あらすじ


第9話「夢のあと」
「これは俳句と言ってな。美しい風景や人生の機微を詠むんじゃよ。」「人は春にしか見ないけど、桜は夏・秋・冬と一生懸命に生きている。」

チャロは、宮城・仙台の近くで、バショウと名乗る不思議なおじいさんに出会う。おじいさんは松尾芭蕉の幽霊で、三百年の間、人の姿に戻り松島へ行くことを夢見て過ごしてきた。バショウの持つ八ツ星の札の一枚をもらうために、一緒に松島に行くことになったチャロ。やがてバショウは、妹のヨシが生前お守りとしてくれた桜の種を見せて、その思い出話を始めるのだった。やがて松島にたどりついた二人は…。

宮城県松島エリア
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松尾芭蕉

江戸時代初期に活躍した俳人。中でも東北から北陸にかけて踏破した旅の中で著した「奥の細道」は、俳諧史上の傑作と伝えられる。チャロの物語の中に出てくる「旅に病んで夢は枯野をかけめぐる」や「さまざまのこと思ひ出す桜かな」も芭蕉の句。
芭蕉は奥の細道で名作を数々生み出したが、旅に出る前から楽しみにしていた松島でだけは句が詠めなかった。その心境を「いづれの人か筆をふるひ詞(ことば)を尽くさむ」と記している。
芭蕉には、一人の姉と三人の妹がいて、末妹をおよしといった。通説ではおよしは長兄半左衛門の養女となり、後に松尾家を継いだと考えられている。



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