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鉄道フォトライター 矢野直美のおススメ鉄道旅  「ブルートレイン 富士・はやぶさ」

投稿時間:2019年12月 2日 09:55

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ブルートレイン 富士・はやぶさ 最終列車

 全国を鉄道で旅してきたフォトライター・矢野直美さんが、「みちしる」の動画の中から、日本各地、おススメの鉄道・駅舎・車両を紹介していきます。今回は、かつて「走るホテル」として多くの人々に愛された寝台特急、ブルートレイン、富士・はやぶさを紹介します。


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矢野直美

 北海道札幌市在住。国内外を旅しながら写真を撮り、文章をつづる「フォトライター」。鉄道旅をこよなく愛することから「鉄子」の愛称でも呼ばれる。著作に『汽車通学』『ダイヤに輝く鉄おとめ』『おんなひとりの鉄道旅』など。

ブルートレイン 富士・はやぶさ

 かつて「走るホテル」として憧れの的だったブルートレイン。最新式の冷暖房や水回り設備が完備され、ナイフとフォークで洋食をいただく食堂車を連結した寝台列車の旅は、当時、とても贅沢なものとされました。全盛期には、その特徴的な青色の車両を機関車が牽引して走る勇姿が多くの鉄道ファンを魅了し、カメラを持ってブルートレインを追いかける「ブルトレ少年」という言葉が生まれるほどでした。

 そういった当時の様子は映像の中で見るだけで、長距離移動は飛行機や新幹線が当たり前の世代の私も、やはり夜行列車という響きには特別な旅情を感じます。実際、東京から九州までブルートレインで旅をしたときには「もっと乗っていたい」という気持ちになり、東京と札幌を結ぶ「北斗星」は廃止になる前に幾度となく乗車しています。

 夜を駆け抜けて朝に出会う夜行列車の旅は、「一晩」という時間がいつもよりずっと濃密に感じられます。そして眠って起きたら違う場所にいるという不思議な感覚を味わいたくもあり、けれど眠ってしまうのがもったいない気持ちにもなるのでした。

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2009年3月13日、多くの人に見送られ最終運行に出発する「富士・はやぶさ」