放送内容

久美さんの本音教室

2018年1月8日(月)

忖度(そんたく)するな!語り合え

久美さんの本音教室

忖度(そんたく)するな!語り合え

今回の講師は、NPOカタリバ代表の今村久美さん。東日本大震災以降、被災した子ども達に学びの場と居場所を提供し、子ども達の心に寄り添ってきました。そんな久美さんが支援を続けている、熊本県益城町の仮設住宅が今回の舞台。集まったのは、将来教員を目指している熊本の大学生4人です。長引く避難生活によって、様々な悩みを抱える子ども達。久美さんから、「仮設住宅に暮らす子ども達の意欲に火をつける企画を考えて欲しい」という課題が出されます。果たして塾生たちは、どんな企画を考えるのか…?

講師

講師

今村久美さん

NPOカタリバ 代表

プロフィール

ここは、熊本県最大の仮設住宅。熊本地震から半年後、この仮設住宅でも、久美さんのNPOは教育支援を始めました。週に3回、中高生に向けて、無料で学習会を開いています。特徴は、勉強だけでなく、子どもたちの話を聞くことも大切にしていること。震災による環境の変化や、将来への不安から、子どもたちが意欲を失いやすくなっていると、久美さんは感じているんです。そんな久美さんから、集まった大学生4人に対し、早速課題が出されます。「子どもたちの意欲に火をつける企画を考えろ!」

4人の大学生は、早速学習会に参加します。まずは、子どもたちと信頼関係を築くところからスタート。勉強をサポートする中で、少しずつコミュニケーションを取りたいところですが、気合が入りすぎている学生が一人・・・。西川広貴さんです。勉強しようとする子に対して、関係のない話で質問攻めにしています。久美さんは「子どもたちが何をしているかをよく見て、彼らのニーズを尊重してほしい」とダメ出し。ところがこの指摘が、思いの外4人にとって大きなプレッシャーに・・・。翌日の学習会では、勉強の助言すらできなくなってしまったのです。

そんなこんなで1週間後。久美さんは、4人を東京の事務所に呼び出しました。中間報告をさせようと言うのです。サンドウィッチマンの2人も一緒に、学生の報告をジャッジします。岡田みずほさんが提案したのは、子どもたちみんなで郷土料理を作るという企画。学習会で1人寂しそうに勉強する男の子が気になり、この企画を考えました。しかし、なぜその男の子は一人でいるのか?という質問に答えられない岡田さん。「想像と自分の価値観で企画を考えるのではなく、彼らが求めていることを本気で考えてほしい」と厳しいダメ出しを受けます。

中間報告終了後、岡田さんが、苦しい胸のうちを吐露し始めました。「震災前の意欲がまっさらになってしまった、精神的に不安定になることがある」。熊本地震発生直後、岡田さんは、避難所でボランティア活動を懸命に行いました。そして2週間後、避難所が閉鎖。苦しむ人がいる中で、自分はなに不自由ない暮らしに戻っていいのか、という自責の念から、心が不安定になってしまったと言います。久美さんは、「自分も震災を経験したからこそ、関われる子どもたちの本音があるかもしれない。本音でぶつかってきてほしい」とアドバイスを送ります。

中間報告を受けて、久美さんは学生たちに、ある現場へ行って学んでくるよう指示を出しました。送り込んだ現場は、久美さんが、NPOの立ち上げ当初から続けているプロジェクト、「カタリ場」です。カタリ場とは、子どもたちのやる気を引き出すことを目的とした出前授業。まずは、大学生が自分の人生の分岐点になった出来事を本音で語ります。失敗を乗り越えてきた先輩たちの熱い話に、高校生たちは、自分を見つめなおし、人生を肯定的にとらえはじめます。これを見た塾生たち、本音で自己開示をする大切さを学びました。

熊本に戻った学生たちは、子どもたちとの関係づくりからやり直すことにしました。時間をかけて接していく中で、子どもたちは少しずつ、震災について正直な気持ちを話すようになってきました。そんな中、ある一人の男の子から「震災があったからこそ、できた経験もある」という言葉を聞きます。“震災体験を前向きにとらえようとする子もいる”。これが4人にとって、大きなヒントになりました。考えた企画は、震災体験をしっかり話し合うイベントを開くこと。ポジティブな芽を探しだすことができれば、子どもたちの将来への意欲に繋がると考えたんです。

中間報告から1週間後、いよいよ企画を実践する日がやってきました。4人はそれぞれグループに別れ、集まってくれた14人の子どもたちと、震災体験を語り合います。岡田さんは、まず自分の震災体験を語ることから始めました。すると、子どもたちもポツポツと自分のことを語り始めます。ところが、なかなか言葉が出てこない女の子がいました。ポジティブな芽を見つけようと、様々な問いを投げる岡田さんですが、自分ではわからない、となかなか実のある話に繋がりません。

ここで苦戦中の岡田さんに、久美さんから助け舟が出されます。「問いを投げて、言葉が出てこないのは、考えている証拠。待つことが大切。」このアドバイスを受け、岡田さん、再び女の子と向き合います。すると、「再建の費用を考え、日頃お菓子をねだらなくなった、親に気を使っている」という本音がポロリ。ここで、日頃子どもたちと接するカタリバのスタッフから、絶妙なアシストが入ります。「優しい子だなっていつも思う。その優しさは、そういうところから来るのかもしれないね。」親への気遣いは優しさであると、彼女のポジティブな芽を見つけることができました。

今村久美さんのまとめ

本当に目の前の子たちと向き合うということを通じて、その難しさに悩むんだよね。本気で取り組もうとするからこそ。多分印象に残るのは、あの時あの人たちものすごく一生懸命関わってくれたなとか、自分のために一生懸命になって悩んでくれてたなとかっていう、その本気さは、あの子たちにとってパワーとしてまず伝わっていたと思う。彼らが成長していく中で、きっとそれが励みになる時が来ると思うんだよね。

ゴールデンルール

「本気で悩み 本気で向き合え!
それが子どもたちのパワーとなり励みとなる」

ナレーション 多部未華子のつぶやき

仮設住宅に暮らす子どもたちと同じように、地震を体験した塾生たちだからこそ、最後に子どもたちから前向きな言葉を聞くことができて、よかったです。
同じような体験や、同じような想いをした先輩の不安や悩み、失敗談などを聞くことで、不安が解消されたり、自分を見つめ直すことができたり、これからどうしていきたいのかなどを考えるようになる。そんなきっかけを作ってくれる“カタリ場”のような場所や機会は、とても大切なのだと思いました。

番組応援団長 サンドウィッチマン 今回の一言

【富澤】「やっぱり腹をわって話せる人が側にいるって、どんなことも乗り越えられる力になるよね」
【伊達】「なんか、たまにいいこと言うんだよね。」
【富澤】「俺もお前と舞台のうえで腹を割って、おかしなことを言ったり、聞いたりすることが生きる力になってる」

【伊達】「気持ちわりい、うるせえな。」
【富澤】「これが俺の本音だから。」
【伊達】「いいよもう、なんなんだよ。やめさせてもらうわ!」
【富澤】「まだまだいくよ!!」
【伊達】「いやいやいいよ続けなくて、とろサーモンかお前。」
【富澤】「続行!!」

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