<テーマ>未知のウイルスとの闘い

未知のウイルスとの闘い総合 11月16日(日)午後1:25〜2:20(55分)

  • 未知のウイルスとの闘い
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今、西アフリカ諸国でのエボラ出血熱の感染が史上最悪の規模で国境を超えて拡大している。

致死性の高い感染症の世界的な流行は、死者774人にのぼったSARS以来である。
世界を恐怖に陥れた新型肺炎の未知のウイルスの出現を世界に知らしめたのは、一人の医師の命がけの行動だった。医師の名前はカルロ・ウルバニ。途上国で感染症に苦しむ子供たちの診療にあたるイタリア人の感染症の専門医であり、WHO(世界保健機関)ハノイ事務所の職員だった。ウルバニはハノイの病院で診療にあたる中、自らもSARSに感染、27日後、46歳の短い生涯を閉じた。

ハノイに赴き、ウルバニと共にSARS対策にあたった押谷医師(当時WHO西太平洋地域事務局)は、彼のなした功績についてこう語っている。
“毎日増えていく患者数、急激に重傷化し、呼吸困難に陥っていく患者の様子、パニック状態になる病院スタッフ。 そんな中で、カルロは非常に冷静だった。患者の状況を詳細に記録し、その情報をわれわれのもとに送ってきてくれた。また、マスクの着用や手洗いなど院内感染対策を確立し、実行を徹底した。彼は最後まで優れた臨床医であり、優秀な公衆衛生の専門家であった。彼はあの状況の中で唯一の感染症と感染症対策の専門医として、自分が何をしなくてはいけないのか誰よりもわかっていた。苦しんでいる人々のために行動することは、自分自身を危険にさらしてでもやる価値のあることだったはずである。”

致死性の高い感染症のパンデミック(世界的流行)との闘いには、何が必要で何が有効なのか?
番組では、カルロ・ウルバニの命をかけた闘いを通して探る。

ゲスト
押谷仁さん(東北大学大学院教授)世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局の感染症監視・対応地域アドバイザーとして、カルロ・ウルバニと共に2003年に大流行したSARSの封じ込めの最前線に立ったウイルス学の専門家。
キャスター
桜井洋子アナウンサー

NHKスペシャル SARSと闘った男〜医師ウルバニ 27日間の記録〜(初回放送:2004年2月13日放送 52分)

  • 未知のウイルスとの闘い

ウルバニがウイルスと遭遇した3月3日から、タイ・バンコクで死亡するまでの27日間に何があったのか取材。ジュネーブ、マニラ、アトランタ、世界各地でウルバニのメールを受け取った関係者へのインタビュー、当時ハノイの病院に居合わせた医師や看護師、ウルバニと激しく対立したベトナム保健省の幹部、ウルバニを支え支援したWHOの職員、そして遺族から証言で綴るドキュメンタリー。

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