店に勤める美奈子は不眠症に苦しんでいた。同じ会社にいる恋人勇一とは、不倫関係。ところが勇一は疲労とストレスのため昼夜なく眠気が襲う「ナルコレプシー」になってしまう。ただでさえすれ違いの多い二人が、眠りのことで尚更ギクシャク。美奈子はいまの状態からの脱却を決意、旅立ちの時を迎えようとしていた。 |
『屋上の徘徊者』
(大阪局制作)
平成15年度BKラジオドラマ脚本懸賞募集 入選作 |
【放送日】
2004年2月14日(土曜日)22:00-22:50
作:天野夏樹
演出:周山誠弘
技術:森俊郎
音響効果:木村充宏
出演:橋爪功 坂井真紀
番組紹介:
http://www.nhk.or.jp/osaka/guide/fm_theater.html
あらすじ:女の名を叫びながら屋上を彷徨う年配の男。「私は自殺する!」という固い意志をもって屋上に臨んだ若い女性。女性は男のことをてっきり自分と同じ自殺志願者だと思い込み、先に行かそうとする。男はなぜだか女の自殺動機をしつこく聞き出そうとする。偶然鉢合わせた二人の巻き起こす、不条理でどこかユーモラスな人間関係から、人との繋がりを再認識するコンテンポラリータッチのダイアログドラマ! |
『ひとりの修羅』
(仙台・秋田局制作)
第27回NHK仙台放送局
FMオーディオドラマ脚本募集 入選作 |
【放送日】
2004年2月7日(土曜日)22:00-22:50
作:原田明実
演出:曽根峰人(秋田局)
技術:佐々木宏幸
音響効果:遠藤正昭
出演:古谷徹 蓮沼美紀 絵永けい
岩佐絵理 佐藤優介
あらすじ:廃品回収業を妻と営む中年男の靖男。彼には気になることがあった。故郷岩手で過ごした幼い頃の記憶が曖昧で、思い出そうとすれば頭痛が起こるのだ。同居する靖男の母親は痴呆が始まりつつあったが、ある日本棚で埃をかぶった本を取り出す。宮沢賢治の詩集だった。靖男は自分の過去の秘密を解くため旅に出るのだった。 |
【放送日】
2004年1月31日(土曜日)22:00-22:50
作:陸田元一
平岡由里可
音楽:藤家渓子
演出:陸田元一
技術:長谷川忠昭
音響効果:若林宏
出演:今井朋彦 宮本真希 大谷亮介 山西惇
波多江清 鈴木一功 出光秀一郎
あらすじ:季節のカニ漁に沸く日本海側のとある漁港。水産研究所に勤める和雄はカニ漁に使う網の目の大きさをめぐり、地元漁師達に理解と協力を求めていた。そんなある日、韓国から女性留学生ヘジョンがやってくる。戸惑いながらも、一緒に仕事を始める和雄。二人に特別な感情が起こりはじめた。日本海の海底を闊歩するカニの世界に模して、海峡をこえた壮大な愛のドラマ。 |
【放送日】
2004年1月24日(土曜日)22:00-22:50
作:中江有里
演出:東山充裕
技術:森田寛樹
音響効果:塚田大
出演:田中彩友美 木地山まみ おだあつこ
坪内晋司 柳井宏輝 ほか
あらすじ:小学4年生のひばりはクラスで一番体が小さく内気な少女。ある日、両親が離婚。目を真っ赤にしている母を見て、ひばりは思わず母と暮らすことを選択してしまう。引越しして転校、週末だけ父と会う生活。そんな、ひばりの相談相手は両親の離婚の日から突然、心の中に現れたひばりの「お姉ちゃん」と名乗る少女。ひばりは心の中の「お姉ちゃん」と会話し、戸惑いながらも、問題にどう対処していくべきかを考え始める。 |
【放送日】
2004年1月17日(土曜日)22:00-22:50
原作:大島真寿美
脚色:入山さと子
選曲:伊藤守恵
演出:藤井靖
技術:斉藤隆
音響効果:和田尚也
出演:太刀川亞希 今井朋彦 水野ゆふ 伊沢勉
千葉ひとみ 上田定行 川本貴浩 大神礼佳
あらすじ:高校2年の千世子は春休みに極端な程短く髪を切った。幼い頃から家族のように育った愛犬ジュリエッタが死んでしばらく泣き明かした後のことだ。そして、進路指導のアンケートに「犬になりたい」と書いた。ジュリエッタとは幼稚園の時に亡くなった母親との思い出があった。そしてその名前の由来を知る。大人への入口に立つ女の子の孤独な心のゆらめきを透明感イッパイに描く。 |
【放送日】
2004年1月10日(土曜日)22:00-22:50
作:清水友陽
演出:藤並英樹
技術:板山豊
音響効果:河津孝広
出演:岩尾亮 黒岩孝安 三上勝由 武田晋
谷崎尚之 永井くみ子 中山恭誉 丸谷小一郎
中島利克 児玉恭明
あらすじ:北海道のある村の名が町村合併でなくなる!村の有終の美を飾ろうと、今では廃れてしまった伝統の祭「オト自慢」を復活・開催するという。その噂を聞きつけて、村の出身者達が続々と帰郷する。かつて村一番のギタリストと言われ、上京したものの芽が出ずフリーターとなった武郎(28)
も戻ってきた。故郷への熱い思いを祭に込める村の人々を風土色豊かに謳いあげるヒューマンドラマ。 |
 |