三島の編み組細工職人 五十嵐文吾 さん

五十嵐文吾 さん
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山の神の贈りもの 〜奥会津 編み組細工〜
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5分版山の神の贈りもの 〜奥会津 編み組細工〜
民話の里のオモシロ絵本 〜新・遠野物語〜
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1分版95歳 究極の技を求めて 〜奥会津 編み組細工〜

悔しかったら自分で勉強しなさいよ

三島町に伝わる奥会津編み組細工
三島町に伝わる奥会津編み組細工
福島県三島町に縄文時代から伝わるといわれる「奥会津編み組細工」。冬の間の手仕事として、山で採れる恵みを材料に精巧で実用性に優れる生活用品が作られ、親から子、子から孫へ技術が継承されてきた。特に山ぶどう、ヒロロ、マタタビで作る細工は、2015年に国の伝統的工芸品に指定されている。
三島町には、安価なプラスチック製品の台頭や人口流出などを背景に失われつつあった技術の継承を、町民が一丸となって復活させた歴史がある。ものづくりの伝統が見直されたきっかけは、昭和47年に町が開催した「観光みやげ品コンクール」。町おこしのアイデアを住民たちに呼びかけたところ、お年寄りたちが「これはどうだ?」と競って応募。それが自分たちで作った編組み細工だったという。その動きは、昭和56年にスタートした「生活工芸運動」に発展。技術の継承のみならず改良や応用も進み、山仕事で使うカゴを編む技法からファッション性の高いバッグが作られるなど、新しい作品が数々生まれた。
マタタビ細工の巨匠・五十嵐文吾
マタタビ細工の巨匠・五十嵐文吾
三島町でマタタビ細工の最高峰を極めた五十嵐文吾(95)は、大正11年生まれ。奥会津網組み細工の初代伝統工芸士だ。五十嵐が作るザルは美しく、30年も40年も長持ちすることで定評がある。仕事に厳しく、自分が納得したものしか売ることはないという五十嵐。より使いやすく優れた製品を作ろうと、懸命に研究を重ねて技を磨いてきた。
自分が100%納得したものしか譲ってくれない
自分が100%納得したものしか譲ってくれない
中でも特筆すべきは「米とぎザル」の底にある“4つの突起”。五十嵐が水切れの良さをとことん追求して編み出した秘技だ。「これは俺の秘けつだから、娘でも絶対に教えない!悔しかったら自分で勉強しなさいよ」という五十嵐には、長年の経験で培った鉄則がある。それは、「技術は人に習ってはだめ。自分で研究して獲得しなければならない」というもの。不思議と、「何事も大切なのは苦労を惜しまず努力すること。しっかりやりなさい!」と応援されているようにも聞こえてくる。最高峰を極めた職人だからこその名言、ありがたく拝聴!
五十嵐文吾 さん
福島県大沼郡三島
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