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自宅が浸水 復旧作業のポイントは?(作業編)

自宅が水害に遭ったらどんな作業が必要か?床下の確認方法、泥出し・洗浄・乾燥・消毒の方法をまとめました。また台風では屋根に被害を受けることも。自分たちで安全にできる「雨漏り対策」もお伝えします。

この記事は、明日をまもるナビ「自宅が浸水 その時どうする?」(2021年10月24日 NHK総合テレビ放送)の内容をもとに制作しています。

これだけは知っておきたい、自宅の復旧作業のポイント
▼安全に作業するための服装と装備品を用意。こまめに休憩しながら作業する
▼順序を決めてから作業を始める
▼作業後にしっかり乾燥させることが大事


家の片づけを始める前に

●掃除の前に服装チェック!
いよいよ家の片づけ!でもその前に、安全に作業するために必ず服装と装備品をチェックしましょう。

水害の片づけをするための服装と装備品
水害の片づけをするための服装と装備品
  1. 頭を守る「ヘルメット」。
  2. 粉じんや砂ぼこりが目や喉に入らないようにする「ゴーグルとマスク」。
  3. ぬれたものを触るので「ゴム手袋」。中に軍手をはめると蒸れにくくなります。
  4. 水をはじく「カッパ」や「ヤッケ」は長袖長ズボンで。肌の露出は避けてください。
  5. 足元は「安全長靴」がお勧め。つま先の鉄板がけがを防ぎます。靴底に釘(くぎ)の踏み抜き防止のインソールも重要です。

水害が起こるのは、気温が高い時期が多いので、作業は10分か15分前後で休憩をこまめに入れましょう。

●片づけるときのポイント
片づけをする前に、しっかりと計画を立てることが重要です。

  1. 家財を出す時は導線(通り道)を確保する。
  2. 家財を洗う場所・置く場所を決める。屋外なら雨に備えたブルーシートなども必要。
  3. 家財や畳など大型のものを搬出する。
  4. 清掃し、泥だらけになった室内をきれいにしていく。
  5. 全部きれいになったあとに、壁材・床・床下がぬれているかどうかを確認。

●床下と壁の確認方法

①畳を上げたあと、床板に油性ペンで並び順を書いておく。
はがす前に一枚ずつ油性ペンで番号を記入しておくと、後で戻しやすくなります。床板は乾かせば再利用できます。

床板に油性ペンで並び順を書いておく
床板に油性ペンで並び順を書いておく

②バールなどで丁寧に床板をはがし、泥や水がたまっていないか、床下をのぞいて確認する。

バールなどではがし 床下を確認


③フローリングやじゅうたんなどの洋室は、床下収納の開口部や通風口から確認する。

洋室は床下収納の開口部や通風口から確認


④点検口などがない場合は工務店などに依頼すれば数万円程度で床を切って点検口を作ることもできる。

点検口がない場合は工務店などに依頼して作る


浸水した時は壁もチェックします。ぬれている場合はまず壁をはがし、中にある断熱材を除去することで、風通しをよくすることを心がけます。一見何の被害もなさそうな壁でも内側がカビだらけになっていることもあり、放置しておくと深刻な健康被害につながります。

浸水したときは壁もチェック


いよいよ片づけ作業 そのポイントは?

●床下の泥の除去の手順

床下掃除の手順 泥出し→洗浄→乾燥→消毒

【泥出し】は、とても大変な作業です。頑張りすぎて体調を崩さないように気を付けてください。
自力では無理だと思ったら遠慮せず社会福祉協議会に相談して、ボランティアの助けを借りることもできます。
特に床下に入る時は換気し、2人以上で作業してください。

床下での作業は換気に注意し必ず2人以上で
床下での作業は換気に注意し必ず2人以上で

泥出しのあとは【洗浄】です。
コンクリートの土台は高圧洗浄機を使うと効果的です。洗い残しがないよう丁寧に洗浄しましょう。

コンクリートは高圧洗浄機で洗浄
コンクリートは高圧洗浄機で洗浄

洗浄のあとは時間をかけて【乾燥】させることが大切です。
扇風機またはダクトファンなどでひたすら風を送り、十分に乾かします。床下の乾燥には最低でも1か月かかります。後でカビが発生しないようしっかりと乾かしてください。

ダクトファンで床下に風を送り乾燥させる
ダクトファンで床下に風を送り乾燥させる

最後に【消毒】です。ここで紹介するのは発災から1週間後を想定した作業です。

①壁板を外す。

壁板を外す


②水にぬれたグラスウールの断熱材を取りのぞく。

水に濡れたグラスウールの断熱材を取りのぞく

③取り外したグラスウールはビニール袋に入れて産業廃棄物として処理する。

④洗浄と消毒の両方ができる「逆性せっけん」を100倍に水で薄め、スプレーに入れて汚れに吹きつける。

「逆性せっけん」を100倍に水で薄め、スプレーに入れて汚れに吹きつける


⑤ぞうきんで汚れをしっかりと拭き取る。
土ぼこりなどが木の隙間に入り込んでいると、消毒の効果が出なかったり、カビの原因になったりします。

ぞうきんで汚れをしっかりと拭き取る


⑥約1か月間乾燥させる。
木材が水を含んでしまうとカビの原因につながるので、しっかりと通気を良くして乾燥させます。

風通しをよくしてしっかり乾燥させる

⑦消毒をする。
使うものは4と同じ。逆性せっけんを使って木材の中に染み込まない程度にスプレーを直接吹きつけ、表面をしっかり消毒します。ここからさらに1週間程度、乾燥させます。

こういった作業を自分で行うと、工務店や地域によって異なりますが、数百万円程度の費用をおさえることができます。ただし、やみくもにやってしまうと、かえって費用がかさむこともありますので、まずは工務店や専門知識を持ったNPOに相談してください。
また、ひとりでは難しい作業なので、遠慮せずに地域の社会福祉協議会が受け皿になっているボランティアへお願いをすることも大切です。

●より詳しく知りたい方はNHK「水害から命をまもる」へ
浸水した家屋の片づけと掃除のしかた


屋根に被害 自分でできる雨漏り対策

台風では、浸水被害だけではなく、強風で屋根が壊れる場合もあります。
自宅の屋根に被害があるかどうか、確認のために無理に屋根に上がるのは危険!専門業者に頼むことをお勧めします。
しかし、多くの家が被災したあとは業者が足りないため、修理に時間がかかります。そんな時、自力でできる、室内の雨漏り対策がこちら。

●天井板からの雨漏り対策

■用意するもの

  1. ブルーシート
  2. 雨水をためるバケツや衣装ケース
  3. ビニールひも・養生テープ
  4. フック・ハサミ
ブルーシート、衣装ケース、養生テープ、ビニールひも、フック
ブルーシート、衣装ケース、養生テープ、ビニールひも、フック

■作り方

①最初にブルーシートを部屋に広げる。

ブルーシートを部屋に広げる


②フックを部屋の四隅にねじ込む。

フックを部屋の四隅にねじ込む


③ブルーシートの穴にひもを通し、端に輪を作る。

ブルーシートの穴にひもを通し、端に輪を作る


④フックに四隅をかけ、つるす。
雨漏りしているときの雨水を低い方に一点に集めるために、ひもの長さを調節してブルーシートがたわむように張ります。

フックに四隅をかけ つるす

たわむように張るのがポイント


⑤ブルーシートの一番低い位置に重りをつけ、その下に衣装ケースなどを置き、雨水をためる。

ブルーシートの一番低い位置に重りをつけ、その下に衣装ケースなどを置く

ブルーシートの色が気になる場合、半透明の養生シートなどでも代用できます。

●天井クロスからの水抜き

洋室など、天井にクロスが貼ってある場合は、その中に雨水がたまります。一か所に切れ目を入れ、雨水をぬきましょう。

天井がクロスの場合の水抜き方法

■用意するもの

  1. 大きめのポリ袋
  2. ビニールひも・養生テープ・ハサミ
  3. 上部を切ったペットボトル
水抜きの材料
水抜きの材料

上部を切ったペットボトル

■作り方
①ポリ袋の端をペットボトルの口に通し、先の部分をハサミで切る。

ポリ袋の端をペットボトルの口に通す


②カットして開いた口をペットボトル側に折り返して、一回テープでとめる。

カットして開いた口をペットボトル側に折り返す

テープでとめる


③次にポリ袋の端をそろえてカットする。ちょうど傘状のじょうごができる。

ポリ袋の端をそろえてカットする

傘型のじょうごができる


④これを天井に貼り、雨水を一か所に落とす。

天井に貼り、雨水を一か所に落とす

業者に屋根を直してもらうまで、この方法でしのいでください。

●より詳しく知りたい方はNHK「水害から命をまもる」へ
ブルーシートを部屋に張る 自分でできる雨漏り対策

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